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自己肯定感は自分を壊す力となる説

自分はこんな人間だとか、こんな風に見られてるとか、ある程度の自分が認識しているイメージ像っていうのがありますよね。セルフイメージってやつです。
これはこれまで生きていた経験、過去に起こった出来事に基づいて脳がそれらの情報を分析して描き出していますが、そのセルフイメージとは違う自分はイメージできますか?

例えば、
・大人しいと思っていたけど、大胆なことをする自分
・行動派だと思っていたけれど、家で何かに集中する自分
・自分は人見知りだと思っていたけど、誰にでも積極的に話す自分

などなどセルフイメージと対極な自分像を思い描いてどんな感じがするでしょうか?
ありえない!そんなタイプにはなりたくない!むしろ嫌いな性格!!
そんな拒否反応が出てくるでしょうか?

実はそのネガティブな感情は重要なサインを自分に対して投げかけているのだと思うのです。
誰がサインを出しているか?それは本来の自分、本質的な自分、内なる自己…表現はいろいろあると思いますが、要はふだん意識していない自分です。ここでは潜在意識ということにします。

その潜在意識が自分に対して「気がついて!」とネガティブサインを送るのです。なぜネガティブかと言うと、私たち人間はポジティブよりネガティブの方が敏感に反応するからです。センサー機能が優れてるんです。より強くサインが届くんです。

で、肝心なのは何に「気がついて!」と言っているかというと、セルフイメージと対極にいる自分像です。
最初に書いたように、セルフイメージは過去の自分のデータの蓄積です。それに対して、その対極はデータにはありません。未知です。人間は未知のものに対して恐怖を持つように思考が働きます。それは生存本能なので仕方がありません。

過去に基づいたセルフイメージと対極にある姿に気づいてと潜在意識がメッセージを送る。これが拒否反応の本質だと捉えてます。
では、なぜ拒否反応を使ってまで伝えてくるのかというと、そこに新しい自分の可能性、本来の姿に近づくこと、本質的な生き方というような大切なヒントがあるからです。

これは私の経験談ですが、私は昔、自分の母が大嫌いでした。反面教師だと思っていました。こんな大人になるまい!と頑なに拒否反応を示していました。
けれど、自分の内面と向き合い、自分を信頼すること、自分の理解が進んでくると、セルフイメージが少しずつくずれ、新しい自分を発見するようになりました。その新しい自分とは、ずばり大嫌いだった母親と似た姿だったのです。今ではそんな自分も母も心から愛せるようになりましたし、新しい自分にとても心地良さを感じます。

こうした体験から、自己肯定感を持つとどんな自分であっても受け入れられる度量ができ、これまで嫌だと思っていた人などが違う視点で捉えられるようになりました。
ネガティブな反応=何かを教えてくれる、それはつまり新しい自分に変化するチャンスであるのです。

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