宇野重吉さんと幼い私
なんか、何故だか急に
宇野重吉さんのことを思い出す。
宇野重吉さんとは、ご縁があり
小さな頃にお会いしたり、
お手紙をいただいたり。
当時の私は、
チェッカーズのおかげで
歌番組めっちゃ観てる子だったのでね、
息子さんの寺尾聰さんは、
TV観て、赤いソファの人だと
認識しておりましたが
宇野重吉さんのことは知らず。
宇野重吉さんにお会いしたことに、
両親がとても驚いてて、
お手紙が届いた時は、
めっちゃ慌ててました(笑)
昔話の朗読をされてて、
何巻もあるカセットテープを
何度も何度も、
繰り返し繰り返し聴きました。
なので、
当時の私にとっては
昔話のおじいちゃん。
手を優しく握りしめてくれた時の
とっても柔らかくて、
でもとっても冷たかった感触を
鮮明に思い出しました。
そして私は、
またお会いした時に
宇野重吉さんにおねだりをしたようで。
宇野重吉さんの朗読が大好きになり、
毎日聴いてたので、
もっと聴きたい!
と言ったのかどうか、
記憶にはありませんが、
昔話の朗読テープの特別編を
わざわざ届けてくださった。
父いわく
たぶん、特別に吹き込んでくれたものも。
また両親大慌て(笑)
たぶんね、
大好きになっちゃったから、
大好きを宇野重吉さんに
一生懸命伝えたんだろうし、
お手紙も、何枚か書いたんだろうね。
覚えたてのひらがなで。
大御所俳優さんだとは知らんから、
優しい手のおじいちゃんに
お話をもっともっと聴きたいと、
おねだりしたんだろうね。
公演後の舞台に
上げてくださった時に、
「私もこの舞台に立ったことあるのよ〜♪」
との、私のダンス発表会の話を
めちゃくちゃ柔らかい微笑みで
聞いてくださった。
膝に抱っこしてもらいながらだったのか、
それとも、
抱っこしてもらってるくらいの
あたたかさで聞いてくれていたのか。
いや、なんか
周りの大人達の
あたふたした空気感を
何となく覚えてるので、
ちゃっかり、
抱っこされてたんだろうな。
突然、
鮮明に色々思い出した。
声も微笑みも感触も。
怖い話シリーズも何巻かあって、
宇野重吉さんの声が
めちゃくちゃ怖かったので、

それは、お布団にくるまりながら
真っ昼間に聴いていた気がします。
友達を道連れにして(笑)
でも、
映像もない、テープの声だけで
落ち着きのない園児を惹きつけるのは、
すごいことだよね。
おじいちゃんの昔話、
また聴きたいなぁ。
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