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【コラム 6】“ベジ”は精神論なのかしら

(1935文字)

ベジと精神世界はひとくくりなのか

“ベジ”とセットでよく捉えられる「精神世界」のこと。

修行とか制限とか、そういうイメージが強いので、そこから「精神世界」の部分へのかかわりを連想する方は少なくありません。

しかし、“ベジ”の情報を突き詰めていくと、健康面はもちろんのこと、目に見えての動物愛護・いのちの教育、環境保護、そして精神的な安定なども、科学的にもいろいろと見えてくるものがあります。

色眼鏡で情報を取りに行くときに注意したいことは、動物性タンパクの摂りすぎによる健康問題よりも、不足していることへの問題(往々にして、“海外”の“超”厳格な菜食主義を例に挙げられる。)に目が向いてしまうことです。まあでも、自分のイメージを固めるための情報がよく目に見えるようになってしまうのは、人間の持っている能力なのだと思います。だからこそ注意が必要です。

※“ベジ”の栄養問題に関して、ビタミンB12不足の話などが、伝家の宝刀、決まり文句のようによく登場しますが、それはかなりの厳格なヴィーガンの方に限定した話だったりするので、限定された情報だけで“ベジ”全体の見解にするには、情報収集不足な気がします。人によっては動物性のものからしか摂取できないと言い切っちゃったりもしてるので、本当に情報収集は重要です。

私自身は肥満と高血圧、猫アレルギー、花粉症を解消できたので、それなりに私の体質との関係に信ぴょう性を感じながら、日々の食事の選択基準として“ベジ”を持ち合わせているのですが、なぜかそのライフスタイルがどうしても精神論として扱われがちです。

自分の中に固まったイメージが先行してしまうようです。


どちらがリアルなのか。


今までに何度も言われた言葉。

『肉食わなきゃ元気が出ないよ。』

私は動物愛護や健康、主義主張のために“ベジ”を選択しているのではなく、自分自身の状態変化や日常の心身の状態を感じながら、何を選択するべきかを日々くりかえし行っています

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“ベジ”がどのように作用して、自分自身の体調が良好になり、それが持続できているのかを調べていくと、科学的に語られている事柄が多数あることを知りました。

実際に“ベジ”なライフスタイルを30年以上されていて、還暦を過ぎても駅の階段を一段飛ばしで昇っていくのを見たりして、情報と実践と体感と諸先輩方の所作というリアルをもって、“ベジ”のもつ可能性を実感しています。

私には“ベジ”が、『肉食べて元気になる』よりもリアルなものに感じてしまうのです。

体感を重視して、“ベジ”を実践し、病気を治し、それの裏付けとなることを話しても、「それでも肉は食べなきゃ」、「肉食べないとか無理」という声が聞こえてきます。

そして、二言目にはこの章の冒頭の言葉が発せられます。


私はその都度、疑問を抱きます。


『実体験や根拠に基づいた、肉食べなくても平気なんだという“ベジ”』

『肉はやっぱり食べなきゃ、という価値観の中にある“ノンベジ”』


どちらがリアルなのでしょうか。

私はこたえを統一することは、どうでも良いと思っています。その人にとって、“ノンベジ”がリアルなのであれば、それがこたえだからです。

しかし、個々のこたえを出すことが許されるのは、しっかりと学び、実践してこそだと思います。考えることをやめて、自分の価値観の確認のため、もしくはその確認すらも億劫になって、こたえを出した気になるのだけは、ご自身のために絶対にしない方が良いと思います。


何よりもまずは“やってみる”

私は“ベジ”歴10年、“ノンベジ”歴20余年です。

つまり私は、焼肉も寿司も酒も知っているわけです。(タバコとギャンブルは知りませんが。)そのうえで、“ベジ”を語っていることを、今一度申し上げておきたいと思います。

私は、その両方を経験して、同じ歴になった時、最終的な完全なるこたえを出すつもりでいます。それくらいの覚悟をもって、食と健康、心身の調和について考えています。

考えるのをやめたら、本当にそこであなたの歴史は止まります。

せっかく生まれてこれて、生きていられるのですから、この世界の不可思議を楽しむべきです。カラダやココロともっと向き合うべきです。

“ベジ”をイメージで語っている方のほとんどは、“ベジ”を知りません。食べても1回2回の話です。それは経験ではありますが、判断材料ではありません。

まずは“やってみる”。これを大事にしませんか。

“ベジ”は本当にこの数年間でも、とても美味しいものが数え切れないくらいに増えてきました。レシピも作り切れないほどに存在しています。

私は、肉も魚もベジもやってみました。さあ、あとは皆さんにおまかせします。

私は待っています。精神世界ではなく、リアルな世界で。

心身の健康と調和をテーマに、“ベジ”を中心としたライフスタイルの提案に尽力します。