映画撮影所のはなし

1990年代初頭数年間、たまたま東京の練馬の近くに住んでた事もあって撮影所がある東映関連の仕事を多くしていた。
東映といえば映画だけでなく戦隊シリーズなど子供向け特撮番組とか刑事ドラマなど多くの作品を制作している撮影所である。
今は映画館のTジョイがあるけど昔はまだ撮影所の一部であった、当時はそこは丁度東映の食堂があり、カレーやうどんなど、格安で食べる事が出来て
個人的には撮影仕事が無くても近所なのでよく通っていた撮影所である。
また東映撮影所の向いが東映アニメーションのスタジオがあり、スタッフとかも食堂にはよく来ていた事もあったりして、元々アニメ制作に興味があり、そこで知り合った関係で東映アニメーションの仕事の手伝いとかもたまにする事ができ数年後にアニメ制作を始める切っ掛けにもなった。
それに撮影所にいると特撮番組とかでエキストラが急に必要になると顔見知りのスタッフとかに騙されて、いや頼まれて撮影の手伝いとかもあった。
まあ撮影所内での撮影なのでちょっと参加するだけだけど、手伝うと食券が貰えるので怪人から逃げる市民とかやられる役とかエキストラ出演とかもした事があったりで面白い現場を多く体験できたりするのも親しみのある好きな撮影所のひとつだった。
ただ個人的には小さい時から見ていた戦隊シリーズや仮面ライダーなどの撮影現場は仕事としても興味があって積極的に参加したかったが、撮影所では他の作品での撮影仕事が多く少ししか制作参加できなかったのが今となっては悔やまれる。
また、同じ東映でも京都撮影所はとても怖い現場で東京からのスタッフだと、やたらライバル意識なのか厳しく怖いイメージの職人気質のスタッフが多く大部屋という時代劇専門の役者の方々もやたら怖い印象を持っている。
時代劇は京都にある撮影所が主に行われて東映や松竹の撮影所があるけど、最近は時代劇も激減した事もあって時代劇独自の撮影現場を体験できた事は今となっては貴重な経験だったとも思っている。
当時は東映以外にも東宝、松竹、大映、日活、国際放映など多くの撮影所での仕事もしていましたが東映撮影所の思い出と経験が今でも大きな影響を受けていると感じている。ただ近年は東映撮影所も敷地の半分はマンションに変わりデジタル制作により多くのスタッフの若年化でここ数年、たまに用事があって東映撮影所に行っても綺麗にはなったがあの頃の撮影所としての面影がなくなって残念に感じている。
ふと昔の様な特撮番組や時代劇はもう技術継承もなく、ただ廃れていくだけのものであっていいのだろうか?とつくづく思う


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