シン•幸福論⑥

○第五章 エンドルフィン的幸福感

エンドルフィンは「恍惚感・多幸感」をもたらす。ここに、エンドルフィンのドーパミン効果増強作用が関係するのは言うまでもない。エンドルフィン分泌中は、ドーパミン的幸福感に属する多くの快楽も増大する。エンドルフィンの分泌条件は、身体に大きな負担がかかることだが、派生して「感謝」もその分泌条件となる。ただ、この「感謝」は次の章で特別に扱うとし、この章では、大きな負荷を身体にかけることで得られるエンドルフィン的幸福感について述べていこう。


【運動(高負荷の運動)】

再三の繰り返しになるが、ヒトは運動することを前提に設計されている。「運動VS脳トレ」は運動の圧勝であり、歴史的な大革命、大発見、大作を残す人は必ず運動しているものだ。しかも運動の効果は、今この瞬間からもたらされる。この項では、エンドルフィン的幸福感につながる運動について述べていこう。


ここでの運動とは、ウェイトトレーニングや、長時間のハイスピード・ランニングを指している。大きな負荷がかかることでエンドルフィンが大量に分泌される「ランナーズ・ハイ」は有名な現象であり、経験した人も一定数存在するだろう。ランニング以外にも、例えば、スポーツにおいて「ゾーン」と呼ばれる現象に至るプレイヤーがいる。この状態のプレイヤーも大きな恍惚感・多幸感を得ていると考えられる。「シュートを打てば入る」「相手が止まって見える」という言葉は、ドーパミンの効果を超増強するエンドルフィンによるものであろう。



【サウナ】

継続的な「サウナ」とそれに続く「水風呂」「外気浴」の習慣(効果は劣るが冷水シャワーの習慣も有効。)は、「脳・身体の疲労回復」「ストレス解消・メンタルの安定」「血行促進・血圧安定・動脈硬化予防」「自律神経の調整力強化」「安眠効果」「美肌効果」「ダイエット効果」などの絶大な効果を誇る。サウナ内の熱さ、水風呂の冷たさを連続で味わうことで、身体には大きな負荷がかかる。そこで、ドーパミンの効果超増強、鎮痛作用をもたらすエンドルフィンが大量に分泌され、結果として、「ととのう」と呼ばれる恍惚感・多幸感を得ることができるのだ。テントサウナなどは、その効果をさらに高める可能性があるという。



【辛い食事】

激辛料理などの食事も、身体に大きな負荷をかける。この結果として恍惚感や多幸感を得ることができるのは、先の【サウナ】の項と同様の理由によるものだ。くれぐれも、臓器にまで過剰な負担をかけるような、度が過ぎたチャレンジは控えるようにしよう。

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