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半熟日和

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“未熟で、ままならない日々を書く”。毎日書いている400字以上のnoteをまとめています。現在は土日祝日を除く週日更新です。800本を機に「毎日note」から「半熟日和」にマガジ…
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2022年9月の記事一覧

わりとすぐに「今しかないんじゃないか」と思ってしまう

「iCloudストレージの保存容量がもう少しで上限に達します」という通知がiPhoneに届いたのと、コンパクトデジタルカメラ『RICOH GR III』がわたしの元に届いたのは、偶然にも同じ日だった。 ストレージを最も圧迫しているのは写真だ。だれに見せるわけでもなく、食べたものや、場所、購入したものをよく撮影する。メモ代わりにカメラ機能をしょっちゅう使うので、こまめに消さないとあっという間に埋まってしまう。 『RICOH GR III』を購入したのは、写真家の幡野広志さん

充電ルーティン

同じコンセントに、スマートフォンとポメラDM200を充電するためのプラグを挿す。もうひとつ別のものに、最近新たに手に入れたコンパクトデジタルカメラ用のものを挿す。それぞれコードを設置して、充電を開始する。 この3つの充電を、寝る前に必ず実施する。まるで次の日を安心に過ごすためのルーティンだ。 思えば、毎日「充電」に取り憑かれている日々を過ごしている。常に100%という数字か、電池がフルに満たされているマークを追い求める。充電依存症かもしれない。いま適当に名前をつけたけど。

金木犀の存在に気づく

「あっ金木犀の香り!」 一緒に歩いていた友人の言葉によって、意識が鼻へと集中する。深く息を吸い込むと、たしかに嗅いだことのある、あまい香り。 そのとき自分が、「金木犀の香り」を覚えていなかったことに気づいた。匂いを吸い込んだ時、「あっ、これが金木犀の香りだったか」と思ったのだ。つまり友人の言葉を聞かなければ、この香りが金木犀のものだと認識できなかった。あまり気にも留めず、歩き去っていったんじゃないだろうか。 きょろきょろと辺りを見回しながら少し歩きを進めると、すぐに香り

続・鼻の頭に警鐘

「遅くても、日付が変わる前に寝るようにしてくださいね」 そう言われてぐうの音もでない。「お大事に」という言葉を背に診察室を出る。 この前、鼻の頭にできてしまった吹き出物(大人ニキビ)。あれはピークを越え、治り始めている。けれど全体的に見ると悪化してしまった。 鼻の周りに吹き出物がポツポツと増えてしまったのだ。中には炎症を起こしたもの――いわゆる赤ニキビも。ふとした時にちょっとした痛みも感じる。朝起きて、鏡を見るたびに顔の皮膚がすこし盛り上がっているような、ニキビの芽のよ

締切というガソリン

締切って、いやで苦しいものだけど、偉大だ。 そんなことを、最近つくづく実感している。 迫りくると本当に本当に頭を抱えたくなるし、過去の能天気な自分への恨み節は止まらない。夏休みの宿題は割と早めに終わらせていた方なのに、二十歳を超えてからはギリギリを攻め込むようになってしまった。 それでも、せめて締め切りの前日までには(推敲も考えて)何が何でも一旦書き切ることを目標にはしている。締切が存在しているから、書けている。 例外と見せかけて、たぶんこのnoteもそうだ。『毎日n

手帳で自分を定点観測

コーチングは、単発よりも継続して受けることが推奨されている。1回切りではなく、定期的に「自分のこと」を観察する、矢印を向けてみる時間を作ることで、自身の変化がより体感しやすくなる。 継続セッションは「自分の定点観測」というのが、とてもしっくりきている。それもあって、なんとなく、今の自分にとって「定点観測」というのがホットワードだ。 インターネットで注文した『ほぼ日5年手帳』が届いた。 用紙A6サイズの「ほぼ日5年手帳」と、用紙A5サイズの「おおきいほぼ日手帳5年手帳」の

20分間ローテーション戦法

天気は悪いが、なんとか億劫になりつつある自分を励ましながら外へ出た。想定していた出発時刻よりは遅くなってしまった。 行く先は毎度おなじみのカフェ。慣れた道を歩いているのに、いつもよりなんだか遠くに感じる。ちなみに例のアプリは、ランクアップまであと11ポイントになった。 色々な原稿などの締め切りが重なり、差し迫ってきているものもでてきた。集中したいときと、かなりヤバい状態になった時に、本当に助けられている。完全に店員さんとは顔なじみだ。 最近の集中するためのブームは、「2

