ホテル療養1日目

陽性になってしまった。
抗原検査を受けたところ、見事に反応が出てしまった。
一昨日の日曜日に発熱。全身がだるくなって、喉が痛んだ。咳も止まらなかった。翌日になっても収まらず、仕事を休んだ。会社から通院を命じられ、病院へ行き、あれよあれよと言う間に検査したのだ。

結果が出たと同時に、ホテル療養が原則であると言われた。
素直にホテル療養生活を始めた。その日の内に申請し、翌日(つまり今日)の午後にはホテルに着いた。
たびたびの電話連絡が億劫ではあったものの、迅速かつ簡潔な対応だった。

さて、ホテル生活である。トウキョウベイ有明ワシントンホテルに決まった。
ビジネスホテルなのだが、部屋は決して広くない。ここに10日間と考えると、やや閉塞感を感じてしまう。これは仕方ない。
水とお茶は支給されるが、部屋の外に置いてあるのをセルフで回収するシステムだ。部屋の外へは、弁当を取る時にしか出られない。つまり、一度取り損ねたら終わりである。水道水で凌ぐ他ない。そんなわけで俺はいま水道水で凌いでいる。明日の朝真っ先にやらねばいけないのは飲み物の確保だ。

夕食はなにが出るのだろう。なに弁当なのだろう。俺は期待していた。
着いたのは昼過ぎだったから、昼食の弁当がもらえなかった。しかし中身が気になるのでチラ見した。ステーキ弁当だった。美味そうだ。ちくしょう、何で食えねえんだ。
そんなわけで、夕食が大層楽しみだったのである。
届いたのは明治座の弁当。高級そうだ。支給コーナーにはカップ焼きそばも置いてあったが、高価そうなものがあるとそっちに全て惹かれてしまう。
しかし弁当は俺の口には合わなかった。俺は偏食なのだ。申し訳ない、明治座さん。ただし鮭の揚げ物は美味しかった。揚げ物はいついかなるときに食しても美味い。

部屋にはFREEWi-Fiがある。パソコンとスマホを繋いだ。しかしこれは失敗だったかもしれない。
重い。とにかく重い。同時に繋げるにはパワーが足りない。パワー!
このWi-Fiの重さが致命的だった。部屋で大人の嗜みに興じていたところ、パソコンがフリーズしてしまった。最悪だ、最悪のタイミングで固まった。
画面は情けないワードで検索したGoogle(シークレットモード)の動画検索窓である。部屋に誰かが入ってくることはあり得ないが、10日間このままは困る。
泣く泣く強制終了した。Wordで書いていた小説を保存していたか、バックアップを取っていたか定かでない。しかし俺は名誉を選ぶ。男には見られたくない履歴がある。

結果として小説は保存されていた。よかった。
今日はここまで。喉の痛みは一向に引かない。鼻づまりも酷い。咳も出る。やってくれたな、COVID19。

とにかく、明日の朝に飲み物を補充するのを忘れない。

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