shinku | 読書ヒーリング

人生のプラスになり、良い言葉を信じて、自分のために一歩踏み出せる。そう感じた読書エッセ…

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人生のプラスになり、良い言葉を信じて、自分のために一歩踏み出せる。そう感じた読書エッセイです。そして、日々忙しい中、読んでくださったみなさんの悩みが解消され、素敵な言葉に癒されるお手伝いができれば幸いです。

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記事一覧

固定された記事

「待つ」 太宰治

「その小さい駅の名は、わざとお教え申しません。お教えせずとも、あなたは、いつか私を見掛ける。」    「待つ」 太宰治   「女生徒」より 女性の独り語り、独白…

本のタイトル、目次、を見るだけでも刺激になる

幼い頃から本屋に行くのが好きでした。 しかし 長らく漫画以外の活字だけの本は、読むことができなかったのです。 親に本を買ってもらって読んでも、内容を理解すること…

「ミツザワ書店」 角田光代

「だってあんた、開くだけでどこへでも連れてってくれるものなんか、本しかないだろう」 「ミツザワ書店」 角田光代 「さがしもの」より 思い出す本屋はたくさんあるけ…

「強く生きていくためにあなたに伝えたいこと」 野々村友紀子

「自分の心の真ん中に、動かない強い言葉が一つあれば、必ずそこへ戻ることができる。「親の教え」というのは、そういうものだと思います。」 「強く生きていくためにあな…

【絵本】「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵

「だけど、わたしは、あかねこ。そのままの じぶんが よかったの」 「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵 わたしは、あかねこ 白色のおかあさんと、黒色のお…

「旅する本」 角田光代

「かわっているのは本ではなくて、私自身なのだと。」 「旅する本」 角田光代 「さがしもの」より 本に意志があるのだろうか?  いや、読み手の魂が本に宿ったのだろう…

「十三月怪談」 川上未映子

「わたしはもっとじゅんちゃんと、いきていたかったんだな。」 「十三月怪談」 川上未映子 「愛の夢とか」より 時子はなんとなく不調になって、駅前の病院で血液検査を…

「運を呼ぶ手の」のつくり方」 原園博志

「あなたのその願い、かないますよ。そう言われたら、どうしますか?信じますか?信じてみてください。」 「運を呼ぶ手の」のつくり方」 原園博志 手相占いに興味を持っ…

「永遠と一瞬のあいだは水色」 吉川彩子

「小さな希望を絶やさないために 永遠に一瞬を注ごう 」 「永遠と一瞬のあいだは水色」 吉川彩子 詩の中の言葉を感じた瞬間 見えない大きな圧がかかりました。 大きく…

「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」 樋野興夫

「よい言葉は、あなたの心の隙間に光を差す。」 「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」 樋野興夫 樋野興夫さんは、病理学者です。 研究室でがん細胞…

「ジェイソン流 お金の増やし方」 厚切りジェイソン

「お金はきっと、自由に人生を謳歌するための切符なのかもしれない。」 「ジェイソン流 お金の増やし方」 厚切りジェイソン あなたは今、悩みはありますか? その悩みは…

「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より

「ここまでたどり着けたことが大事なのよね」 「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より 僕は、自分自身のことをどれだけ知っているんだろう? どれだけ解ってい…

「あしたから出版社」島田潤一郎

「本は情報を伝える媒体というよりも、こころを伝える「もの」であるように思えるのだった。」 「あしたから出版社」島田潤一郎 僕は、本屋で自分が好きな装丁があると手…

「お金は銀行に預けるな」 勝間和代

「あなたが「金融」という新しい味方をつけることで、いろいろな不安が緩和され、社会との関わりにより喜びが持てるようになると思います。」 「お金は銀行に預けるな」 …

「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼

「何かをやらなくてはと意気込んだ日に限って 時間は簡単に過ぎてしまいます」 「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼 ついこの間のこと 僕は、どうしていいのかわからなくな…

「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく

「愛とは、相手を大事に思うこと。これが寅さんの恋愛哲学です。」 「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく 五木寛之さんの本を読んで思い出した言葉があります。…

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「待つ」 太宰治

「その小さい駅の名は、わざとお教え申しません。お教えせずとも、あなたは、いつか私を見掛ける。」    「待つ」 太宰治   「女生徒」より 女性の独り語り、独白というスタイルの とてもとても短いお話。 「待つ」 ただただ、誰かを ただただ、何かを待っている女性。 いったい何を、誰を、待っているというのでしょう。 最近、川上未映子さんの「世界クッキー」というエッセイを読みました。そこには、「待つ」というお話についての太宰の印象的な文章に触れられていました。そこで思

