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こっから先、どうする?

 ここしばらく、割と忙しくて(早々にネタばらしすると別にそこまで忙しくはなかった)、Twitterとかインスタで即物的な言葉を投げ捨てるぐらいしか、思想のアウトプットが出来ていなかった。って小洒落たこと言ってるけど結局はめんどくさかっただけ。まとまった文章を推敲して練り上げていくのにも心の余裕というものが要る。堕落した文章を書くなら、節度を持って余裕のある堕落を。破滅型の作家に憧れる暇あったら、理路整然と破滅をしていけ。

 安いシュワっとした酒をこう、カッと呷ったとき。グラスに氷がぶつかる音と、喉を滑り落ちる泡のざわめきが、なんとなく人生を良いものにしてくれる気がする。幸せなんてのは案外すぐ手に入る。街に出て3分も歩けば、赤や青や緑の光を放ちながら、24時間休みなく整然と陳列している。

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 7月、水面下で大きな魚が波打ったように、にわかに世間の空気が大きく動いたような感覚があった。さらさらと流れていた川が、あっという間にドロリと淀んだような、順調に運んでいた物事が一変したような感じ。まさに「その日、人類は思い出した」である。日常と非日常は表裏一体の紙一重。好機はいつでも近くにぶらさがっているが、闇もまた一寸先にある。

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 複雑な現代をおおよそ台本通りにランスルーしてきた。だけどこっから先、どうする?えっ、こっから先、どうしよう…。え、なんか誰かが適当なシナリオとか考えてくれてるって思ってた…。

 自分の人生は誰かの書いたプロット通りに予定調和の上で進んでいるのだろうか。仮にもしこれが戯曲ならば、なんて平凡で演じ甲斐のないストーリーだろうか。変に加筆修正しようとすると歪な愛憎劇になるのも止む無し。しかしそれもまた一興、私たちは皆、救世主たるデウスエクスマキナの到来を待っている。

 なぁ、こっから先、どうする?とりあえず、進んでみる?気が進まねえけど。
                                                                                                                                       

 

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