犯罪者:著 太田愛 を読んで

図書館で直感で借りた本を読破した。
このまま返却してしまったら、
いつかタイトルと著者を忘れてしまいそうなので、
感想を記述していく。

感想って何を書くべきなのかわからない。
取り敢えず、全て記録したい。
ので、ネタバレ注意。

犯罪者(クリミナル)は上、下で別れているが、
一貫した話の流れだ。

ある日突然、主人公である”修司”を襲った通り魔。
修司は運良く魔の手を逃れたものの、4名の死者が出た事件。
犯人と思しき人物は、近くのトイレで薬物使用の末、死亡。
事件は解決したかに思えた。
一方、刑事である”相馬”は、犯人の動悸が不明確だと主張する。
刑事課から抑圧される相馬は、単独で修司に接触を試みる。
相馬の言葉に聞く耳を持たない修司。
病院の去り際、謎の男からも警告を受ける。
その後すぐ、真犯人から2度目の襲撃を受ける事になる。
相馬が身を挺して守り、再び魔の手を逃れる事に成功する。
相馬は知人、”鑓水”の元で修司の身を隠す。
3人が協力し合い、事件の真相を突き止めていく。
事件の裏には、大手企業の失態があった。

修司に警告をした人物、”中迫”は問題を起こしたタイタスフーズの社員だ。
新開発の幼児健康食品を担当していた。
同時期、世間でメルトフェイス症候群という奇病が騒がれる。
顔半分が壊死し、手術によって切除しなければならない。
中迫は、その発症地域から、自社の関連を予感する。
搬入経路を調べていると、中国から輸入の人参に警告があった事が明らかとなる。
すぐに調査すると、パチルスf50というウイルスが確認される。
まさにそれが、メルトフェイス症候群の原因であった。
報告をするが、中迫の意志とは裏腹に、上部の人間は隠蔽工作に踏み込む。
中迫は発症の原因となったサンプルの処分を命じられる。
そんな中、トラックを運転する”真崎”と遭遇する。
中迫と真崎はお互い、家族を持つ父親として以前仲良くしていた事がある。
中迫は彼にサンプルの保管を依頼する。
二人で、隠蔽を暴露する計画を練った。
しかしタイタスフーズに、そのサンプルと5億円の身代金の交換を要求する脅迫状が送られる。
それは中迫に一切知らされていなかった行動だった。

中迫も知らなかった真崎の現在。
真崎の妻は、交通事故で亡くなっていた。
真崎は解体の仕事とは別に、金払いの良い不法投棄の仕事を受けていた。
発作持ちの息子を何とか元気に育てようという決死の思いで働いた。
とある日、解体の現場で資料にないアスベストを発見する。
回収先を何とか見つけ、部下とともに廃棄を終える。
夜遅くに家に戻ると、息子カレーを作ってくれていた。
その奥で、発作により息絶えた息子を発見する。

とても辛い真崎の過去。
それを踏まえて真崎は何故裏切ったのか。
それは彼が、タイタスフーズに謝罪と謝礼金を払わせるだけでは事足りないと思ったからだ。
事件を明るみにした上で、5億を被害者に分配する計画を立てた。
サンプルを建設中の現場に不法投棄する。
脇に停めた車にはタイタスフーズの表示。
ビデオカメラで録画を行い、通行人を映す。
そこに映るのは、主人公を加えた通り魔殺人の被害者5名だった。
真崎は5億を受け取った上で、そのビデオを世の中に公開する。
本人たちの証言を元にサンプルが見つけ出されることを想定して。
しかし、計画は阻まれる。
タイタスフーズは、殺し屋を雇った。
真崎とビデオに写っていた目撃者の殺害を命じる。
小柄なボクサー体型の殺人鬼、”滝川”は、真崎の足取りを辿る。
タイタスフーズ偽造車の手配元から情報を聞きつけた。
真崎は逃亡の末、滝川に捕まり拷問を受ける。
真崎はサンプルの在り処を吐く事なく力尽きた。

真崎の登場シーンは、通り魔殺人の起きる前の出来事だ。
修司たちが動き出した頃には、既に真崎はこの世にいなかった。
真崎がマスコミに送り付けた、目撃者ビデオと脅迫状で、タイタスフーズはメルトフェイス症候群との関連性の真偽を問われる事となる。
4日4日が立ち入り検査が入る。
しかし、真崎が得た3億の金は回収されている。
真崎の意志を継ぎ、修司たちは新たな計画を立てる。
真崎が脅迫状に使った偽名、佐々木邦夫の名を利用した新たな脅迫行為だった。

滝沢の襲撃に深手を負いながら迎えた4月4日。
最終決戦、雨の中滝沢の襲撃は続く。
交換として得た5億の受取金は、被害者の会の代表の家の前に置かれる。
一方、修司は着実に追い詰められていく。
絶体絶命の中、少しでも時間を稼ごうと足掻く修司。
相馬は新米の警察官を連れ修司の元へ駆ける。
護身最後の武器、スタンガンを雨の中使用し、滝沢と相打ちになる。
だが、しばらくして動き始める滝沢に、留めのひと刺しを食らう直前、相馬が追いつく。
警官から銃を借り、滝沢の手元を撃ち抜いた。
新米警官によって滝沢は逮捕される。
後日、修司の証言などから、建築現場のサンプルが回収される。
ニュースではタイタスフーズの隠蔽工作に関与した人物は、殺人・及び食品衛生法違反、証拠隠滅容疑で各々が逮捕された。
通り魔事件と奇病の一連が結び付けられたのだ。
手紙を付けた5億の袋は、一度落とし物として警察署へ届けられ、受取人がいないと分かれば全て、被害者遺族の元へ無事渡った。
事件解決のために尽力したメンバーは、良い待遇を得られる訳では無いが、物語は一段落する。

以上、記憶からストーリーをまとめてみました。
間違ってる部分があったら申し訳ございません。

ハラハラとさせる展開に、仲間との協力関係が染みる作品でした。
本当はもっと記録したい詳細はあったのですが、
書けば書くほど、まとまりが無くなっていくのです。

これに何の意味があるのかというと、
個人的なストーリー研究です。
・文字にして説明する力をつける。
・プロのストーリーを分析して、執筆への理解を深める。 など

実際やってみて、
・簡潔にまとめるのムズい!
・ストーリーの詳細について、意外と理解できてないとこ多い。
・法律について知識が増える。(浅く)
・戦闘について知識が増える。(スタンガン 雨 巻き添え注意)

作者の太田愛さんは、
ロードレースの連盟やテレビ中継の方に、
実際取材しているようですね。

僕にもそんな踏み込んだ事ができるのか。
いや、良い作品を創るならしなくちゃいけないのか。
未熟なりに本作からはとても学ばせて頂きました。

また、他の本を読んだら同じような記事を書いてみます。


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