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エンジニアが製品を通じて会話するとき

エンジニアはみんな技術課題に取り組む。
コスト 時間 物理現象など様々な制約の中、実現したい製品を世の中に送り出すため、答えを探す。

それはとても孤独な旅でもある。
一人で取り組むにしろ、チームで取り組むにしろ、自分と社内に持ち合わせた知識、経験、頭脳を最大限に活かしながら開発プロジェクトの荒波を乗り切るが、誰も答えは教えてくれない。
最後に頼れるのは、自分たちで築き上げた設計根拠と試験結果だけだ。


しかし、他人の出した答えを見ることはできる。
つまりそれは、他のエンジニアが設計した製品を観察するとき。
似たような製品であれば、だいたい皆同じような技術課題にぶち当たっている。
「ああ、これを設計した人はこの課題対して、こういうふうに考えたんだな。思いつかなかった!」「やっぱり、そういう結論になりますよね。僕も同じ答えにたどり着きました。」「ふふ、ここの設計は自分の設計のほうがいいぞ。」と、製品を観察すれば設計したエンジニアと会話することができる。

これは時間と空間を超えることもできる。
おなじ製品でもドイツで設計されたものなら、もしかすると全然別のアプローチを取っているかもしれない。それは欧州の技術トレンドや消費者の好みが微妙に違うからかもしれない。「なるほど、たしかにこの部品はドイツにあるあの会社が進んでいるから、きっとこの方法を売り込みに行ったんだな。」
100年前に設計されたものなら、今とは違う技術で同じ技術課題をクリアしたかもしれない。「へえー、今ならコンピュータを使った制御で設計するけど、当時は全部機械仕掛けで作ったのか!賢いなこれ設計した人。」

こうやって製品を通して背後にいるエンジニアと会話すると、孤独だと思っていた旅に沢山の仲間がいた事に気づく。同じチームではないけれど、少し離れた場所を歩く別チーム。でも皆同じ山を登り頂上を目指している。

もしあなたが若いエンジニアなら、ぜひ他人の作った製品を沢山ベンチマークしてほしい。


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