しろしたもち

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ポケモンへの愛を語っていいらしいので思う存分語ってみた

はじめのはなし 言っておくけど、私はポケモン初代の世代だ。 赤緑青黄を小学生の時に体験して金銀もやった。 ゲームボーイカラーっていうのがあってね……。 タイプもね……エスパーが最強だった時代があってね……。 バグでレベル99にするとかね……あったのよ……本当なのよ……。 小学生の私はポケットモンスター略してポケモンに夢中だった。 レッド(サトシ)は学校にも行かず、スタンドバイミーの映画を見て冒険の旅に出る。 私だって出たかった。私は「ゆびをふる」ピクシーだけでどんな難

    • 「青春の瞬き」を聴いて思う

      この世界には絶対的な正義や美しさがある。そしてそれらを「美しい」と疑わないでいられるのが子供だと思う。そこには大人が作った不思議や神秘がたくさんあるけれど、きっとそれすらも正しく綺麗であると思っている。 そういう意味で「美しい世界」を見ていられるのが子供時代なのかもしれない。単なる年齢の話ではない。小学生だって「この世界は醜い」と気付いたなら、それはもう子供時代の終わりが来たということじゃないだろうか。美しく見えていた不思議と神秘のヴェールは剥がれ、淡色の夢が脆くも崩れ去り

      • パラドックスロイド感想文

        オーエンのこと「どんな魔法使いか」と問われると困る。 正直タイプではない。しかしほっとけないやつだとは思っている。 同時に、彼の行く先は決して生温い幸せなどではないだろう、と思う。血反吐を吐きながら、一人薄汚れた洞窟の中とかで苦痛にまみれて死んでいくかも知れない。見下していた人間に寄ってたかって殺されたりするかも。そんな終わりがいくらでも想像できてしまうくらいに、オーエンというキャラクターは不器用に見える。 こんなことまで書いといてあれだが、彼は自分自身のことを何も知らない

        • 都志見文太と最果タヒと私

          「魔法使いの約束が好きだ」と職場の人間に伝えると、この本を勧められた。 しかも2人から同時にだ。お恥ずかしながら、私は最果タヒさんを知らなかった。朝、誰もいない会社。しんと静まり返ったオフィスで一気に読みほした。 彼女たちが、私の言葉に、人間を嫌い、憎み、それでも星をめがけて飛ぶ羽虫のように人間に焦がれているような感じがしたからなのかな~などと思った。 じゃあ「タヒさんと仲良くなれるか?」と思って読んでみた。 しかし、魔法使いの約束のシナリオライターである都志見さんとも

        ポケモンへの愛を語っていいらしいので思う存分語ってみた

          「極光祈る犬使いのバラッド」感想文

          「極光祈る犬使いのバラッド」がエモかったよって感想文 大切なものを失った時って、一体どうしていただろう。 私は随分と長く生きて、本当に色んなものを失ってしまったけど、それでもきっと大勢と同じように泣いて、叫んで、しばらくして夜思い出して苦しくなったりする。風邪に魘される夢を見るように、それが手元にあるような幻覚を一生懸命愛しむだろう。 そして残酷なほどきれいな朝が来て、また私が生き返る。 しかし、幼きアーサーを拾い、最初は食べてしまおうとしていたこの子を愛してしまった

          「極光祈る犬使いのバラッド」感想文