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初心を大切にしすぎないこと

漫画『ミステリと言う勿れ』12巻の台詞が頭から離れないでいる。

「刑事になりたいと思ったきっかけ、初心を忘れていた」と刑事の風呂光聖子がこぼしたときに、主人公・久能整が返した台詞だ。

「“初心を忘れるな”ってよく言われますけど、僕は常々疑問に思っていて。人のステージは変わっていくと思うんです。その人が成長してった時に、必要なことや、目標や、大事なことも変わっていくと思うんです。風呂光さんが刑事になりたいと思った時と、実際なって何年かやったあとでは大事なことが違うんじゃないですか。もちろん、“驕るな”とか“調子に乗るな”というのは当たり前としてです。初心に戻ればいいってもんでもないと、僕は思います」

久能整(『ミステリと言う勿れ』12巻)

「初志貫徹」なんて言葉もある。はじめに心に決めた志や望みを、最後まで貫き通すこと、達成すること、という意味を持つ。決めたことを最後までやり遂げることは素晴らしい、そんな風に捉えても大きなズレはないだろう。

以前「最初のときに言ったことと、違うじゃん」と思われることがなんだかすごく怖い、と思い続けていた。けど、それはおかしなことではない。

人は変わり続ける、変容し続けるということを、ここ2年くらい、嫌と言うほど思い知らされているんだよな。そんなことを、この台詞を読んだときに気づき、実感した。

もちろん、最初に決めたことを有言実行するのはすごいことで、ましてや達成できたら、それはもう、自分で自分に盛大に拍手を送るべきだ。

けど初心によって「~すべき」「~しなければならない」と人ががんじがらめになりやすくなったり、落ち込みやすくさせてしまう呪いが生み出しやすくなってしまうのかも、なんてことを思う。

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