熟睡する小さな女の子

目の前の電車の座席で、3歳か4歳くらいの女の子が体をくの字にするように小さくなって寝ている。その左隣にはおそらく彼女の母親、右隣にはその母親の友人らしき女性が座っている。 時刻は18時を回った。女の子は微動だにしない。どこかへ遊びに行った帰りなんだろう。疲れ果てて、眠ってしまっているに違いない。 ショッピングモールに行ったんだろうか? なにかしらの遊園地に行ったのだろうか? けどお土産のようなものを、両隣の2人が持っていない。買い物関連の予定ではなさそうだ。公園でピクニッ

いまはカリカリ派

職場の同僚と、お昼休みにマクドナルドでテイクアウトすることにした。 会社からマクドナルドに足を運ぶのはちょっとしたイベントみたいだ。遠くはないけれど特別近くもないので、なんとなく地元のマクドナルドへ行くよりもテンションが上がる。 ついこの間月見バーガーを食べたばかりだったので、サムライマック(炙り醤油風ダブル肉厚ビーフ)を注文した。セットにして、フライドポテトとコーヒーをつける。誘惑に負けて月見パイも追加。最近はモバイルオーダーもあるので待ち時間も少ない。 会社に戻って

鼻の頭に警鐘

鼻の頭に吹き出物ができてしまった。 2日前から違和感があり嫌な予感はしていたのだけれど、どんどん赤くなる。年に3~4回発生してしまう。いくつになってもイヤなものだ。 「20歳を越えたら、ニキビは吹き出物って呼ぶんだよ」 そう教えてくれたのは誰だったか。 成長期に起こる皮脂の過剰な分泌が原因の「思春期ニキビ」。 対して、不規則な食生活や寝不足、飲酒、喫煙、ストレス、ホルモンバランスの乱れなど、色々な要因が複合的に重なって発生する「吹き出物」。大人ニキビとも呼ばれている

ピアスホールを開けたとて

耳にピアスホールを開けたのは、社会人1年目の時だ。 漠然と憧れは抱いていたものの、学生時代はイヤリングで不自由が無かったので、特段開けたいと思わなかった。 先に開けた妹が「便利」「ピアスをしておけば、格好が適当でも、なんかちゃんとして見える」などといった感想を伝えてきて、ズボラでできるだけラクをしたいと思考するわたしを刺激した。 それでも、最初に開けるなら皮膚科クリニックでやってもらうもの、と思っていたこともあり。予約が面倒で実行しようとはあまり考えなかった。 一転し

浮かぶ顔の数

天気がコロコロ変わる日だ。 1人、部屋で作業しているとチラチラ窓に目をやってしまう。空は大雨が降ったり、晴れたり、曇ったりと忙しない。いまは雲が少ないけれど、なんだか不穏な気配を感じている。どうなるんだろう。 やっぱり今日本に上陸している、台風の影響なのだろうか。ひどくゆっくりと北上しながら、大きな自然の驚異が差し迫ってきている。わたしは関東で暮らしているけど、どうなるかはわからない。 テレビやネットニュースで「いま○○市はこのような状態です」「4時間前の○○川の映像で

好意をあらわす言葉

完全に、感覚的な話なんだけども。 「萌え」って言葉を、単体であまり聞かなくなった気がする。 「ギャップ萌え」「萌え袖」「萌えキャラ」。○○+「萌え」とか、「萌え」+○○みたいに、なにかとセットで使われているようだ。ちなみに今あげた単語は、Twitterで試しに「萌え」と検索し、「最新」のツイート内で見受けられたものだ。 この単語を辞書で引いてみる。 様々な好意の感情を表す言葉。対象の間口が広く、曖昧な印象を受ける。 もしかすると最近は、「尊い」「きゅん」「エモい」と

卵焼きリベンジ

三角巾を頭にかぶり、制服の上にエプロンを装着する。自宅で台所に立つ時とはちがう、妙な緊張感があった。 調理実習のことだ。 最後に出席したのはいつだっけ。たぶん高校1年生の時の、家庭科の授業じゃないかとおもう。たしか肉じゃがをグループで作ったような、かなり曖昧な記憶だ。 一方で、脳裏に焼き付いている調理実習がある。中学2年生の時、卵焼きが課題料理だった。3〜4人ずつグループが組まれ、それぞれコンロやら流し台やらが設置されたテーブルに分かれる。そこで1人ずつ卵焼きを作って、