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作家 白鳥静香先生読書会✨✨(著作はこちら https://x.gd/c5YWI

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PLATONIC 太陽の少年ー愛について 序、第一歌、第二歌

PLATONIC  太陽の少年ー愛について白鳥静香著 序  私プロティノスが伝えよう。  我がプラトン派に伝わる愛の物語、愛の神話を。  それは、神代といわれるはるかな昔、ギリシアで祭りの最後に歌われた歌、今ではもう失われた神話であり、忘れられた真理である。  昔、祭りは、三日三夜続けられた。  その終わり、空は星に、そして大地はかがり火に飾られて、まことに麗しい夜に、その歌は歌われた。  歌は、その国の二番目の王子によって歌われたという。  彼はまつげが長く、神秘的に

    • 白鳥静香先生の言葉より 471 恋すること、愛すること ~ふたつの愛

      白鳥静香先生の言葉より 471 恋すること、愛すること ~ふたつの愛 春は恋の季節であるといわれます。 恋をすると、 私たちは、 相手がいないとさびしく、 いてもたってもいられなくなり、 自分自身が欠けた存在であると思い知ります。 恋とは、 古代ギリシャの哲学者プラトンが その著書のなかで美しく書いたように、 自分自身の魂の欠けたかたわれを求めることで あるのかもしれません。 プラトンは、 ひとりの人への恋は、 ひとりの人を求めることを越えて、

      • 白鳥静香先生の言葉より 470 パズルのピース

        白鳥静香先生の言葉より 470 パズルのピース 先日、 ある方のお宅にお邪魔しました。 その方のお宅には、 高級な調度品が多かったのですが、 私がひときわ目をひかれたのは、 壁にかけられた、 組み立てられた 大きなジグソーパズルでした。 絵柄はルネサンス期の絵画で、 とても素敵な絵でした。 私はそのジグソーパズルを見ていて、 ふと、 私たちもまた、 このパズルのピースのようなものかもしれないなと 思ったのです。 パズルのピースには、 どれひと

        • 白鳥静香先生の言葉より 469 La Primaverea   ラ・プリマヴェーラ

          白鳥静香先生の言葉を紹介します。 白鳥静香先生の言葉より 469 La Primaverea  ラ・プリマヴェーラ 春は恋の季節であるといわれます。 昔から、 詩や和歌などには、 春に詠まれた素敵な恋の歌が数多くあります。 また、神話でも たとえば、 ギリシャ神話などでも、 春は恋にまつわる女神さまや妖精たちの出てくる 美しい物語が多かったような気がします。 (ルネサンス期の画家ボッティチェリの「春」という絵は みなさんも見たことがあると思います。)

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          白鳥静香先生の言葉より 468 色彩と輝き ~愛すること 2

          白鳥静香先生の言葉より 468 色彩と輝き ~愛すること 2 誰かを愛するとき、 世界はたくさんの色彩で輝きはじめます。 きっと、 どなたにでも、 そのような経験はあるのではないかと思います。 私たちが誰かを愛するとき、 世界は 途端にたくさんの、 美しい色彩で輝きはじめます。 人間は、 「存在の意味とは何か? 生きることの意味とは何か?」 ということを考えます。 ナチスの強制収容所での体験を書いた 『夜と霧』で有名な、 精神科医のV・E ・フ

          白鳥静香先生の言葉より 468 色彩と輝き ~愛すること 2

          白鳥静香先生の言葉より 467 色彩と輝き ~愛すること

          白鳥静香先生の言葉を紹介します。 白鳥静香先生の言葉より 467 色彩と輝き ~愛すること  新年、 茶室に飾る掛け軸や、 書き初めなどによく使われる、 東洋の古い言葉に、 『日出乾坤輝(ひいでてけんこんかがやく)』 つまり、 「太陽が出でて天と地とが輝く」 という言葉があります。 新年の明るさを感じさせてくれる、 とてもよい言葉であると思います。 その言葉を見て、 世界が輝いて見えるのはどのようなときかを 思い出してみると、 私は、 それは私

          白鳥静香先生の言葉より 467 色彩と輝き ~愛すること

          白鳥静香先生の言葉より 467 色彩と輝き ~愛すること 

          白鳥静香先生の言葉より 467 色彩と輝き ~愛すること  新年、 茶室に飾る掛け軸や、 書き初めなどによく使われる、 東洋の古い言葉に、 『日出乾坤輝(ひいでてけんこんかがやく)』 つまり、 「太陽が出でて天と地とが輝く」 という言葉があります。 新年の明るさを感じさせてくれる、 とてもよい言葉であると思います。 その言葉を見て、 世界が輝いて見えるのはどのようなときかを 思い出してみると、 私は、 それは私たちが誰かを愛したときでは ないか

          白鳥静香先生の言葉より 467 色彩と輝き ~愛すること 

          白鳥静香先生の言葉より 466 言葉とお餅

          白鳥静香先生の言葉より 466 言葉とお餅 今日はバレンタインデーです。 いろいろとプレゼントやチョコレートを いただいたという人も多いかもしれません。 私も プレゼントをいただいたので、 お礼を言わなくてはとメールを書きました。 お礼を書いていて、 ふと思ったのですが、 同じお感謝を言うにしても、 ただ「ありがとう。」という言い方と、 もっと具体的に「これがこうだった。」と いう言い方があるのだな、 ということにあらためて気づかされました。 私は

