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大学生と日本酒マニアの対談【レマコムと私vol.4】(前編)僕、レマコムがほしいんです!

日本酒マニアの生態を追う「レマコムと私」シリーズ。vol4では、レマコム購入を検討している大学生・ナオヤさんと「好き酒師」として活躍する日本酒マニアの大先輩・ヒロシさんが対談。

レマコムって実際どうなの? 若者の日本酒事情は? などなど、日本酒片手に語り合いました。

右:ヒロシさん
会社勤めをしながら、日本酒の楽しみ方を提案するイベントを開催する「好き酒師」として活動中。そのひとつとして、毎月、特定の地域の日本酒にスポットをあてる「MONTHLY SAKE CAMP」も主宰。取材して気づいたのですが、イベント向きの非常に「いい声」の持ち主。Twitter:@hirokamodasu
左:ナオヤさん
東京農業大学国際学部4年生。2020年4月に都内のリテール企業に新卒入社予定。20歳でお酒を飲みはじめた時から日本酒にはまり、レマコムが欲しくて悩んでいる。

レマコムってどう?…の前に、日本酒で乾杯!

ーー本日はヒロシさんのご自宅へおじゃましました。レマコムベテランのヒロシさんに、大学生のナオヤさんへのアドバイスをいただければと思います。

ヒロシさん(以下ヒロシ):まあ、まずは飲みましょうよ。お酒飲んで、この後の予定は(取材時間は午後15時)大丈夫?

ナオヤさん(以下ナオヤ):はい。大丈夫です!

(ヒロシさんの家では、飲む人が好きな酒器を選ぶスタイル…ご自宅に大量の酒器があります)

ナオヤ:すごい…こんなに様々な形や色の酒器をお持ちなんて…使い分けて飲んでいるんですか?

ヒロシ:うん、お酒によって替えると味の違いがわかるよ。ここはやっぱり日本酒にハマるポイントだと思うね。どれでも好きなものを選んで。あ、うすはりとかガラスのグラスがよければそれもあるよ。

ナオヤ:僕、酒器や食器見たり集めたりするの大好きなんですよね。

(真剣に選ぶナオヤさん)

 ヒロシ:酒器集めるのも好きなんですよ。今日はどれにしようかなー、ということを夫婦で夜な夜なやっているんです(笑)

(日本酒で乾杯。お酒は差し入れの若竹 純米吟醸。おつまみはヒロシさんお手製のスモークチーズ、これがすごくおいしい)

ーーまず、おふたりの「日本酒との出会い」をお聞かせください。ヒロシさんは「好き酒師」として活動されている、もはや「プロ」なので恐縮ですが…。

ヒロシ:いやいや(笑)、僕は「素人」ですよ。あくまでも飲み手の目線で、お酒の楽しみ方を発信していきたいなと。実は僕、もともとお酒は全く飲めなかったんですよ。学生時代とか本当に酒嫌いで…ほら、大学の飲み会って激しいじゃないですか?

ナオヤ:ええ(笑)、はげしいですね。団体にもよりますが…。

ヒロシ:令和の今もそうなんだ!僕そういうのが嫌いで、飲み会とか誘われても全然いかなかったんですね。学生時代だけじゃなくて、社会人になった後もずっと断ってました。だけど2015年ごろ、友人に「酒は未来を救う」というイベントに誘われていってみたところ…これが美味しかったんですよ。最初に飲んだのは…ベタですが「新政」

ナオヤ:新政だったんですね!

ヒロシ:そう(笑)。で、イベントの手伝いをしている人たちにお話を聞いていると、みんな面白くて気がいいんだよね。これまでこんな世界があることを全然知らなかった。「この魅力を広めたい!」と思い、そのときの友人といっしょに、すぐ「好き酒師」をはじました。

ーーすぐ!?

ヒロシ:ええ、すぐ。知識をためてからではなく、目の前の魅力を伝えたかったんです。それに初心者がお酒に詳しくなっていく過程も、初心者にとっては価値があるのかなと思って。

ナオヤ:僕はまだお酒を飲みはじめて2年くらいですが、最初に好きになったお酒が日本酒だったんですよ。サークルの先輩に埼玉県の武甲酒造の特別純米無濾過生原酒「のんべえ」を飲ませてもらって、「なんだこれ、美味しいぞっ」って。味が甘かったり、舌にズドンときたりする濃い味がすきなんです。

ヒロシ:今はなにが好きなの?

