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【米国株】半導体銘柄まとめ

インテル(INTC)など気になる米国株半導体銘柄をメモ代わりに整理しています。

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1.半導体メーカー

1-1 インテル(INTC)

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 主にマイクロプロセッサ、チップセット、フラッシュメモリなどの設計開発・製造・販売を手掛ける。1992年以降から現在に至るまで、世界第1位の半導体メーカーとして君臨し続け、特に世界CPU市場ではここ数年80%近いシェアを維持。

クロック競争とマルチコア化
 インテルは常にクロック周波数の高速化を推し進めてきた。数百kHzの初期世代からやがてMHz、GHzで数えるまでになり他社とのクロック競争で常にリードしてきた。
 プロセスの主流であるCMOSテクノロジーでは、クロックを高速化すると、それに比例して消費電力が増大し、CPUダイが自らの熱で溶ける可能性がある。この問題の解決策として、マルチコア(複数のプロセッサコア)による並列的な動作によって性能向上を図る道を採った。デュアルコアやクアッドコアの新世代CPUによって、新たなコア数競争の時代に突入した。

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1-2 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)

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 インテルx86互換マイクロプロセッサ及び、自社64ビット技術のAMD64対応マイクロプロセッサ、APU (Accelerated Processing Unit)、GPU (Graphics Processing Unit) や、フラッシュメモリ等を生産。
 AMDはインテルのセカンドソースでプロセッサやペリフェラルチップを製造するメーカーの一つだった。しかしインテルは1985年発表のIntel 386プロセッサ以降、セカンドソースを認めず、製造に必要な重要資料を公開しない方針を取った。多くのセカンドソースメーカーはそれを期に撤退。
 2007年9月、AMDはK8の次期コアとしてK10を発表し、その最初の製品としてクアッドコアの第三世代Opteronをリリース。ほどなくデスクトップ向けとしてもAMD Phenomの名称で発売。
2009年1月には45nmプロセスに移行したPhenom IIをリリース。性能や価格的にはCore 2 Quadの最上位製品と互角になり、Core i7 920とも勝負できる製品となった。
 後にリリースされたPhenom II X6では6コアに拡張され、Lynnfieldに匹敵する性能を発揮するも、Core i7 Extremeには及ばなかった。

グラフィックス プロセッシング ユニット
 ATI Technologiesを吸収合併しGPUの開発。合併により両社の得意分野が相乗効果を生み、近年では競合のNVIDIAが逼迫する程、技術開発、新製品の投入サイクルを上げ、マーケットにおける攻勢を強めることで業績を伸ばす。またGPU関連技術を手に入れたことでAPUの開発も可能となった。
 3次元コンピュータグラフィックスAPIであるOpenGL、CPU/GPU混在のヘテロジニアス環境向けアクセラレーションAPIであるOpenCLの仕様策定・標準化にも携わっている。他にはオーバーヘッドを低減した独自のローレベルグラフィックスAPIであるMantleを開発。後発のローレベルAPIであるirect3D 12 (DirectX 12) やVulkanの礎となった。

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1-3 エヌビディアコーポレーション(NVDA)

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 GPUを汎用計算用途に拡張したGPGPUの設計に特化している。
 一般向けにはパソコンに搭載されるGeForceやワークステーションに搭載されるQuadro等のGPUが有名。2000年代前半まではGPU開発を事実上の専業としていたが、CUDAの発表以降はコアビジネス、開発リソースはTeslaやTegra等のGPGPU、SoCに移行している。

グラフィックスチップ
 実際の製造はファウンダリー(ファブ)に外部委託するファブレスメーカーである。PC用のビデオチップでジオメトリエンジンの採用製品化を行い、ブランドとして「GeForce」を新設。これにより明確に筆頭メーカーとなり、GPUは事実上グラフィックチップの呼称となった。
 ライバルとなったATI Technologies(2006年にAMDが買収)に対し長年リードを築いていたが、同社がコンシューマ向けにRadeon、プロ向けにFireProブランドを創設すると同時に方針転換を行い、強力な製品を開発するようになった。それによりNVIDIAと以前以上に熾烈な性能争いを繰り広げ、2012年現在では使用状況次第で得意不得意が現われる事となり、一概にどちらが優れていると評価できないほど実力は拮抗するようになった。
Tesla
 TeslaはGPGPUプログラムの開発・実行環境として主にCUDAを使用する。