本のタイトル、目次、を見るだけでも刺激になる

幼い頃から本屋に行くのが好きでした。 しかし 長らく漫画以外の活字だけの本は、読むことができなかったのです。 親に本を買ってもらって読んでも、内容を理解することが困難でした。 それゆえ 本を読んで楽しいと思ったことが、その頃はありませんでした。 しだいに、本を遠ざけるようになっていました。 でも 本屋に行くのはとても好きでした。 時間があれば近所の本屋に行っていました。 本屋の雰囲気が好きだったのでしょうね。 雑誌の表紙、単行本の装丁、文庫本の作家名やタイ

「ミツザワ書店」 角田光代

「だってあんた、開くだけでどこへでも連れてってくれるものなんか、本しかないだろう」 「ミツザワ書店」 角田光代 「さがしもの」より 思い出す本屋はたくさんあるけど、やはり一番に思い出すのは、家の近くにあった本屋のことです。 この「ミツザワ書店」を読んだあと、もう今はないけど、暇さえあれば通っていた、家の近所の本屋を強烈に思い出しました。          ◇ 文芸雑誌の新人賞を受賞した「ぼく」に新聞記者が質問しました。 ミツザワ書店は、「ぼく」の生まれ育った家の近

「強く生きていくためにあなたに伝えたいこと」 野々村友紀子

「自分の心の真ん中に、動かない強い言葉が一つあれば、必ずそこへ戻ることができる。「親の教え」というのは、そういうものだと思います。」 「強く生きていくためにあなたに伝えたいこと」 野々村友紀子 放送作家であり、テレビのバラエティ番組でも活躍中の野々村友紀子さん。 この本は、野々村友紀子さんが娘さんたちに書き綴っていた1冊のノートが元になって書かれたそうです。 シンプルだけど奥の深い言葉たち。 僕はこの本を読んで、自分では言語化できなかったけど、自分の考えを代弁してく

【絵本】「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵

「だけど、わたしは、あかねこ。そのままの じぶんが よかったの」 「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵 わたしは、あかねこ 白色のおかあさんと、黒色のおとうさんから生まれたの きょうだいは、しろねこ、くろねこ、とらねこ、ぶちねこ みんな白と黒で、おとうさん、おかあさんの色を受けついだのに、わたしだけそうじゃない だから おとうさんとおかあさんは、わたしが生まれたとき、ビックリして、よくため息をついていたの わたしは、自分の赤色がきれいで、かわいいから気

「旅する本」 角田光代

「かわっているのは本ではなくて、私自身なのだと。」 「旅する本」 角田光代 「さがしもの」より 本に意志があるのだろうか?  いや、読み手の魂が本に宿ったのだろうか? 不思議なようで真実でもある物語。          ◇ 18歳の私は、古本屋に紙袋二つほどの本を売りに行きました。 古本屋の主人は、眼鏡をずりあげ、ずりあげ、そろばんをはじきます。 そのとき ある本のところで、主人の手がとまりました。 と主人は訊きます。 どういうことなんだろう? 亡き作家

「十三月怪談」 川上未映子

「わたしはもっとじゅんちゃんと、いきていたかったんだな。」 「十三月怪談」 川上未映子 「愛の夢とか」より 時子はなんとなく不調になって、駅前の病院で血液検査をしました。 翌日の午後4時、病院からの電話。 「検査の数値に問題があるので、紹介状を書きます」と医師は言いました。 時子は、極度の心配性でした。 総合病院で検査を受け、進行性の腎臓病であるとわかり、時子はみるみる弱っていきました。 夫の潤一は、考えます。 時子にとっては、夫の潤一しかいませんでした。

「運を呼ぶ手の」のつくり方」 原園博志

「あなたのその願い、かないますよ。そう言われたら、どうしますか?信じますか?信じてみてください。」 「運を呼ぶ手の」のつくり方」 原園博志 手相占いに興味を持っている方は、たくさんいらっしゃると思います。 僕は手相のことはあまり知りませんが、手相は当たるような気がするんです。 この本を読んでみて驚いたことが、手相のしわは自分で変えることができるということ。 つまり 運命は、自分自身で切り開いていくことができるということなんですね。 もちろん、努力することが一番大