ナオヤ:「榮光冨士」です。

ヒロシ:「榮光冨士」!!わかるーーー。おいしいよね!いろんな人を日本酒沼に連れてくるお酒だよね。これから日本酒を飲む人にはまず飲んで欲しい。

ナオヤ:榮光冨士のカッコよくて「厨二病」感のあるラベルが好きなんですよ!榮光冨士と、僕の大好きな「無濾過生原酒」系はいつも酒屋で探しています。

(ナオキさん提供の榮光冨士の写真。厨二病感がかぐわしい)

大学生がレマコム、買うべき? 買わないべき?

ヒロシ:ところでさ、ナオヤくんはレマコムを買うのを迷っているって聞いたんだけど、なんで? 買っちゃえばいいじゃん。

ナオヤ:そうですね…でも僕、今実家に住んでるんですよ。両親と兄弟と、あとおばあちゃんと。で、以前親にレマコム買いたいって言ったら「ひとり暮らししてからでよくない?」ってやんわり断られました(笑)。

ーー2020年春から、ナオヤさんも社会人ですよね。

ナオヤ:はい。でもまだひとり暮らしになるか、実家から通勤する事になるかはわかりません。今は、祖母の家の冷蔵庫に僕のお酒を8本くらいいれてもらっている状態です。家には大体(常温保存も含め)四合瓶で12,3本置いてありますね。

(ナオヤさんの日本酒コレクション。大学生ながら、すでにすごい)

ヒロシ:ナオヤくんは榮光冨士をはじめ「生原酒」を集めているんだよね。それならさ、レマコムは本当にぴったりだと思うよ。レマコムってさ、大きな氷温庫なわけよ。だから、無濾過生原酒なんかを保存するのにぴったり。

ナオヤ:ヒロシさんのレマコム、見ていいですか?

(ヒロシさんのレマコム。100L)

ヒロシ:もちろん。中は…僕は結構、瓶を横に逆さにとしちゃってるな。ここにあるのは保管用で、開栓前がほとんど。注意すべきは、レマコムは業務用冷凍庫であって、細かい温度調節ができないこと。いきなり電源をいれるとお酒が凍っちゃうからね。

(取り出して中の様子を見せてくれました)

ーーヒロシさんは、レマコムをどのようにして購入したのですか?

ヒロシ:僕がレマコムを買ったのは、奥さんのためなんだ。奥さんの誕生日プレゼントがレマコム。

ナオヤ:そうだったんですね!レマコムが誕生日プレゼントってすごいですね。

ヒロシ:うん、出会いが日本酒の会だったし、なんならプロポーズも日本酒イベントでやったね。

ーー夫婦そろって日本酒好きなのですね。

ヒロシ:そうそう、奥さんも僕と同じように、普段は会社員しながら週末にお酒関係のイベントとかやってるんだ。だからもう冷蔵庫がもうパンパン。奥さんは「野菜室にキャベツが入らない」って、すごく言っていましたね。ついにしびれをきらして「レマコム買って」と言ったので、「じゃあ誕生日にしよう」という流れですね。

ーーそれで冷蔵庫問題は解決されましたか?

ヒロシ:いや、いまも冷蔵庫には日本酒があります(笑)。ナオヤくん、これは忠告だけど、日本酒に「きり」はないよ。自分のもてる量をわきまえていないと、ずっと増え続ける。

ナオヤ:…はい(笑)それはもう。

まるで日本酒コンサル。好き酒師ってすごい!

ヒロシ:そうだ。ナオヤくん、榮光冨士や無濾過生原酒が好きな君にとっては、今飲んでいる「若竹」は、ちょっと切れがあって、大好きな感じとはちがうでしょう?

ナオヤ:…これももちろんおいしいですけど…そうですね。

ヒロシ:OK。君の好みにぴったりな生原酒を飲もうよ。冷蔵庫にあるんだよいいのが。

(やっぱり冷蔵庫は日本酒がたくさん)

ヒロシ:「手取川 吉田蔵 純米大吟醸」。これは君好みだと思うなー。

ナオヤ:(真剣な表情)…おいしいです!