          白鳥静香先生の言葉より 466 言葉とお餅

          白鳥静香先生のことより 465 春の心、桜の心 ~祖父の言葉より

          白鳥静香先生の言葉を紹介します。 白鳥静香先生のことより 465 春の心、桜の心 ~祖父の言葉より 新年も明けて、 書き初めをするという方も いらっしゃるのではないでしょうか? 私も、 上手い、下手を無視した、 遊びでしかないのですが、 やはり、 一月中に生徒さんたちと書き初めをする予定です。 なので今日は、 書についての言葉を紹介させていただきたいと 思います。 これは、 書家でもあった私の祖父が、 ふとしたときに語ってくれたことなのですが、

          白鳥静香先生のことより 465 春の心、桜の心 ~祖父の言葉より

          白鳥静香先生の言葉より 464 存在が肯定されているということについて

          白鳥静香先生の言葉を紹介します。 白鳥静香先生の言葉より 464 存在が肯定されているということについて 私たちは、 みな、よく生きてゆきたいと思います。 いえ、 それは人間に限ったことでは ないかもしれません。 人間にかぎらず、 生き物はみなよく生きてゆきたいと思います。 「よく」、 それは「有利に。」と 言い換えてもよいかもしれませんが、 よく、 あるいは、 この世界で有利に生きてゆこうとすると、 私たちは、 自分や、 自分のまわりの人た

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          白鳥静香先生の言葉より 463 常不軽菩薩(じょうふぎょうぼさつ) ~和歌を詠む心、お茶をたてる心 

          白鳥静香先生の言葉を紹介します。 白鳥静香先生の言葉より 463 常不軽菩薩(じょうふぎょうぼさつ) ~和歌を詠む心、お茶をたてる心  新年、 東洋の芸術の世界では、 そろそろ稽古始めが行われます。 新春の明るい陽射しが、 気持ちを新たにして、 私たちに初心を思い出させてくれるようです。 何かを学んでいると、 この「初心」ということがよく言われます。 「初心を忘れてはならない。」 という言葉などは、 芸術の世界だけではなく、 一般的によく聞く言葉では

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          白鳥静香先生の言葉より 462 秘密

          白鳥静香先生の言葉を紹介します。 白鳥静香先生の言葉より 462 秘密 ひとりでいるようなとき、 私たちは誰でも、 ふと、 自分が存在しているということを 感じる瞬間があります。 自分自身が存在するという、 そのことをもっと深く感じていると、 みなさんは、 自分自身の存在が、 贈られたものであるということを感じてはこない でしょうか? 私は自分の存在を、 自分が存在するということを感じようとすると、 どうしても、 この、 自分の存在が贈られた

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          白鳥静香先生のメモ帳より ひとりの目とふたりの目 (番号未定)

          白鳥静香先生のメモ帳より ひとりの目とふたりの目 (番号未定) 経験上、 自分ひとりが理解するためにものを学ぶより、 人にそれを伝えてあげたり、 人にそれを教えてあげたりするためにものを学ぶ方が 自分自身もまたそれをはるかによく理解することが できるように思います。 これは、おそらく、 自分ひとりが理解するためにものを学ぶことは、 自分ひとりだけの目でものを見ることでしかないのに たいして、 人に伝えたり、 人に教えたりするためにものを 学ぶことは、

          白鳥静香先生のメモ帳より ひとりの目とふたりの目 (番号未定)

          白鳥静香先生の言葉より 461 23.4度のやさしさ

          白鳥静香先生の言葉より 461 23.4度のやさしさ クリスマスが過ぎ、 いよいよお正月が近づいてきました。 みなさんお正月の準備はもうされたでしょうか? 北半球は、 これから一年のうち一番寒い時期となってゆきますが、 クリスマスを過ぎれば、 少しづつですが、 昼が長く、夜が短くなり、 春へ、 そして夏へとなってゆきます。 クリスマスはもともと、 太陽の神様の誕生を祝う異教(キリスト教ではない宗教の)の お祭りであったと言われています。 北半球は

          白鳥静香先生の言葉より 461 23.4度のやさしさ

          白鳥静香先生の言葉より 460 あたたかい道

          白鳥静香先生の言葉より 460 あたたかい道 季節はすっかり冬になりました。 茶道をやられる方は、 よく分かってくださると思うのですが、 冬のお茶会はまたよいものです。 お湯の沸く音や、 燃える炭のあたたかさはもちろん、 燃える炭の赤さをとても美しく感じます。 でも、 お茶をはじめたばかりのころは、 誰もが大変で、 そのようなことに気がつく余裕はないかもしれません。 お茶をはじめた方は、 はじめは手順をおぼえ、 まちがえないようにそれをすることに集

          白鳥静香先生の言葉より 460 あたたかい道

          白鳥静香先生の言葉より 459 簡単なこと

          白鳥静香先生の言葉より 459 簡単なこと 東洋の芸術には極意という言葉があります。 極意というと、 何かすごく難しい特別なことのように 聞こえますが、 簡単に言うと「コツ」のことです。 私も教室などで、 生徒さんに この極意のようなものを教えてあげることがあります。 昔は東洋では、 そういったものは秘伝といわれ、 隠されていて、 よほど特別な人にしか教えないことでしたが、 現代はそのような時代ではないので、 私はすぐに教えてしまいます。 ただ、

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