「永遠と一瞬のあいだは水色」 吉川彩子

「小さな希望を絶やさないために 永遠に一瞬を注ごう 」 「永遠と一瞬のあいだは水色」 吉川彩子 詩の中の言葉を感じた瞬間 見えない大きな圧がかかりました。 大きく息を吸い込んで ゆっくりと吐き出しました。 何も考えず、詩を味わってみようと吉川彩子さんの詩集を読みはじめたのですが、これは何気なく読んでいると言葉の遠心力で、どこまでも果てしなく飛ばされてしまいそうな気がしました。 最初の詩からそうでした。僕は誰の息づかいもない夜の静寂の中でじっくり読もうと一旦詩集を閉じ

「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」 樋野興夫

「よい言葉は、あなたの心の隙間に光を差す。」 「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」 樋野興夫 樋野興夫さんは、病理学者です。 研究室でがん細胞を観察したり、亡くなられた方の解剖をして、がんで死に至った原因を解明する仕事をしています。 樋野さんはがんになった原因を解明するという仕事も重要だけど、患者さんの心のケアも同様に重要だと考えました。 そこで 樋野さんは勤めている病院で、特別外来を開設したのです。 「医師と患者が対等の立場でがんについて語り

「ジェイソン流 お金の増やし方」 厚切りジェイソン

「お金はきっと、自由に人生を謳歌するための切符なのかもしれない。」 「ジェイソン流 お金の増やし方」 厚切りジェイソン あなたは今、悩みはありますか? その悩みは、お金があれば解消できますか? もしもあなたが、職場の人間関係に悩んでいたとします。 その場合、仕事を辞めたいと思っても、生活のことを考えると辞めることなんてできませんよね? でも 生活できるお金があれば、今の仕事を辞めて新たな仕事をさがすことだってできます。 他にもさまざまな悩みがあると思いますが、

「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より

「ここまでたどり着けたことが大事なのよね」 「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より 僕は、自分自身のことをどれだけ知っているんだろう? どれだけ解っているんだろう? 本当はおしゃべりが好きなのに、みんなといるとしゃべれなくなってしまう。 人から見るとおとなしい寡黙な人に見られてしまう。 自分から見る自分と、人から見る自分とでは大きな乖離がある。 では どちらの自分が本当の自分なんだろう? そんなことや 偶然起こったことが実は偶然なんかではなく、必然

「あしたから出版社」島田潤一郎

「本は情報を伝える媒体というよりも、こころを伝える「もの」であるように思えるのだった。」 「あしたから出版社」島田潤一郎 僕は、本屋で自分が好きな装丁があると手にしてみます。 結構な頻度で手にした本は、島田潤一郎さんのひとり出版社「夏葉社」さんが多いんです。 何故、手にしてしまうのか? その答えがこの本「あしたから出版社」にありました。 ひとりで出版社を営んでいる島田潤一郎さん。「こんなに思いをこめて本をつくっているのか!」とこの本を読んでいてひしひしと伝わってき

「お金は銀行に預けるな」 勝間和代

「あなたが「金融」という新しい味方をつけることで、いろいろな不安が緩和され、社会との関わりにより喜びが持てるようになると思います。」 「お金は銀行に預けるな」 勝間和代 今年に入って新NISAがはじまりました。 「もうはじめてるよ」という方や、一方「投資はどうかなぁ」という方もいらっしゃると思います。 僕は約2年前から「つみたてNISA」をはじめたのですが、はじめた頃は半信半疑でした。 それまで銀行や生命保険会社で勧められた外貨預金をしていたのですが、何年たっても増

「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼

「何かをやらなくてはと意気込んだ日に限って 時間は簡単に過ぎてしまいます」 「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼 ついこの間のこと 僕は、どうしていいのかわからなくなるほど大きな力につぶされそうになり、本も読むこともできず、何も書くことができず、ただ・・・ただ・・・時間だけが流れてしまいました。 ふと手にしたのが、この詩集 「オンリー・ロンリー」 CHAGE AND ASKA のASKAさんの詩集です。 この本を買ったのは、ずいぶん前のことです。 飛鳥さんの詩と曲がす

「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく

「愛とは、相手を大事に思うこと。これが寅さんの恋愛哲学です。」 「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく 五木寛之さんの本を読んで思い出した言葉があります。映画「男はつらいよ」の主人公・寅さんの言葉をこちらで書きました。 寅さんの甥の満男が、寅さんにこう訊ねます。 「おじさん、人間って何のために生きてんのかな? 」 寅さんは 「むずかしいこと聞くなぁ。なんつうかなぁ、ほら、ああ、生まれてきて良かったなぁって思うことが、何べんかあるじゃない、そのために人間生き