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逃げる話

今日、同僚から「会社の先輩Sさんがこころの風邪で会社を休んでいる」と連絡がありました。
Sさんは、私に本社での仕事をよく教えてくれて、外出や食事にもよく連れ出してくれました。弱音は吐かずに、愚痴もこぼさず、こころの風邪には程遠いような人でした。周りの人もきっとそう思っていたはずです。

でも、それが良くありませんでした。弱音を吐かない人だからこそ、本人も気づかない間に、コップの水が溢れてしまったんです。胡座をかいていたのです。

私も、「自分はそういうのは大丈夫だ」と思っていたタチでした。こころの風邪までにはなったことはないけど。
いろんな仕事が重なり激務だった昨年末、家に帰るのは毎日22〜23時でした。仕事ではあちこちから注文が入り、期限までには終わらず、一体誰の何のために仕事をしているか分からなくなりました。全員が誰かの顔色を伺っているようにしか見えなくて、自分の意思では仕事が進まないのです。だけど、私だけじゃないって、お給料も他と比べればまだいいし、と思って踏ん張ってました。
でも、家に帰ると夫とやかましいインコがごはんを作って待っていて、大喜びで玄関で迎えてくれるのです。

そのギャップが、私の何かを溢れさせました。
何故か涙が止まらず、夫にハグされ、(インコは頭で呑気に喋り)声を出して泣きました。

夫は「辛いなら辞めてもいいんだよ、好きなように生きたらいいんだよ。僕はいつだって味方なんだから」と言ってくれました。

言われるまで、気付けませんでした。
あぁ辞めてもいいんだって。

「しんどい」という事を、自覚するのは大切な事なんですね。
自分のサインは自分が一番気づく。
キャラじゃないとか、恥ずかしいとか、プライドとか、自分の首を絞めてるだけなんだ。

決めるのは全部自分。
だから私は逃げた。

と、そんな事を考えたpm15:10。

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