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行動経済学に基づく非合理な意思決定

指導というものは時にはお願いとして言う時もある。

例えば腰が痛くてお医者さんにかかると医者からはなるべく動かないようにしましょうね。
喉が痛くてお医者さんにかかると、なるべく声を出さないようにしましょうね。
といったように。

転倒を何度もする高齢者に対しても動く時には杖を持ちましょうねと助言のような形で伝えることもあるがこれらはすべてこちらの願望にすぎず、その願いが叶うことはごく稀であり、半数以上の人がお願い通りにする事は不可能である。
結果的に困っているから頼るわけであり、そんなお願い事を守ればいいとこくらい皆んな分かっているはず。でもそれが出来ないから再発をしてしまい、治してもらおうと頼ってきたという過程をしっかり把握しなければならない。

転けたくて転ける人はほとんどいないはずだ。しかし転けてしまう。
動かない方がいいのが分かっていても動いてしまう。行動経済学の中で人間は非合理的な行動をする生き物だと言われているがこの行動もまさにそれであり、もはや仕方のないことなのかもしれない。

そんな時にどういったアドバイスが必要なのか。お願いや指導をしてもおそらく指導した側の熱量がそのまま伝わる事はないだろう。そんな事わかっとるけど...
となりまた同じ事を繰り返す事は大いに予想される。
普段の臨床で多いのは痛みの相談。
原因は姿勢だったりストレスだったり疲労によるものなどさまざまだ。そんな状態で全員に効く万能なストレッチやツボは存在しない。


お腹が減った時はご飯を食べたら解決する。


しかし、痛みに関してはそんなに上手くいくことは少なく、やはり痛みが起きたことから逆算して機転となる動作が何だったのか、何が良くなかったのかを知っておく必要がある。あらゆる悩みを解決するためには、逆算して原因を深掘りして対策を練る作業が必要になってくるのだ。そしてその人に一番効果のある対策が何なのかを探っていくしかない。あらゆる策を講じて解決に繋げていくしか方法はない。

今までの経験で知り得た病気なる前や何かを発生する前の兆候やそれによる対策など逆算して予防になれる措置を紹介し、体の不調を解決するひとつの手段となれば幸いである。

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