後輩に飲み代を奢るって学生には結構きついっすよ。
大学では先輩が後輩に奢るもの。そう思っている人は未だ少なくないかもしれませんが、これって結構金銭的にキツいんですよ。何せ先輩と後輩の間にさして経済力の差はありませんから。
これがまだ昼メシ代とかなら全然いいんです。学生街の飲食店におけるランチ代なんて高くついても1000円ちょっとですし、基本的には一人700~800円あれば十分足りるというのが相場なので。
しかし、飲み代となると一人2000円は下らないじゃないですか。下手を打つと、3000円超とか。色々と格安居酒屋こそありますが、所詮”居酒屋にしては”格安なだけじゃないですか。そうすると、後輩1人分を奢るとすると、自分の持ち出しは飲み会の度に5000円位にはなるわけです。
私のとある友人は律儀なものですから、1年生から4年生までがいるサークルの飲み会で毎度1万円置いていったと言っていました。飲み会は週1回あるわけで、それはキツくないかと尋ねたところ、それが為にバイトを週1回増やしているとのこと。(※丸1日働けば1万円稼げます)
そのため、最近は新歓期以外は割り勘で、また、新歓期であっても「傾斜をかける」というのが通例となりつつあります。
「傾斜をかける」というのは、例えば、1年生2000円・2年生3000円・3年生4000円といったように、先輩が多く払うものの、ある程度の金額は後輩も払うというやり方です。これだと大分上級生の負担が圧縮されます。
正直、先輩の全額奢りというのはもはや不可能で、こうでもしなければ大学の各種コミュニティは回らない気がします。
色々と金銭事情が苦しいと言われど、大学生が決して余剰資金を持っていないわけではありません。
実際、ユニクロ以外のお高めの服を買っていたり、有名アーティストのコンサートに参加していたり、頻繁に旅行していたり、とインスタグラムを見ていればそんな投稿ばかりが流れてきます。
その一方で、彼ら彼女らは自分たちにメリットがないところにはお金を使いたがりません。ゆえに、後輩分を全て奢らされる飲み会と見るや、よほど活動に入れ込んでいる人でない限り、そもそも参加してくれないんです。
そうなってしまうと、もはや参加者がいなくなってしまうので、最低限傾斜をかける形にせざるを得ないんです。
ちなみに、前述の飲み会で1万円出す友人も今はほとんど参加していないそうです。後輩が自分の顔を立ててくれたり、後日、活動中に気を利かせてくれたりするわけではないからだそうで。そういった意味では奢る奢らないの違いはあれど、対価関係を求める点は共通しているかもしれません。
これはヤバいサークルも同じです。私、1つアフター(サークルの活動後に飲みに行くこと)代を新歓期、無料にしているサークルを知っているのですが、そこはタダというエビをぶら下げて初々しい1年生を釣ろうとしていましたから。(一度、新歓グループにその旨が誤送信されたのでおよそ真実でしょう)
もちろん、純粋に多くの人に参加してほしいという意味で飲み代を奢ってくれるサークルもあります。しかし、いずれにしろ対価関係は存在しているわけで「タダほど高いものはない」ということです。
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