ヒロシ:でしょう!甘くて濃い無濾過生原酒好きなら、これはおいしいでしょう!こういうさ、相手の好みを想像しながら「好きだろうな」というお酒を出すのが好きなんだよ。生原酒といってもいろいろあるからね。よかった。

やっぱり無濾過生原酒好きなら、レマコムはいるよ。正直、買ったことのデメリット、ないもん。電気代だって気付かない程度だよ。

レマコムは価値ある「課金」だと思え

ヒロシ:突然だけど、ナオヤくんってゲームやったりする?

ナオヤ:はい、スマホゲームですけど(??何の話?)

ヒロシ:僕、ゲームが大好きなんだよ。だからゲームでたとえちゃうけど、スマホゲームってさ、アイテムをもてる「制限」ってない?

ナオヤ:無料だと、そうですね。

ヒロシ:それを拡張するには課金が必要じゃん? レマコムって、それに近いと思うんだ。初期装備だとアイテムは3つしかもてなかったりする。でも、レマコムという課金をすれば20個ももてる!
いいお酒に出会ったとしても「これ以上もてません、だから買えません」ってなるなら、課金したほうがいい。その心の余裕は、あったほうが全然いい。
レマコムがあれば、もっと遠くにいけるんだよ!

ナオヤ:(ゴクリ)、はい。

ーーあ、でもナオヤさんはレマコムを買えるようになる「ひとり暮らし」すら未定なんですよね?

ナオヤ:いやしかし、たとえ実家だとしても…大丈夫です。僕が納戸を片付ければ…レマコムはきっとはいります!買えます!

(決心させてしまった…)

ーーちなみに、この日本酒はレマコムではなく冷蔵庫から出されましたが、そこに意味はあるのですか?

ヒロシ:うちのレマコムはいまマイナス7度くらいなんですけど、そこから出してすぐのものを飲んでも「?」となるんですよ。冷たすぎて、味がよくわからなくなっている。飲むものは常温に出すか、冷蔵庫に移しておくかしたほうがいいんです。氷温の場合、レマコムのなかにあるお酒はすぐには飲まないこと。

ーーすぐに飲むときはレマコムは適さない。だから冷蔵庫がある…。

ヒロシ:あとは、レマコムは細かい温度調節が難しいので、強冷に設定してしまうと日本酒が凍ってしまうこともある。でもまあ、これは溶かせば飲めるんだけどね。あ、あとよく聞かれる「音」は、ほとんど感じないよ。

若い人は、どんなお酒が好き?

ヒロシ:ナオヤくんはどこの大学なんだっけ?

ナオヤ:東京農業大学の4年です。経済学科なので直接日本酒と関わりはないのですが、興味本位で清酒学とか受講してました。実はいま、後輩が「日本酒サークル」を立ち上げようとしていて、僕は来年いきなりOBとして入るんですよ。

ヒロシ:おお!すごいね、サークルできたら教えてよ。お祝いに日本酒送るよ。

ナオヤ:ありがとうございます!嬉しいです!
先ほどヒロシさんが手取川を出してくださったように、僕も友達から味の好みなどを聞いて、合いそうなお酒を選んでプレゼントしたり、一度飲んでほしいお酒を一緒にのんでみたりする事が好きなんです。

ヒロシ:いいよねー。今の若い子ってどんなお酒が好きなの?

ナオヤ:周りの友人は割と炭酸系のお酒を飲んでますね。サワーとかハイボールとか。そういう味…口当たりが好みなんですかね…。甘くて飲みやすいけど甘ったるすぎないというのか。

ヒロシ:なるほどね。これからの日本酒業界は、いかに若い人に飲んでもらうかが重要だから、ナオヤくんの考えはすごく大切だと思うな。

……そうだ、せっかくだから、この「吉田蔵」を「炭酸」にしましょう!

ナオヤ:!?


ーーヒロシさんは吉田蔵で「即席スパークリング日本酒」を作ることに。後編では2人で「若者に日本酒を伝えるには」を真剣に話し合ってみました!

次回、【レマコムと私vol.4】資格は必要?イベントはどうするの? 日本酒のために僕らができること
(後編)です。

先にいいますが、手取川の炭酸注入酒、本当においしかったです!

ヒロシさんのレマコム





もちろん、お酒を飲みます。