パフォーマンス向上のための足部の評価と使い方 -Step〜Acceleration -
足部は地面に接している唯一の部位です。足部が安定することで下肢からの良好な運動連鎖が行われます。その足部でも重要なのが『距骨下関節』です。選手の距骨下関節の構造は左右異なります。理想の打撃時の軸足・ステップ足それぞれの距骨下関節の動きを把握し、選手の足部評価を行うことで
動作の崩れを予防や変えることができます。
セミナー情報
C-I Baseball の須藤慶士です!
いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます。C-I Baseballでは2023年3月4日に株式会社encounterさんとコラボセミナーを開催します。
https://peatix.com/event/3464174
C-I Baseballでは「野球トレーナーの輪」を広げるために「仲間」を募集しております!
・野球にトレーナーになりたい
・トレーナー活動しているけど自信がない
・トレーニングについて勉強したい
・野球選手の怪我を治したい
など、野球選手に関わりたい方はこちらをご覧ください!!
⬇️⬇️⬇️
・・・・・・・・・・以下本文・・・・・・・・・・
私のnoteは『打撃動作×足部』です。
足部は地面に接している唯一の部位です。
足部が安定することで下肢からの良好な運動連鎖が行われます。
その足部でも重要なのが『距骨下関節』です。選手の距骨下関節の構造は左右異なります。理想の打撃時の軸足・ステップ足それぞれの距骨下関節の動きを把握し、選手の足部評価を行うことで動作の崩れを予防や変えることができます。
■距骨下関節の肢位
距骨下関節肢位は中間位・回内位・回外位の3通りあります。
距骨下関節には回内・回外を分ける『中間点』があり、その肢位は左右により中間位は異なります。
私は非荷重位(OKC)で評価を行います。
異なる中間位の評価方法は過去の記事をご参照ください。
|打撃時の距骨下関節・横足根関節
軸足の機能はPreparationで両足の支持基底面内にある重心を軸足に移動しバランスをとることや、Take backからStepへ移行する際に重心を移動するために足部を硬め押し出す役割があります。
踏み込み足は軸足から移動してきた身体を支えて踏ん張り、上半身の力を逃すようにしなければなりません。
上記の動きが足部で出来れば重心移動や上行性の良好な運動連鎖が遂行可能となります。
■打撃時足部の肢位と動き
|Step 軸足
軸足肢位は指標中間位から回外位が理想です。Step時の軸足はTake backからの力を逃さずに下肢・体幹・上肢・バットと連動させることが必要です。そのため軸足は堅めて押し出しの機能が必要です。
回内位だと足趾が使いにくい状態になり股関節内旋や膝が外反し、骨盤の左回旋(開き)が早期に出現しやすくなります。ステップした足も力が逃げてしまい踏ん張れなくなります。
|Acceleration 軸足
軸足肢位は指標中間位から回外位が理想です。AccelerationはStep時からの軸足で押し出されたところから蹴り出し加速させます。Stepからの軸足機能を活かし足趾を使い中間位もしくは回外位で蹴り出します。
足底から見た時はStepでは足底を使い、Accelerationからは母趾・母趾球を使い地面を蹴り出します。
この力を骨盤に向けられるのが理想と考えます。
動きのイメージは骨盤の回旋というよりも軸足側の骨盤を投手方向にぶつけにいく感じです。
|Step➡️Acceleration(ステップ足)
理想は距骨下関節中間位接地です。
回内接地すると下腿は内旋しKnee-inします。 Knee-inすると骨盤左回旋は起こりにくくなります。回外接地すると下腿は外旋しKnee-outします。 Knee-outすると骨盤は早期に開きやすくなります。
■距骨下関節不良肢位と打撃フォーム
|回内パターン
Take back・Stepで軸足が回内すると足趾が使いにくい状態になります。
回内が起こることで膝が外反し股関節内旋、骨盤の左SWAY、体幹右傾斜、肩甲骨下制、グリップ位置の下制が見られます。
回内位になると足部は柔らかい状態になり足趾機能が低下します。その結果膝関節は屈曲しやすくなり、骨盤回旋時に下肢からの連鎖が使えずに力が逃げてしまいます。
Accelerationで蹴り出しをしたくても距骨下関節回内だと軸足下腿が崩れるので骨盤に力が伝わりにくくなります。
浮指になってもAccelerationでは力が逃げてしまいます。
ここから先は
野球トレーナーマニュアル
【C-I Baseballトレーナーのトレーナーマニュアル】 投球障害肩・肘、腰痛、捻挫、肉離れ、下肢障害など野球におけるケガの関りを専門…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?