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2021年飲んだワイン 1月 ブルゴーニュ、ロゼ、オレンジワイン

緊急事態宣言のせいか、我が家のワイン消費はハイペースです。1月は夫と2人でポンポン開けてなんと17本飲んでました。
このペースで12ヶ月飲み続けると年間204本飲むことになります。
1人102本、76.5リットル。もちろんもっと飲まれている方は大勢いらっしゃるけれど……私肝臓大丈夫かな……。

日本人の2018のワイン平均年間消費量は3.2リットル(ボトル4.2本)/ 人だそうです。
世界的にワイン消費量が減少傾向な中、極東の庶民2人でせっせと頑張っているわけですが、こうも飲むと年末には何も覚えてなさそう。1ヶ月単位で振り返ることにしました。

選定対象
その月に家でボトル1本を2人で分けて飲んだもの。
※飲食店やワインスクールでグラスで飲んだものは除く


*この記事は「ワイン詳しくないけど試してみたい」という方を想定読者として書いています

🍷🍷🍷

今月のハイライト

惜しくもベストワインは逃したが印象的だったものを紹介します。

ジャン・グリヴォ コトー・ブルギニヨン・ルージュ 2017 Domaine Jean Grivot Coteau Bourguignon 2017

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今年最初の一本。
コトー・ブルギニヨンとは端的に言うと「廉価版ブルゴーニュワイン」です。ブルゴーニュのワインは世界中で人気。値段が高騰して「ヴォーヌ・ロマネ村」等の産地の村名やブドウが取れた畑の名前がついたワインは、庶民にはなかなか手が出せません。

こちらはブルゴーニュらしいエレガントさ※も残しつつ、イキイキして飲みやすいワインです。ガメイ(比較的安価な品種)とピノ・ノワール(高級品種)とブレンドしたいいところ取りを目指しているんでしょうね。

※ワイン感想文の頻出形容詞に「エレガント」があります。「薄くて旨味がある」くらいの意味だと理解していますが、真相はまだわかりません。


■ジャン・マルクボワイヨ レ・ロケ・ロゼ レ・トリュフィエール 2018 Jean Marc Boillot Les Roques Rose Les Truffieres 2018

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恵比寿の巨大ワインショップPARTYで購入。
ロゼってあんまり飲まないけど、時々飲むとハッとする。爽やかで飲みやすくてヘルシーな気分。
最近フランスでは白ワインよりロゼが飲まれてるんですよ奥さん。

「かつて日本に流通したロゼは甘口が多かったけど、最近は色が淡くて冷やしてグビグビ飲めるものが多いんですよ」とソムリエさんが教えてくれた。 辛口ロゼは和食に合わせやすいものも多く、こちらは明石焼きに合うそうです。


■ニコラゼエビス・マラニ ソリコウリ ナフシルゲレ 2018 Nikoladzeebis marani Solikouri Nakhshirgele 2018 

読めない。エチケットが読めない。ジョージアのワインだからです。

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初めてのジョージアワイン。ジョージアは世界で最も古いワイン産地の一つだそうで、樽ではなく壺をつかって熟成することで知られています。

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ワイン熟成用の壺、クヴェヴリ。土に埋めてワインの発酵・熟成に使う(Wikipedia より)

ジョージアワインはこの独特の作り方のおかげで、皮のエキスがふんだんに出て白ワイン用のぶどうからオレンジ色のワインができます。
これは「抗酸化作用が強い」ワインらしく、どんなワインにも少量添加される亜硫酸塩を添加しなくていいらしい。昨今のナチュール(自然派)ワインの流行と呼応してか、オレンジワインは流行ってますね。
(このワインはばっちり添加してありますが)

オレンジワインは非常に食事に合わせやすいらしい。お茶のような渋みに、みかんのような強すぎない果実味が心地よい。
この方面のワインも絶対おもしろいとわかっていたけれど、いよいよ無視できなくなりました。でも今年はフランス・イタリアのクラシックなワインか、豪州南米のシンプルな単一品種を優先しそう。
詳しくなるにはまだ時間がかかりそうです。


今月のベストワイン

■ベルトラン・アンブロワーズ ブルゴーニュ コート・ドール・ルージュ 2018 Bertrand Ambroise Bourgogne Cote d’Or Rouge2018

先程「ブルゴーニュワインは高い」と書きました。
すみませんこれは嘘でした。この子、2000円でした。

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さてあなたが「ブルゴーニュの赤ワインを飲みたい」と思ったとします。まず1万円握りしめてワインショップに赴き「この村は」「この生産者は」「この年の気候は」とソムリエさんの解説をウンウン聞き流しつつ、気になったとっておきを買ってください。「説明きいたけどさっぱりわからん。マルサネって侍みたいでカッコ良さそう」とかそれくらいの理由でいいです。持ち帰ってもすぐ開けてはいけません。数日安置します。ワインは揺らすとよくないんです。焦らしますね。さあ3日後、あなたは我慢の限界です。でも落ち着いてください。あせってごくごくやってはいけません。必ずゆっくり飲んでください。750mlしかないのでお酒に強い人はすぐ飲めちゃうのですが、少量注ぎましょう。くるくるグラスを回しつつ、尺の長い映画でも見ながら飲んでください。どうですか。2杯目、3杯目……だんだん味が変わってきて、飲み干す頃にははじめの味を思い出せないんじゃないでしょうか。

これが醍醐味なんです。

最初はなんかベリー系で酸っぱいばかり、ハズレでも引いたかと思っていたらお花の香りがしてきます。だんだんどっしりしてきて、やさしい土の香りや出汁のような旨味が出てきて「あ〜〜」とため息を付いているうちに1本が終わる。2-3日に分けて飲んでもいいでしょう。
この奥深さは高いブルゴーニュワインにしかない。だからブルゴーニュの赤ワインには最低5000円くらいは出したほうがいい、そう思ってました。

でもこいつは2000円で一芝居やってくれるわけです。若くてキャピキャピしてたのは最初のうち、どんどん化けて最後はキノコ系の濃厚な出汁になってました。
まるで一人で20代から60代まで演じる大女優のよう……。

こんな庶民の夢のようなワイン、やはり誰もほっとかない様子。先の年末にワイン雑誌で「旨安大賞」を受賞してしまいました。
楽天ではちらほら見かけますが、どこも品薄の様子。
ブルゴーニュワインは生産量少ないんです。買っちゃいましょう。


🍷🍷🍷

やっぱり飲みすぎです。肝臓より先に財布が死んでしまう。
2月からは週2本とルールを決めましたが、果たして。

それではまた月末に。

いつか猫を飼う時の資金にさせていただきます