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1-4 クアルコム(QCOM)

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 CDMA携帯電話用チップでは、ほぼ独占に近いマーケットシェアを保持している。
 SnapdragonチップセットのGPUテクノロジ「Adreno」は、2009年1月にAMDから買収したモバイルプラットフォーム部門、およびグラフィックスチップ技術をベースとして開発した独自技術。また、2011年には無線チップメーカーのアセロス・コミュニケーションズを買収し、無線LAN技術も手がけている。
 2019年4月、アップルとのロイヤルティ支払いを巡る法廷紛争で和解した。アップルはクアルコムに最大47億ドルを支払う。

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2.半導体製造ファウンドリ

2-1 TSMC(TSM)

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 半導体製造ファウンドリである。日本では「TSMC」または「台湾積体電路製造」と呼ばれる。
 2002年には半導体生産トップ10、2014年には半導体売り上げ3位に入り、全世界のファウンドリチップ製造量の半分を超え、世界最大の半導体製造ファウンドリとなった。2017年のファウンドリ市場シェアは55.9%。
 顧客企業はクアルコム、AMD、NVIDIA、アップル、ファーウェイなどで、製造ラインを持たない企業(ファブレス)が多く、数百社に上る。

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3.半導体製造装置メーカー

3-1 エーエスエムエルホールディング(ASML)

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 半導体製造装置メーカー。半導体露光装置(ステッパー、フォトリソグラフィ装置)を販売する世界最大の会社で、16ヶ国に60以上の拠点を有し、世界中の主な半導体メーカーの80%以上がASMLの顧客。内訳を見ると、EUVで世界シェア100%、ArF液浸で97%、Krfで65%(2018年、売上高ベース)と光分解能の露光装置では圧倒的なシェア。

極端紫外線リソグラフィ(EUVL)装置
 世界唯一。装置は7nmノード以下の露光が可能である。同装置の価格は1台あたり約240億円。

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3-2 ラムリサーチ(LRCX)

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 半導体製造装置メーカー。半導体エッチング装置の分野ではトップシェアを誇り[1]、アメリカ、日本、ヨーロッパ、アジアなど世界16ヶ国に活動拠点を置いている多国籍企業。
 成膜・エッチング・洗浄を行う装置を取り扱う。装置の設置・生産立ち上げ、新技術のアップグレードや生産性・歩留まり向上ソリューションの提供・寿命到来資産管理・装置技術トレーニングの提供なども行っている。

メタルエッチング装置
Kiyo®
 導電性材料を精密にかつ再現性よく、高い生産性で加工するために必要な高性能機能を備える。原子層エッチング技術や多層膜の一括エッチング技術が特長。
Versys®
 フレキシブルなプラットフォームで高い生産性を提供しており、反応性イオンエッチング技術、エッチ形状の均一性制御が特長。

絶縁材料エッチング装置
Flex™
 絶縁材料エッチ・アプリケーション向けの差別化技術とアプリケーションに焦点をあてた機能を提供しており、極めて高い均一性、再現性が特長。
Syndion®
 層ごとのプロセス柔軟性と制御の機能を備え、TSVアプリケーションのコスト効率が高いビア・エッチを提供しており、TSVスタック構造(シリコン膜、絶縁膜、導電膜)の一括エッチングによる低COOが特長。

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3-3 ケーエルエー・テンコール(KLAC)

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 米国の精密機器メーカー。半導体やマイクロ電子機器産業向けに、プロセス制御機器や歩留まり解析システムを製造・販売。主要製品はウエハー欠陥・異物検査装置、レチクル欠陥検査装置、相互接続検査装置、CD計測器、光学式オーバレイ計測機器、ウエハー膜厚・膜組成測定装置、プラズマチャンバー測定装置、ウエハー形状・特性測定装置、歩留まり・欠陥解析システムなど。

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