指圧師の収入
【SHIATSU TALKS #16 】
どうしてもタブー視されるお金の話
世の中には、色々な仕事があり、稼ぎ方も多種多様。最近ではリモートワークが基本になっていて、働き方自体が問われてきています。
以前も同じようなお話をしましたが、大半の人にとって、働き方は生き方そのもの。お金がなければ生きていけません。
しかし、我々はお金を生産するロボットではなく、こころある人間ですので、仕事にやり甲斐を求める方も多いはずです。
しかし、やり甲斐だけでは食っていけないのが仕事、所謂ビジネスってやつなんですね。
知らんけど。
理想と現実というものが世の中にはあって、やっぱりお金って大事。好きなことだけやっていてもなかなか食べていくことは難しい。
自分は人と比べて給料がいいのか悪いのか。
みんな大好き他人の懐事情。
「お前の給料いくらなの?」
酔っ払った勢いで聞いてみちゃったり。
そんな我々指圧師もボランティアではありませんので、お客さんの身体を親指で押すことで、ご飯を食べているわけです。
どうしても"医療人として"という先入観からお金の話がタブーなものになりがちな我が業界。
実際のところ、指圧師のお給料はどのくらい貰えるのでしょうか?
業界の現状
参考までに、業界最大手"医道の日本"の求人欄を見てみました。→https://www.ido-jobsearch.com
僕の住んでいる神奈川県の求人を見たところ、ほとんどが接骨院や訪問マッサージなどの保険診療で、月給18〜30万。平均すると約24万が相場のようです。
月給24マン…。
計算すると、ボーナスがあったとして、
年収250〜300万というところでしょうか。
さて、一般的に年収250〜300万という数字は、高いのでしょうか、低いのでしょうか。
ということで、調べてみました。
2021年日本人の平均年収は、約445万円(中央値は約397万円)らしいです。
これだと、あくまでも全体の平均なので、いまいちよくわかりませんね。
1億円稼いでる人もいれば100万円の人もいるわけですから。どちらかというと中央値を参考にした方が良さそうですね。
ということで、日本人の年収中央値は、約400万円だそうです。
みなさんのお給料と比べていかがでしょうか。
もちろんお給料は、人と比べるものではありませんが、基準の一つとして知っておく必要はあると思います。
ここからもう少し深掘りしてみます。
指圧師の給料は高い?安い?
結論から言います。
指圧師の給料は他の業種に比べて安いです。
ここからは、僕の個人的な意見をお話しします。
まず、当たり前ですが、求人に記載されている金額は手取りの額ではないということ。
そして、「月給25万〜50万」という記載があったとしても、入社していきなり50万もらえる人なんていません。少なくとも僕は見たことがない。こんな記載の仕方はほとんど詐欺だとも思っています。
ですから、基本的に最低額でのスタートをすることになるわけです。
さて、イメージしてみてください。
月給24万円…
税金や社会保険料が引かれて、ざっと手取り20万てところでしょうか。一年で240万です。
我々の業界はあまりボーナスは期待できませんので、年間の手取り額は240万から300万の間が妥当なところだと思います。
もしあなたが、18歳から専門学校に入学して、3年間勉強し、就職を考えている21歳ならあまり違和感は無いと思います。
周りの違う仕事をしている友達も、そのくらいの額面をもらっている人が多いでしょうから。
では、30代だとしたらいかがでしょう。
以前もこのnoteでお話ししていますが、我々の業界は30代から40代の再就職が大多数を占めます。
参考までに、一般の35歳の年収中央値は439万円。
ボーナスありと考えた月収にすると約30〜35万。
パッと見ても、明らかに年収が低いことがわかります。でも当たり前ですよね。大学を卒業して22歳から会社で働いたとしたら、13年の経験があります。
「1年目だからしょうがない」
みなさん、そう思いますよね?
何歳だろうが、経験ゼロの一年目の指圧師に十分なお給料はあげられるはずがありませんから。
我々は、どうしても職人気質な業界です。
「3年は丁稚奉公のつもりで働きます」
なんて、仰る方も未だ多くいらっしゃいます。
では、3年仕事を頑張ったら、いくら給料が上がるのでしょうか?
以前もこちらでお話ししていますが、僕は、指圧師は長く雇われることがリスクだと考えています。
まとめ
歳を取れば取るほどお金はかかります。
色々な人生のイベントも控えているでしょう。
同じところで長く働いたとして、指圧師は余裕のある暮らしができるのか?ということが、今後考えていかなければならない問題なんです。
かと言って、転職を繰り返すのか?
せっかく指圧師になったんですから、自分を活かせる現場を見つけてください。
手に職というのは自由への第一歩なわけですから。
ですので、僕は以前から皆さんに開業を勧めています。ご興味ある方はこちらもどうぞ。
将来、アストンマーチンに乗る指圧師を見てみたいなぁ。僕はステップワゴンで十分ですが。
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