1年に1度の大勝負~収穫のタイミングを見極める難しさ~【Tara】19
「いまいち、味に締まりがない」
いつになく早津さんが不安そうだった。
・昨日の積み上げ
◆note1本 生産
◆早津みかん園 選果~箱詰め
◆ITnews チェック
◆メモ魔
暖冬。
気温が落ちず、
早津みかん園いちばんのブランド品種
「おひさまおれんじ」(盛田温州みかん)
の収穫時期が例年より遅れている。
そこで、急きょ「葉面散布」を再びやることになった。
温州みかんの葉面散布(葉っぱに栄養をあげるやつ)をやったった【Tara】16
みかんの木に、栄養たっぷりの水分をまいていく。
1本1本丁寧に。
広大なみかん畑を、早津さんとふたりで手分けして散布していった。
「おひさまおれんじ」の収穫まであと少し
早津さんいわく、
「”おひさまおれんじ”を食べてから、他のみかんが味気なく感じる」
早津さんのお父さんが残してくれた貴重な品種。
早津さんと二人三脚で、このみかん園を支えているような大切な品種。
例年より少し収穫を遅らせて、もう少し味わいが出てくるまで様子を見ている。
お客様にとってはいつもの12月7日。
自然の環境に左右されるみかんを毎年この時期にベストコンディションで収穫するのは至難の業。
つまり、なるべく環境の変化に動じないみかんの木を育てていくのが早津さんの使命。
おひさまおれんじの収穫は、長編の映画でも観てるみたい
1年に1度しか収穫ができないからこそ、1年間(いや、これまで何十年の積み重ね)の日々のお世話の集大成。
想像もできないくらい壮大な映画を観てるようで、
積み重ねてきたものの偉大さを痛感する。
もう少し。
もう少し。
収穫のタイミングを見極める早津さんの目は、
完熟を今か今かと待ちわびる
”おひさまおれんじ”
を見つめていた。
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