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会話のタネ① 元ちとせか青山テルマか

 たとえば、会話の中であなたに「ここにいるよ」って言われたらば、私はなんて返そうか。

 まず初めに思いつくのが、皆さんお馴染み、元ちとせの代表曲「ワダツミの木」。この曲のBメロに、「ここにいるよ」という歌詞がある。壮大なサビにねっとりとつないでいく大事なところだ。
 ワダツミの木じゃん、というフレーズで返すのもいいけれど、それだけじゃ特に面白みもない。単にワンバウンドした球を相手コートに返球しただけ。ひねくれた私はここで、2回くらい曲がる変化球を打ち込みたい。
 たとえば、「え?俺が迷わぬように?」と、相手がワダツミの木を知っている前提で「ここにいるよ」の次の歌詞を繋げてみるのもいいかもしれない。2000年代J-POPに精通している人か、奄美の人であれば問題なく会話を続行できるはず。ここで理解されなければ、同じところをぐるぐる廻るだけだ。

 ここで、ワダツミの木ルートで会話を紡ぐか悩むもう一手が、青山テルマルートだ。何を隠そう、彼女の代表曲である「そばにいるねfeat.SoulJa」。
 実はあまり知られていないが、青山テルマのそばにいるねという曲は、SoulJaの「ここにいるよ feat.青山テルマ」のアンサーソングとして作られた曲なのだ。
 『あぁ、アンサーされたソングのほうね』と、一般的にメジャーな方であるそばにいるねとの対比で、ここにいるねの方をフィーチャーしてみるのも一手だろう。ただこれは、2曲の関係性の理解を前提とする返しなので、成立させるのは少し難しい気がする。しかもこのあとの会話をスムーズに続けるのが至難の業だ。第一、アンサーソングという単語を言いたいがために、会話としての面白みが欠けている。
 となると、普通に「じゃあ俺はそばにいるね」と続けるのがセオリーかもしれない。まさに"アンサー"ソングとして使用しているので。言いたいことわかるでしょ?

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 上記2ルート以外だと、「ここにいるよ」を曲の歌詞にこじつけて、さよなら、また今度ねの「僕あたしあなた君」、モー娘の「ここにいるぜぇ!」に繋ぐルートもあるにはあるが、これは未成線として頓挫するルートしか見えない。深掘りはやめておこう。


 もし「ここにいるよ」というワードが会話の中で出てきたら、この記事のことを思い出して、元ちとせか青山テルマに関連付けたうまい返しができたらイイですね。

 

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