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提唱者のひとり時間。


外の明るさにふと目が覚めたら、時計は6時30分を指していた。
飲んだ酒を体が分解し切るのと引き換えに体全体の渇きを感じる。

少しの酔いと一緒に好きなアニメを観ながら、ソファで寝落ちしていたらしい。少し重たい頭をムクッと起こすと、マーシャルのヘッドホンをつけたまま寝ていたことに気づいた。。

深部体温を上げないよう、サクッとシャワーを浴び、シャコシャコと歯磨きをして、相方が眠っているベッドにモゾモゾと潜り込む。

素足で感じるシーツとタオルケットの心地よさを感じながら、再度浅い眠りについた。

次に目が覚めたのは午前9時。高校からの友人が働いている美容室を10時に予約している。少しバタつきながら、先週末に買ったアンドワンダーのキャップを浅く被って、家を出た。

以前会社の同僚と行ったALAというカジュアルイタリアンのお店がとても美味しかったことを思い出し、そこでパスタとワインでも飲みながら、松浦弥太郎さんの「場所はいつも旅先だった」でも読もうと思ったが、生憎お店は行列を成しており、仕方なく諦めて、暇が出来たら本を片手に行こうと思っていた代々木上原の「No.」へ向かった。

しかしこちらも満席で残暑の厳しい青空の下で何組かが列を成していた。時計を見ると13時になろうとしている。そういえば家の近くに気になっていたイタリアンカフェがあったから、そこに行こうと思い、踵を返した。

そのイタリアンカフェの店内は思った以上に広かった。ピザを焼く窯。黒板に書かれたおすすめのメニュー。店内に降り注ぐ優しい太陽の光。2軒の店にフラれてしまったが、悪くない選択ができたと思った。

シラスをトッピングしたマルゲリータと、イタリアのクラフトビールを注文して、本を読んで待っていると、予約をしていた婦人グループが何組か来店した。子連れの家族や、自分と同じくひとりでランチをとりに来た女性客など、客層は様々だ。

マルゲリータを頬張りながら、口のなかに残ったオリーブオイルの風味を、クラフトビールで胃に流し込んでいく。2000円と少しを払い、店を後にした。

家に着き、溜まっていた洗濯物の洗濯と済ませ、不足していた睡眠を取り戻そうと昼寝をする。朝に感じたシーツの感触が再び眠りへと誘う。



気づくと17時30分。窓の外はぼんやりと暗くなり始めていた。





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