必要な英文法 II

必要な英文法 I の続き。

前置詞の前にいくつか前置きが。


文法の「文」って何?

とりあえずユルく定義しておきましょう。これが正しいとかじゃなくて、こういうふうに考えとくと、いろいろ辻褄が合いやすいという意味で。

文には、動詞と動詞に必要な名詞が揃っている。

ちょっと何言ってるかわかりませんね。例を見てみましょう。

Mario sleeps.

Mario throws a turtle.

この2つはよいですね。じゃあこれはどうですか?

Mario throws.

「マリオが投げた」って、日本語では全然オッケーなんですが、英語ではダメ、完全にダメなんです。throw ってどうしても「他動詞」なんです。どういう事かというと、投げる方だけじゃなくて投げられる方も言わないとダメ。何投げたか言わないといけないんです。これが日本語と決定的に違うところかもです。他動詞はやる方やられる方、両方言わないといけないんです。

一般的に用語としては

やる方=主語
やられる方=目的語

と言ったりしますね。

別の言い方をすると

やる方 + 自動詞
やる方 + 他動詞 + やられる方

と、単語の順番で決まるわけです。他にもあるけど、今はこれだけにしておきましょう。


前置きその2。

動詞に対して、やる方とかやられる方って何詞?

「名詞」、おそらく厳密には「名詞句」が答えでしょうか。
Marioは名詞、a turtle は冠詞+名詞の名詞句ですかね。

Mario kicks a turtle.
A turtle kicks Mario.

と入れ替えても文自体は成り立つので、文法上の役割は同じです。
(↑この視点、きっと役に立つので覚えといてください。
  言語学者さんたちはこれをとても大事にしてると思います。)

なぜMarioには a がつかないか?これは面白い質問です。長くなるのでまた名詞(句)は別の機会に。a がつくかどうかなんて、必要な名詞句が揃ってるかどうかに比べたら文法的な重要性はかなり低いです(当社比)。

名詞(句)って、やる方やられる方以外で勝手に文に登場することが出来ません。

Mario kicks a turtle Luigi.

ルイージは何?kick と関係ないですよね??
このように、勝手に名詞を文に放り込むのはできません。同士と無関係な名詞は登場できません。

やる方 + 自動詞
やる方 + 他動詞 + やられる方

と決まってます。この順番の決まりこそが「文法」。

ルイージの話もしたいんだけど。。。文法に従えばもちろん可能です。

Mario kicks a turtle with Luigi. 

マリオがルイージとカメを蹴った!
ご兄弟、ギャラには差がありそうなのに、仲良くて微笑ましいですね。

with Luigi

with がつけば文に入れられる!
名詞句を文に足せるようにするのが前置詞 with
恋も仕事もわたしらしく。

前置詞っていっぱいあります。
of, for, by, on, in, at, from, under, over, below…
どれを使うのが正しいかの話は今いいです。
前置詞さえ加えれば、動詞の主語でも目的語でもない名詞句が文に参加できる。
これが前置詞なんです。

前置詞自体は通常、単独で現れることは出来ず、名詞を食うために出てきます。

一方で名詞を食う限りは、前置詞は文法上、文のいろんなとこに出てこれるというどこでも屋さん。

英語ってそれなりに機械的だと思います。機械的な部分があるからこそ文法みたいなのを知っておくのとすごく役に立つんじゃないですかね。必要な英文法 III に続きます。

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