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ウルトラマンから考える その1

 私がこの世に生を受けた1966年は「ウルトラQ」のテレビ放映が始まった年だった。「ウルトラQ」のあと、「ウルトラマン」のシリーズが今も続いている。

 「ウルトラマン」の第1話「ウルトラ作戦第1号」の冒頭、小型ビートル機でパトロール中だった科学特捜隊のハヤタ隊員は、怪光を発する青い球と赤い球を発見し追跡するうち誤って赤い球と衝突する。その衝撃で死んだ筈のハヤタ隊員は不思議な赤い空間の中で「M78星雲の宇宙人」と名乗る存在と会い、「私の命を君にあげよう」と告げられ、2人は一心同体になる。主人公のハヤタは「未知の存在と出会い(しかも衝突の衝撃で一度は死んでしまうという出会い方である)、それが自分の中に入ってき、一心同体となることで根底から自分が変わる」という体験をしている。当時テレビで『ウルトラマン』を観た子どもたちは、知らず知らずのうちに、ハヤタ隊員が体験したのとそっくり同じような衝撃的な体験をしていたのではないだろうか。

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