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為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 上杉鷹山 & がんばれ‼!ロボコン
上杉鷹山が藩主に就いた頃、米沢藩は莫大な借金を抱え、深刻な財政難に陥っていた。財政再建のために、鷹山は家臣たちと衝突しながらも藩政改革を実施、自ら率先して質素倹約の生活を実践する。一方で、産業振興策も推し進めた。今日でも人気のある米沢織をはじめ、和紙やロウソクなど新たな特産品を生み出し、領内の荒れた農地の開墾を行ったのだ。
8代藩主の上杉重定は家臣や領民を救うために幕府への領地の返上も考えて
上杉鷹山:ケネディが最も尊敬した日本の政治家
上杉鷹山…破綻寸前だった米沢藩上杉家の財政危機を救った藩主として注目され、改革に成功したリーダーであり、企業経営者や一般社員にファンが多いと聞く。
読売新聞が全国の自治体首長に行ったアンケートで理想のリーダーを尋ねたところ、上杉鷹山がトップとなり、2位の徳川家康を大きく引き離した。1961年、当時のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディが「日本で最も尊敬する政治家」を聞かれ、上杉鷹山と答えたのは
アーノルド・ベネットに学ぶ時間の大切さ
アーノルド・ベネットはイギリスの小説家、評論家で、代表作には働く人の時間の使い方について記した「How to Live on 24 Hours a Day」(24時間でどう生きるか)がある。そんなベネットの現代まで語られる名言が上記に紹介した言葉である。
日々の時間の使い方について、考えさせられる名言だ。アーノルド・ベネットは、限りある時間を有効に使う事を提唱し続けた人物だった。時間には限り
明治のアメリカ人女性が見た日本の子育て ~アリス・ベーコン~ その2
現実をどうにか回避して生きるしかない日本女性に、同性としてのベーコンは、一種の歯がゆさを感じるのであった。これには、せっかく十年を超すアメリカ留学を体験してきた梅子たちでさえ、帰国後の仕事探しは困難をきわめ、果ては結婚に代表される社会のしがらみに押しつぶされそうになる現状からも、容易に想像がつくことだった。
それと同時に、津田梅子や山川捨松の積極的な協力なくしては、到底このような日本女性を取
江戸時代の循環型ごみゼロ社会に立ち返るべきでは?!
江戸時代の人はすごいと感心してしまうことの一つにリサイクルがある。毎日の生活に欠かせない着物の再利用が素晴らしい。
まず江戸の人は、着物をどこで買っていたのだろうか。新しくあつらえる場合は、「呉服店」や「太物店」で反物を購入する。呉服は絹もの、太物は木綿ものの意味である。既製のものはなく、この反物を自分で仕立てるか、仕立てに出して着ることになる。ちょっとやっかいである。ここまでのお話は、一部
新渡戸稲造のおじいさんが素晴らしい!
日本全国どこでも大地の履歴を紐解くと、大なり小なり土木事業の痕跡と恩恵が見えてくるだろう。なぜなら、古来より日本人が米を作ってきた歴史の中で、ため池や水路をつくり、田に水を引き、川を治めて洪水から田を守るといった土木事業は不可避だったからである。農業のための土木を解明するキーワードは「水」だ。
青森県十和田市の場合、大地の履歴を読み解く手がかりは、十和田市をはじめ周辺の田園を潤す稲生川にある
絵画の道行き ~ステキな作品との出逢い~
家族でふと名古屋市術館を訪れてみた。行ってみると、𠮷本作次という岐阜県出身の特別展が開かれていた。残念ながら今まで全く知らなかった方の作品展だ。内容を紹介するチラシには、
「うねるような力強いストローク(筆触)と重厚なテクスチュア、それとは全く対照的なグラフィカルなイメージや浮遊するかのようなフォルム。それらが展開する大画面は、正しくスぺクタクルを伴いながら「絵画」を頌歌するものでした。」
異次元の少子化対策の「異次元」って?
2024年2月27日、厚生労働省は、2023年の出生数が、前年比5.1パーセント減の75万8,631人だったと発表した。これで8年連続の減少で、過去最少の数になった。国立社会保障・人口間題研究所の推計では23年の出生数は76万2千人となっていた。推計では、76万人を切るのは2035年とされていたというから、少子化は驚くべき早さで進んでいるわけだ。政府は、少子化反転政策にやっきである。「異次元の少
もっとみるウルトラマンから考える その2
『ウルトラマン』の最大の功績は、世界に類をみない「巨大化する変身ヒーロー」というキャラクターを創出したことであろう。銀河系から300万光年離れたM78星雲からやってきたウルトラマンは、宇宙の平和を守る宇宙警備隊員である。彼は宇宙の凶悪犯ベムラーを追って地球に到着したが、誤って科特隊のハヤタ隊員を殺してしまう。そこで自分の命をハヤタに与え、2人は一体化する。宇宙からやって来た謎の人物=ウルトラマン
もっとみるウルトラマンから考える その1
私がこの世に生を受けた1966年は「ウルトラQ」のテレビ放映が始まった年だった。「ウルトラQ」のあと、「ウルトラマン」のシリーズが今も続いている。
「ウルトラマン」の第1話「ウルトラ作戦第1号」の冒頭、小型ビートル機でパトロール中だった科学特捜隊のハヤタ隊員は、怪光を発する青い球と赤い球を発見し追跡するうち誤って赤い球と衝突する。その衝撃で死んだ筈のハヤタ隊員は不思議な赤い空間の中で「M78
「子育て」が「罰」の国:日本 その2
日本社会で「子育て罰」が出現してきた背景は何だろうか。1960年代以降、子育てにおける「自己責任」が強調され、親が子どもの教育費を負担するのは当たり前とする見方が形成され、「親負担ル-ル」ができあがった。さらに、よい子に育てなければならないといった「理想の子どもイデオロギ-」によって親(特に母親)を追い詰めてきた。「子どものため」と頑張りすぎてしまう親たちの努力に、社会も政治もタダ乗りして「子育
もっとみる「子育て」が「罰」の国:日本 その1
「日本はなぜ親子に冷たい社会になってしまったのか」、「親子にあたたかい日本に変えていくためにどうしたらよいか」であり、それを「子育て罰」というキー概念を軸に論じている。では、「子育て罰」はどういう意味か。「子育てをすること自体に罰を与えるかのような、社会の厳しい冷たさ」という偏った考え方を感じる。「子育て」という人間の育ちに関わる行為、親が子を育てるといった、まさに「育児」「養育」「教育」という
もっとみる伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し(『菜根譚』より)
妻から「菜根譚って知ってる?」と質問された。聴いたことはあるが、中国かどこかの言葉だったかなぁくらいにしか思い出せずにいた。妻のLINEに次のようなメッセージが届いていた。
「伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し。これは『菜根譚』の中の言葉です。長い間うずくまって、力を蓄えていた鳥は、いったん飛び立てば、
必ず天高く舞い上がる、という意味です。」
『菜根譚』は、前集222条、後集135条からな