クセ

あ、また、いつもの（思考の）癖が出てきている。

こんな風に、どこか俯瞰して自覚的なることが増えてきたように思う。特に、他人への嫉妬や劣等感といったネガティブなものに覆われると、少ししてからハッとする。

自分自身、色々なことが変わったとは思う。それでも、それはパッと見でわかるような劇的な変化ではなく、自分の内側で起きたことだし、わかりにくい。変わったといっても、人格とか、そういうものじゃない。

クセって、紙の折り目と同じだと思う。一度ついた折り目から、まっさらな紙に戻すことはできない。

人間でいえば、赤ちゃんはきっと、まっさらな紙だ。白紙だ。歳を重ねて、誰かの言葉に傷ついたり、喜んだり、映画を観て興奮したり、泣いたり。運動してチームプレイに触れたり。そうやって、たくさん折り目がついて、くしゃくしゃになっていく。

反対方向に折り曲げたり、手のひらで伸ばして平くしても跡は消えない。

「あるねえ」と受け止めること。たくさんついた折り目の跡を、慈しめるかどうかが自己の器なのではないかと思う。その育み方が、「変わっていく」ことの一部なんだろうと思う。