最後は記憶もあいまいに
昨日は妻が夜に出かけたので一人晩ご飯。
ご飯を作るのは面倒くさかったのでスーパーでお惣菜祭り。
目についた美味そうな商品を次から次にかごに放り込んでいった。
もちろんお酒も普段よりちょっといいビールを買ったりして完全に浮かれ気分である。
何にも考えずに買い物をしたのでお会計は普段の買い物よりもずいぶんと高くついた。
これだったら一人で居酒屋にでも行った方が安上がりじゃんと思ったが田舎の悲しさか近所に手ごろな居酒屋は一軒もない。
車で乗り付けて飲酒に及んで帰りを代行運転で…とも思ったがそれはいささか面倒だし金銭面でもかなり予算オーバーになるので大人しく家飲みにしたのは理性があったと思う。
さて、そんな事を思いながら帰宅してビールは冷蔵庫にお惣菜も冷やすものは冷やして常温のものはテーブルの上に置いておいた。
それからお酒を美味しく飲むために日課のエアロバイクを三十分漕いで軽く筋トレ。
筋トレも一時期の熱心にやっていた頃に比べたらずいぶんいい加減になっており自分の意志の弱さを情けなく思う。
それでもスクワット50回、プランク30秒三セット、腕立て30回、ダンベルを使った各種トレーニングをこなした。
部屋のエアコンを切っているのでこれだけの運動で結構汗をかく。
そのままお風呂に行って水シャワーを浴びる。
八月は水道水がぬるくて水シャワーが心地よかったが九月に入ってからは若干水温が下がっており結構冷たい。
水シャワーを浴びると後で全身がポカポカして心地いいのでもう少し粘りたい。
お風呂上りにはもちろんビールである。
普段は食事の時にしか飲まないのだが昨日は特別だ。
プルタブをルカシュッと起こして缶のままウグググッ。
パハーッ、んまいと思わず声が漏れる。
それから晩御飯の簡単な支度をした。
買ってきた小イワシの天ぷらをトースターで温めて、大好物のミミガーをフライパンでこんがり香ばしく焼けるまで炒める。
味付けは軽く塩コショウ。
後はあん肝が半額だったのでこれをお皿に乗せてポン酢をかける。
メインは最近お総菜コーナーに加わった人気商品のPOKI丼。
後はきゅうりのぬか漬けがあったのでそれも出す。
小イワシの天ぷらがカラッと揚がったらアジシオをパラリと振る。
後はこいつたちを食卓に運べば欲望の宴の始まり始まり。
まずは二本目のビールで一人乾杯。
シュカッと開けてグラスに丁寧に三度注ぎ。
泡が落ち着くまでじっくりと待つ。
はい、ではいただきまーす。
とるものもとりあえずまずはビールをゴビリゴビリ。
丁寧に入れたビールは泡まで美味い。
んんん、良いねと気分が盛り上がる。
それからつまみにあん肝を。
半額だったからか少々生臭くて鮮度は落ちていた。
これはちょっと外したかなと思いつつ、気を取り直して小イワシの天ぷらを食べる。
熱々でサクッとした歯ごたえで小魚特有のザ・カルシウムという味が素晴らしい。
旨味もたっぷりで噛めば噛むほど味が出る一品。
これはビールが進むなぁと思いつつグビリグビ。
あっという間にビールのお代わり。
いそいそと冷蔵庫から冷え冷えの一本を取り出す。
パシュッと開けて再び三度注ぎ。
なぁに時間はいくらでもあるんだという余裕が気持ちを大きくさせる。
お次のつまみはミミガー。
私はこれに眼が無くて月に三度は食べる。
そのままでも食べられるのだが私はフライパンでカリカリになるまで焼くのが好きである。
ハムリと食べると軟骨のコリっとした歯ごたえとクニクニした耳の部分の食感の対比が素晴らしい。
カロリーも低そうだし、何より昨日は独り占めできる愉悦でイヒヒと悪い顔をしてパクリパクと頬張った。
ビールを三本飲むとお腹が膨れてきたのでお酒をウイスキーにチェンジ。
安物のウイスキーだがハイボールにすると結構おいしく飲める。
氷をギッチリ詰めるのが私流だが徐々に面倒くさくなってウイスキーに炭酸水をぶち込むだけの超絶雑なハイボールでも満足してしまう。
潤沢なつまみを食べながらグビグビとお酒を飲んでいると段々酔ってきた。
そこでメインのPOKI丼に手を付ける。
ご飯の上に角切りになった刺身とアボカドが載っていてそこに温泉卵とゴマ、特製のたれをかけて混ぜて食べる。
つい最近登場したお惣菜だが人気なのかなかなか買えない。
昨日はたまたまラスト一個があったのですかさず確保した。
良くかき混ぜてアムリと食べると鮮度のいい刺身とアボカドのコクがまじりあってかなりイケる。
タレに刻んだ玉ねぎが入っており、ゴマも香ばしさを与えてくれて良かった。
へぇ、総菜でも美味いものは美味いんだなとかなり酔っ払った頭で考えながらパクパク食べた。
いい加減に作っているかなり濃いハイボールは五杯目からは数えていない。
POKI丼を完食してご馳走様をしようとしたがちょっと物足りない。
そこで食糧庫に何かないかな~と物色するとカップ麺と目が合った。
90秒で出来るバリカタ麺と書いてあるのをぼんやりと覚えている。
お腹をさすってうん、これ位ならイケると思ってお湯をケトルで沸かしてカップ麺に注いで待つ事90秒。
早速ふたを開けてズルズルと麺を啜る。
細麵で硬さも程よくてスルスルと入っていく。
ラーメンをつまみにハイボールを飲みながらあっという間に完食。
スープはさすがに残したのはわずかな理性が残っていたのだろう。
そこでお腹がはちきれそうな満腹感と猛烈な眠気に襲われた。
後片付けをする余裕もなく気がついたらその場でゴロリと寝落ち。
どのくらい寝たのか分からないが、ハッと気が付くと妻が私を揺り起こしていた。
酔いが十分すぎるほど回った頭でお、お帰りと言うとテーブルの上の惨状にあ~あこんなに広げちゃってぇとかなり呆れられた。
私は自分の恥部を見られたような気分になってそれからふらつく頭で粛々と片づけを行い、妻の冷たい視線を浴びながらお風呂にも入らず布団に倒れ込んだような記憶がある。
それから、猛烈に喉が渇いて起きたのが三時前。
そこから胃の不快感と頭のどんよりとした重さで寝たり起きたりしたのが今日のハイライト。
いやはや、羽目を外し過ぎるとろくなことがございませんな。
特にお酒はほどほどに。
飲んだ後のラーメンの味は悪魔的に美味かったですけどね。
たまにはこんなちゃんとしていない夜があってもイイっすよね?
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