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モーニングに行こう

2024年8月8日(木) 曇り時々晴れ

出勤前に、喫茶店でモーニングを食べることにした。わたしより一足先に夏休みに入った彼も一緒だった。

生活をともにする前は、よく「朝活」と称して朝の時間帯に出かけていた。いっとき取り憑かれたように、「モーニング」へ行きたくて行きたくて堪らなかった時期でもある。金曜日に実家よりもずっと会社から近い彼の家へ泊まりに行く。土曜日の朝に、浅草の定食屋やイートインコーナーがある近所のパン屋で朝ごはんを食べていた。

目が覚めたら飲み物だけ飲んで、ほぼ空腹の状態でお店へ向かうときのそわそわと落ち着かない感じ。まだ世間が活動的ではない時間帯に、おいしいものを食べに行くというぜいたく。あたたかい食事が目の前にやってきたときの高揚感。

モーニングには、ランチやディナーとはまた違った魅力がある。知ってしまえば最後、中毒性が生まれる。

訪れた喫茶店は、開店時間が8時半から17時まで。朝早くオープンし、夕方に閉まる。だから仕事終わりに行くのはかなりハードルが高い。ランチの時間帯も、昼休みに行くとなると出遅れてしまいそう。「なら朝だな」と思ったのだ。

「食事はモーニングしかないんですが」と言われ、それを注文した。厚めのトーストと半熟のゆで卵、生野菜のサラダ。「いつも6枚切りだからうれしいですねえ」と朝ごはんはパン派の彼が言う。ね、と言いながら、バターをナイフで塗りつけて、溶けていく様子を眺めてうっとりする。

厚めの食パンは家でも食べられるけど、結局いつも6枚切りとか8枚切りとか選んでしまう。喫茶店だから、モーニングだから光り輝いて見えるところは、ぜったいにあると思う。

客が自分たちしかいない店で、「おいしいね」と夏休みの旅行の話とを交互にする。すると喫茶店のドアが開いた。

ちらっと視線をやると、普段よく行くコンビニの店長と店員さんで仰天した。何か打ち合わせのために来たようだった。反射で「おいしいね」の声のボリュームが小さくなって、彼がすこしきょとんとした。

今日のヘッダー。別日に行った別の喫茶店の半熟ゆで卵

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