指先だけメタモルフォーゼ
クリスマス直前に、ジェルネイルのデザインを変更した。
今回はどんなものにしようかとぼんやりと考えていたとき、自然と赤や緑が浮かんだけれど、ひとり心の中で却下した。クリスマスのイメージに直結しすぎている。
ネイルのデザインは、次に変えるときまでの「期間」を踏まえて考える。特定のイベントに向けたものだとしても、普遍性というか、その「期間」に耐えうる強度があるかどうか。
もう少し落ち着いた、大人っぽいボルドー系のネイルにしたいな、とお店に行くまで息巻いていたのだが、最終的にできあがったのはピンク色が強めの愛らしいデザインだった。用意されたデザインを複数眺めたり、ネイリストさんと話し合ったり、ネイルチップに塗られたネイルカラーを見たりしていると、思っていた方向とは違う場所へ行くことは珍しくない。
うれしいことに今回はネイリストさんが、その場で粒子の大きいラメを足してくれた。光に当たると、ピンクやオレンジ、青などにキラリと輝く。すごくいい。
「ホリデー感がありますね！」と完成したものを見てネイリストさんが言った。キラキラわくわくのホリデー、休日。これからクリスマスのみならず、大晦日、正月と休みが続く。その間に旅行も控えているので、それらをまるっと表した言葉のように思えてすごく気に入った。
個人的には、キラキラしたものを眺めていると、魔法少女を連想する。魔法少女たちは、髪が伸びるなど全身が変身（メタモルフォーゼ）したり、特別な衣装に瞬時に着替えたりする。ネイルを見ていると、指先だけメタモルフォーゼしたようだなあと思った。
これからの日々がなお特別なものになるような心地がして、自然と気持ちが高まっている。ジェルネイル、本当に今年から始めて良かった。
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