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危機感を持ちなさい!ムリです!
「お前らからは緊張感が感じられない!
もっと受験生としての自覚を持ちなさい!」
今日は高校2年生の学年集会。
学年主任の先生が生徒達にハッパをかける。
生徒達は姿勢を正して話を聞く。
そして頭の中ではこんなことを考える。
うるせえなあ...
早く終わんねぇかな…
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「危機感を持ちなさい!」
「当事者意識を持ちなさい!」
「覚悟を持ちなさい!」
そう誰かに言われたことはあるだろうか。
きっとほとんどの人が経験あるだろう。
誰かに言ったことがある人もいるだろう。
ではそういう人に聞いてみたい。
効果はどうだっただろうか?
僕は言われたことも言ったこともあるが、
経験からはっきり言えることがある。
「○○を持ちなさい」と言うことは無意味だ。
僕だったら逆に聞きたい。
どうやったら危機感って持てるんですか?
危機感や覚悟や緊張感や自覚や当事者意識は、
持とうと思って持てるものではない。
ある一定の環境に置かれたときに、
自然発生的に感じる生理現象のようなものだ。
寒い場所に行ったら鳥肌が立つ
怖い人に脅されたら恐怖を感じる
「怖がれよ!震えろよ!」と言われて怖がる人はいない。
それと一緒で、「危機感を持て」と言われて危機感は持てない。
でも、例えば
「君達は受験まであと2年しかないけど、それまでにやらなくてはいけない範囲はこれだけあって、これくらいの科目数をこなさなければいけない。そしてこういう難問を解けるようにならないと合格しないよ。」とでも言って
過去問を解かせてみたらどうだろう?
全く手が動かずほぼ白紙の答案用紙を前に、
あれ、自分はこのままで間に合うのかな?と途端に不安になり
体の奥底から危機感が湧いてくるはずだ。
当事者意識なら、「もっと会社に当事者意識を持て」と朝礼で言われるより
「君はこの会社がどうすればよくなると思う?」と聞かれた方が持てる。
覚悟なら、後戻りできない重要な選択の状況に置かれれば持てるし、
自覚も責任を感じる状況におかれたら自然に湧いてくる。
人間は、本当に危機的状況になったら危機感を感じるようにできている。
そうしないと狩猟時代なら他の動物に襲われて死んでしまうからだ。
他人に○○を持ってほしいと思ったら、
生理現象的に○○を持たざるを得ない環境を作り出してやろう。
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