サイレン
ピーポーピーポー
「左に曲がります」
ピーポーピーポー
子供達は「ピーポー!ピーポー!!」と言って大喜びだが、大人はそこで起こっていることを想像してしまうので無邪気に「救急車だ〜♪」と喜ぶことはできない。
65歳健康寿命がいくら県内屈指だとはいえ、高齢化が著しく進んでいるこのニュータウンでは救急車の音が近所に鳴り響くのは日常茶飯事だ。
コロナ禍にあっては
「コロナ患者かな?」
年始になれば
「おもち詰まらせたかな?」
本当のご近所に止まれば
「あれ?そういえばあそこのお爺ちゃん退院してたけど大丈夫かしら?」
などと笑えない想像に思いを巡らせることになる。
今日もニュータウンにサイレンが鳴り響く…
息子「うーっ!うーっ!!」
あ、救急車じゃなくて消防車か。
それはそれで大事なんだけど。
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