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【コラム46】ファミマの“ベジ”

(2804文字)

こんばんは。

在宅勤務が終わった後は、結局外に出かけて自分の時間をつくっています。

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最近のコンビニ“ベジ”

現在、都内のファミマでは『大豆ミート』を使用した商品の展開が始まっています。この数年でコンビニやファストフード店での“ベジ”展開は、とても喜ばしい傾向です。

ファミリーマートは、健康志向の高まりや環境問題などをとらえたエシカル消費の高まりなどを受けて、2017年4月から「大豆ミート」を使用した商品を販売してきたが、新たな取り組みとして「大豆ミート」をカウンターフーズ(レジ横商品)に取り入れ、10月13日から、都内のファミリーマート約2,450店限定で、「大豆ミートまん」(税込130円)、「大豆ミートナゲット」(税込230円)を発売する。また、10月27日から全国の約1万6,600店で、「大豆のお肉!チーズビビンバ丼」(税込498円)を発売する。
(引用元:https://www.ssnp.co.jp/news/soy/2020/10/2020-1013-1014-14.html)

ということだそうだ。
大豆ミートを使用したお弁当などを見てみると、ソースにゼラチンを使うなど必ずしも“ベジタリアン・ヴィーガン”向けというわけではなく、あくまで時代の流れとしての食への意味付けがテーマとなっている印象。

思いがけず本物をいただく

先日、思いがけず『大豆ミートまん』と『大豆ミートナゲット』が手元にやってきました。気にかけていただいて、このような配慮をいただけるのは、本当に世の中は優しくて、感謝感謝だなと思います。“戦わないベジタリアン”をしてきて、本当に良かったと思った瞬間です。

さて、
“思いがけず”というのは私、オリエンタルベジというライフスタイルを送っており、動物性原料(たまご、乳製品は△)に加え、ネギ類・ニンニク・ニラなどの五葷(ごくん)といわれる食材が非常に苦手であります。

今回のファミマで展開されている“大豆ミート”製品をはじめとして、お手軽に手にとれるようになってきた“ベジタリアン・ヴィーガン”向けの料理の多くは、この五葷がクリアできていないものが多いのです。

あくまで、肉の代替食材としての「大豆ミート」であり、“ベジ”を体感することによって見える“自由”までは、まだまだ包み込めていないのかもしれません。

しかし、これ以上“あたりまえ”で、何も考えることなく口に物を運ぶだけになってしまう人を増やすわけにはいきません。これは、地球や宇宙、動物などのためだけでなく、食と直面する一人ひとりの人生に大きく影響してくるからです。そのために、このような社会的なアクションはとてもとても大きな一歩だと思います。

■大豆ミートまん

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「大豆ミートまん」は、肉を一切使用せずに作った中華まんだ。3種類の大豆ミート原料を使用することで、肉の食感とジューシーさを忠実に再現した。大豆ミートの他にタケノコ、椎茸、たまねぎを使用して野菜の食感と甘み、うま味を加えている。なお、同商品は日本ベジタリアン協会のベジタリアン推奨マークを取得している。

私は常々思うことがあります。それは、“ベジ”・菜食料理をつくるにあたり、一般的な肉魚料理へその味を近づける必要はない、ということです。

しかし、ノンベジの方に楽しく味わっていただく、感動を覚えてもらうためには、このそっくりクオリティはめちゃくちゃ大事ですし、長年のノンベジからベジになった僕のようなタイプの人間にも、楽しく続ける要素だったりもします。

それにしても、ネギ類の使用はとても目立つ。世間的にハードルが高いと思われているヴィーガンの方はクリアできても、オリエンタルベジはクリアできていないことは多々あります。
この「大豆ミートまん」もそのひとつで、野菜の甘みやうまみを引き出すためにマストだと思い込んでつくられている。

でも、せっかくの厚意なのでいただきます!

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感想としましては、

『ただの肉まん!』

です。正直、スタンダードな肉まんの味は覚えていないのですが、食べたことのある味!って感じでした。『ただの』と言いましたが、これはつまりめちゃくちゃクオリティが高い!ということです。
都内の方は、この機会に一度召し上がっていただくことをお薦めします。

頑なに、「大豆ミート」というフレーズにひっかかって手が出せない思考でいるようでは、残念ながら、今後美味しいものとは出会えないかもしれません。食は、つくるも食べるも常にチャレンジです。


■大豆ミートナゲット

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「大豆ミートナゲット」は、肉を一切使用せずに作ったナゲットだ。鶏肉の食感を再現するために、ほど良くしなやかな繊維感のある大豆ミートを使用した。しょうゆベースに、にんにく、ショウガを効かせた味付けしている。なお、同商品は卵白を使用している。

ナゲットというのは、ノンベジの頃もあまり食べたことがないかもしれません。唐揚げにマヨをかけて食べる方が、美味しいと思っていたので。笑

しかし、こんなにばっちり、にんにくの存在を思わせる説明だと、自分では絶対に買わないのだけれど、厚意なのでいただいてみます。

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『健康は食事から』
このフレーズをコンビニ食のパッケージで見るというのも、時代の流れだと思いませんか。この一種の矛盾を楽しめるのも、今の時代だと僕は思います。

実際に食べてみた感想としては、

『たしかに肉っぽい!』

という感じです。この鼻に抜けるナゲットの風味を出すためには、にんにくが必要なんだろうなって感じるお味です。オリエンタルベジの方にはおすすめできません。

ノンベジの方には、圧倒的にこちらをおすすめしたいと思います。残念ながらヴィーガンも対応できていないので、ターゲットはだいぶ絞られている印象です。


今後に期待

コンビニもこのような商品をレジ横に展開するほど、時代は動いてきています。私は他の記事でも書いているように、全員が全員“ベジタリアン”になることを是とはしていません。

何より“フリー”であることが大事だと思っているからです。

“ストレスフリー”をまずはしっかりと味わうことが、とても大切です。その先には“カルマフリー”、“ギルトフリー”などたくさんの楽しみがあると思います。

同じ1食なら、社会貢献に繋がり、自身の未来をつくる食でありたいというのが、私の考えです。

食をきっかけに、何かを攻撃し、互いを傷つけ、世界を狭める主義主張は、私の暮らしている“ベジ”の世界とレイヤーが別だと思っています。
同じ“ベジ”でも住む世界が違うんだな、なんてことも10年目にして感じるようになってきたリアルです。

話が行ったり来たりしましたが、とにかくお手軽“ベジ”が楽しめるということは、今までよりも食の楽しみの幅が確実に増えているということです。

楽しまないで、どうするの?

心身の健康と調和をテーマに、“ベジ”を中心としたライフスタイルの提案に尽力します。