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問題は構造化して解決する①

 働いていても、日常生活でも、そして勉強でも、「課題が山積み」「壁にぶつかってどうすればいいかわからない」と、頭の中がこんがらがってしまうのはよくある。問題は、その時にどう立ち向かうか、である。

 ただ右往左往しているだけでは時間があっという間に過ぎてしまう。一歩でも解決に向けて進むカギは、問題の「構造」を捉えることだと思う。

 それはすなわち、複雑に絡み合っている様々な要素を、解きほぐしていくということである。

 例えば、勉強で言えば、「模試で偏差値が下がり続けている。勉強しているのになぜ成績が伸びないのかがわからない。」という悩みがあったとする。

 ここで闇雲にただ勉強時間を増やす、というのは、短期的には成績アップにつながるかもしれないが、長続きしない。長時間の勉強には体力、集中力、忍耐力が必要だが、自分に備わっていなければ立ち行かなくなるだろう。

 限られたリソースを最大限有効活用するには、やはりコストパフォーマンスを上げることである。そのためには、まず徹底的な原因分析が欠かせない。

 まず、偏差値というのは、受験生の中の相対的な立ち位置だから、自分の点数が伸びていても、周りも伸びていれば偏差値そのものは伸びない。よって、自分の点数が上がっているかどうかを確認すべきである。

 点数が下がっているのであれば、偏差値が下がるのは当たり前である。これまでの勉強方法に問題があったということだろう。点数が上がっているのであれば、他の受験生の得点率が高いところで、十分に得点できていない可能性がある。

 いずれにしても、この場合手をつけるべきは、自分ができなかった分野の勉強である。ここで注意すべきなのは、「できなかった分野」は必ずしも「苦手教科」を意味しない。苦手でもできていれば勉強する必要はないし、逆に得意でも他の受験生ほどできていなければ勉強する必要がある。

 できなかった分野は、できるだけ細かく特定していったほうが、当然コスパは上がる。できなかった教科を特定した後は、例えば数学であれば関数なのか図形なのか、図形でも平面図形か立体図形か。どんどん狭めていく。

 そして、分野を絞っていくと、色々なメリットがあることに気づく。
(続く)


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