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うっどさんを語る

7月6日土曜日、時々雷雨。今日はWOODMAN(以下、うっどさん)の命日なので、色々聴きながら思い出話しをしてみよう。うっどさんの「Oceanian Spaceship」というカセットが処女作だと思うのだけど、これは当時新宿ロスアプソンの店頭にてキャプションを読んで購入に至った事をしっかりと覚えている。うろ覚えだけど、内容はこんな感じ。「ナチュラルハイでのMOODMAN&L?K?Oのライブに感銘(というより元気づけられた)を受け、それまで使い倒していたリズムボックスが壊れてしまったそうな。その後そのリズムボックスで拵えたのかはわからないが、気合いの一発録り/MOODMANに向こうを張った名前」みたいな文章を読んだらそりゃあ買って帰りますよね。90分間初期衝動終始大爆発な「Oceanian Spaceship」は4曲目以降の流れにわたしは興奮の坩堝なわけだけど、(当時はまだ容姿はわからなかったが)あの巨体から繰り出される中毒性溢れるトラック、是非堪能頂きたい。


うっどさんのカセットレーベル、WOODとJAPONICAはその頃矢継ぎ早にリリースがあり、安価(¥600とか¥800辺りが主流だった筈)、それからロスアプソン店頭でご自身手書きのちらし(トップの画像)も手伝い、マカロニマン名義等も含め何本も買い、時に奮い立たせてもらったり謎が行き来したりと揺さぶってもらった事をよーく憶えてます。ご自身のBandcampヒタチさんのBandcampからはその辺りのカセット作品のデータも購入出来るので、聴いて奮い立ったり謎を体感してみてください。


そんなうっどさんがカセットテープをこよなく愛する方々の為に、主に露骨さんと2人でなのかな?カセット付きのミニコミその名も「わかめ」を刊行してゆく事となる。これは3号まで出たと思うのだけど、これがカセット沼に陥る引き金になったと言っても過言ではないし、その頃うっどさんはマーキーで連載ページを持っていたりエレキングでもレビュー等の執筆もされていたけれど、そこでもわかめやロスアプソンで主に購入出来る未知なるカセット作品に言及、紹介に尽力していた。カセットラバー狂喜のテキストでしたもの。スマーフ男組のマジアレさんなんかも然りなんだけど、彼やうっどさんは音が面白いのは勿論なんだけど、そのテキストの面白さや妙なんかも最高だったので、当時のエレキングやマーキーはナイスプレイと今も当時もそれは思うんですよね。読ませてくれてありがとうと。もっともっと文章を堪能したい、浴びたいって思わせてくれた人達でした。あ、でその「わかめ」を引っ張り出してみたのだけど、やはり着眼点が素晴らしいし、おまけカセット(Vol.1のB面はKUKNACKEさんの「Virtual Surreality」という作品が収められてるのだけど、なんとカセット紛失してます…Vol.2のカセットはComputer Soupの公園録音なのです)も大充実で、聴いて読んでにやにやしてます。余談ですが、わかめで山辺店長がNick The Recordの「Paradox」について書いてる文章を改めて読んで聴きたい熱再燃。「まじで通して50回以上聴きまくっている」なんて書いてあるミックステープなんですよ。聴きたい聴きたい。

わかめ
このテキストの文字数よ


その後360°からのアラスカ探査盤やピジンジャズ、Sonic Plateからの国産ディープハウスクラシック、「Twinkl」などCDフォーマットでもリリースされていく事となる。この頃にはもううっどさんの音楽は身近に溢れていて、カセットも含め大量摂取し過ぎていた程。で、うっどさんのギャラリー、Q-O-Iが始まってからはちょくちょく伺ってはたくさんの貴重で面白過ぎる(誇張なし)話しを伺う機会が出来る。時には色んなカセットを聴かせてもらいながら、何時間も滞在してしまいその節は申し訳ありませんでした。この時にすごく憶えている所作がひとつあって。うっどさんがこれもそれもといって沢山のカセットを次から次へと聴かせてくれた時、そのカセットを聴き終えてケースにしまう所作(所作というと大仰なのだけど笑)がとても丁寧で、ああこの人はほんと全方位からカセットをこよなく愛し、大切に扱う人なんだなーとそこでまたうっどさんの事をより大好きになったりも。そして、うっどさんの愛娘さんにもたくさん遊んでもらった(遊んであげたではなしに)。ある日ギンビスたべっ子どうぶつのパッケージ裏がどうぶつしょうぎバージョンの時があって、それをハサミで切って持参して対決してもらったり。Q-O-Iでの想い出じゃないけど、その頃撮ったうっどさんや娘さんの写真をジンにしたやつ、奥さんと娘さんに差し上げたい。Q-O-Iではその後お誘い頂き、展示にも参加させてもらいましたね(因みにこの時に提供したトロフィー返却されてません笑)。この時の参加者の紹介をうっどさんが現場に書いてくださったテキスト、ほんとに嬉しかったんですよね。こちらこちら。でこちらはわかめ展について。そうだ、あとうっどさんに「zineでインタビューしてよー。いくらでも話すよ!」って言ってもらえていたのに実現出来なかった事、いまだに悔やんでいます。


…あまり音の事について触れていない気もするけれど、WOODMANの音楽はこれからも変わらずずっと聴き続けていく(今はコーヒーハウス〜シーフードハウスのうっど印全開の、最高のハウスを堪能している)。日を跨いだらTwinklします故。

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