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【りとぐり#14】ライティングに生かす受動態の「使いドキ」

みなさん、こんばんは。
久しぶりの投稿になってしまいました。いよいよ10月ですね!
生徒の久しぶりの登校も始まり、本業が忙しくなってきました。自身の英語の勉強も頑張っていこうと思います。

先日、英作文の勉強も本格化しようと、『英語ライティングの鬼100則』を購入。
論理展開や、英語らしいライティングについて色々書かれているので、少しずつ勉強してみます。

今回は、その中の第5章『より自然な英語を目指すための11箇条』の中の、受動態をどのように使うか考える、という内容から、学びをアウトプットしようと思います。

1. 不自然な受動態を使わない

日本語は、主語を略して話すことが多いことから、英語で表現を考えていく際に、受動態を多用しがちです。
シンプルで分かりやすい英文を目指す場合は、語数の面でもシャープにしやすい能動態を使うと良いです。

例えば、

「旅行の行程はパンフレットに記載されています。」

日本語では、何の不自然もない文章です。
しかし、これをそのまま英語に訳していくと受動態を使うことになり、

The tour schedule is written on the brochure.

やや不自然な表現が出来上がってしまいます。実際には、能動態を使い、

The brochure shows the tour schedule.

とするか、場合によっては、パンフレットを見るであろう『you : あなた』を主語にして、

You will find your tour schedule on the brochure.

としても良いかもしれません。日本語をそのまま英語に訳して受動態を当たり前に使うのではなく、主語や動詞をどう変えたら英語として自然となるかを見極められるようになることが、ライティング攻略への道筋です。

100則によると、20世紀後半からは、分かりやすい論文を書くためのトレンドは「可能な限り受動態を使う」だそうです。

(アメリカ心理学会のHPより)

Use the active voice as much as possible to create direct, clear, and concise sentences, especially when you are writing about the actions of people.
(直接的、明確、簡潔な文章を作成するために、能動態をできるだけ使いなさい。特に人の行動について書いているとき。)
Use the passive voice when it is more important to focus on the recipient of an action than on who performed the action, such as when describing an experimental setup.
(実験の設定を説明するときなど、行動を実行した人よりも行動の起こされたものに焦点を合わせることが重要な場合は、受動態を使用します。)

2. 受動態を使う場面 - 主語を曖昧にする-

では、受動態をあえて使う場面はどんな時なのかを考えてみましょう。まずこの2つの文。

①That cup broke. (あのカップが割れた。)
②I broke that cup.(私があのカップを割った。)

印象はどう変わりますか??

①の文は、自動詞の文です。あのカップが「割れた」です。
自動詞は、主語がその動作をして、その動作が主語に跳ね返ってきている状況を表すので、ここでは「割れた」という結果に注目がいきます。(自動詞と他動詞については、記事を書いています。まだの方はどうぞ↓)

続いて、②の文。これは、他動詞の文ですね。私がした動作(broke:割った)が、 that cupに向かって作用しています。この文では、起こった結果の原因(ここではI)が焦点化されます。

②の他動詞の文は、動作の向かう相手がいるので受動態の文にでき、以下の文になります。

③That cup was broken by me. (あのカップは私によって割られた。)

先ほどと、どう印象が変わっていますか?

…なんか、by meの部分を敢えて言っている感じになるわけです。どうせ私が割りましたよ。ええ、やらかしましたよ。とめちゃめちゃ割ったことに引け目を感じて本人が自省の念をこめて言っている感じがします。

ただ、本来は②の文で原因に焦点が十分当たっています。

受動態はむしろ、

That cup was broken(by me).
あのカップは(私によって)割られた。

と行為者を省略した形で使われることが多いです。
能動態では、主語を明らかにしないと文が成立しませんでしたが、受動態ではby〜に変えてその部分を省略することで、行為者「誰が」の部分を曖昧にして書くことができるので、責任を曖昧にしたいような場合にはよく使われます。
例えばこんな表現も。

It is said that he got full marks in the math test. 
(彼は数学のテストで100点を取ったらしい。【そう言われている】)

いわゆる伝聞表現ですね。
that以下をただそのまま言うと、それを喋っている私が情報源。間違っていたらデマを流した人になってしまいますが、『私はそう聞いただけ』と責任をぼやかしておきたいときに It is said that〜.と言うと、そう言われているね。僕もそう聞いたよ。と、あくまで聞いただけだと伝えることができるわけです。

このオバマ元大統領のスピーチ、冒頭部を聞いて下さい。

Seventy-one years ago, on a bright cloudless morning, death fell from the sky and the world was changed. A flash of light and a wall of fire destroyed a city and demonstrated that mankind possessed the means to destroy itself.

(71年前、ある晴れた雲一つない朝、死が空から落ち、世界が変わりました。一つの閃光と火の海が街を破壊し、人類が自らを破壊する手段を手に入れたことがはっきりと示されたのです。)

なぜ、この部分(太字)が受動態なのか。みなさんもうお分かりですね。原爆を落とした国はアメリカ。広島の地で、the USA changed the worldとか、an atom bomb changed the worldと言うことで、アメリカや原爆、つまり我々が責任であることを認めることになってしまうのです。
主語を省いて、『客観的に起きている事実のみを伝える』のに受動態を使ったのです。

オバマ大統領のスピーチの上手さは当時からよく言われていましたが、こう言うところにも現れているんですね。

3.まとめ

2で書いた以外にも、その文法的特徴を活かして受動態を使った方がいい場面はまだもう少しありますが、簡潔で分かりやすい文を書くためには、

主語や動詞を日本語のままで考えずに工夫して『能動態』を使って書く

ことが望まれる、ベースであると言うことを確認しておきましょう。
ちなみに、私が今よく使っている“Grammarly”のソフトでも、受動態の文を書くと何が何でも、どんな時でも能動態に直されます↓(苦笑)アプリを作っている企業があるアメリカでもおそらくそういうトレンドなんですね。


ぜひ、みなさんも英作文攻略の一つの参考にして下さい。
みなさんが受動態を使うのはどんな時ですか?考えて書いている方いらっしゃったら、ぜひコメント下さい。お待ちしています♪

では♪

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