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制作ノート 小箱(2)

「お姫様が持つような」小箱を作りたい。

自分が身を置く現実の世界が薄暗いので、キラキラしたものを求めたのかもしれない。

ぷらいまり。さんの展覧会案内に「おかんアート」があった。「おかんアート」とは、例えばこのビーズの犬。

おかん

私の「工作」は、いわば「おかんアート」だな。と考えると、すごく合点がいった。私は「母親」ではないけれど、身の回りの材料で、肩ひじはらずに楽しみながら自分にとって好ましいものを作らずにはいられない。それが他の人にとって無価値なものであっても。フェミニズムの観点から「おかんアート」というくくりがよくないと感じる人がいる。その事に関しては「そうなのか。言われてみればそうかもしれない。(よくないよ。)と発信すること自体には賛成。気づきになるから。でも私自身は、笑って許せちゃうかな。」と思う。また、「おかんアートという視点からスポットを当てたことで、お母さんたちの作品が広く知られて、作り手、鑑賞する側、双方が楽しめたんじゃない?」とも思う。だれもが不愉快にならないくくりは、おいおい考えるとしてアーティストではない、市井の人々の創作が私は好きだ。

何であろうと、創作はたのしい。今は「週末図工室」だが、リタイアしたら「毎日図工室」となり、死期が近づいたら「終末図工室」でありたい。それが目下の夢である。