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紙ペンならぬDice,Paper and Scissorsのボードゲーム『Clipcut Parks』を紹介してみる。

毎年いや毎月いや毎週たくさんのボードゲームが世界中で発売されています。
すべてのボードゲームが、日本で知られているわけではありません。

そのゲームが同人(インディー)だから、というわけでもなく、その地域でのそこそこ中規模、あるいは大手でもやっぱり無名というものはたくさんあります。

以前noteで書いた『Droll』もその範疇ですね。

今回は、そんなボードゲームを紹介してみます。
その名も、

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『Clipcut Parks(クリップカット・パークス)』。

『Clipcut Parks』とは


『Clipcut Parks』は2019年に発売。
アメリカのゲームメーカーRenegade Game Studios社(略して、Renegade)。

ゲームの目的は、それぞれのプレイヤーに配られた設計図(カード)全てを、用意された資材を使っていちはやく完成させることです。

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写真の下にあるのは、プレイヤーに配られる「設計図」です。
左の設計図は、四角が6つあり、この四角に資材を置きます。
資材は4種類(赤のパビリオン・青の水辺・緑の緑地・黄色のアトラクション)があり、設計図には指定されている場合もあります。

写真の上が、プレイヤーに配られる「資材」です。
この資材ですが、9×7の1枚のシート(紙)です。
……これだけです。
つまり、資材はひとつながりのままの状態です。

まあ、カンのいい方だと「あっ、この資材を切り離していくんだ」と思われるかも知れません。
正解です。
ただ、困ったことに、この資材ひとかたまり紙を切るということです。
ミシン目があれば、手を使って切り離しやすいのですが、ないのです。
要は、切る道具がないと不便なのです。


コンポーネント『はさみ』

なので、このボードゲームには、



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プレイヤー4人分の「はさみ」が、同梱されています。

……いや、しれっと書きましたが、驚愕です。
日本の場合だと、「ハサミは別に用意してください」なんて説明書きを加えて、普通入れません

入れちゃいました。
しかも、安物的なつくりでもない、比較的しっかりしたステンレス製の代物です。
持ち手はさすがにチープ感ありますが、まさかの4色バラバラのプレイヤーカラー設定。

箱絵をもう一度確認。

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まさに、こいつら(ハサミたち)大躍動じゃないですか。

専用のダイスを振って、ハサミを入れる距離(資材何個分単位)と回数が与えらてれ、チョキチョキして、切り離した資材を設計図に置きます。

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ゲームの途中段階の資材の紙。

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結局、いくつかに切り離すようになってしまう。

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左が完成した設計図。真ん中と右は目下建設中。

専用サイコロには、最高4個分直線に切らなくてはいけない指示(3個分以下に減らすことができないマストのルール)もあります。
序盤はいいのですが、後半になってくると切り刻まれて、そもそも直線4個分ハサミを入れられる箇所がないこともあります(そのへんは、アクションを放棄(パス)できるなどで対応)。

切り方のルールは、若干判断が曖昧な穴もありますが、そこはプレイヤー間の合意で切り抜けましょう。

雑感

試しに、1度プレイしてみましたが、

もはや工作D.I.Y.

でした。
普段ゲームはしない行為がメインなので、ねじれたような感覚で笑えてきます。
切り離して「ギャー」とか叫んでしまうのですが、むしろそのあと成形して十分利用できます。
そう考えると、ハサミを入れる距離は1個分とか2個分のような短い距離が欲しくなってきます。

設計図を完成させるとボーナスがあり、その中には「距離1個分ハサミを1回いれる」なんてのも。
むちゃくちゃありがたいボーナス!

気分をガラリと転換させるファミリーゲームとして、重宝するかも。

その他、細かいルールは、今回紹介しません。
日本では、まだ未発売なのが残念ですが、気になる方は気合を入れて、海外から入手してみてください。

最後に類似ゲーム

さて、『Clipcut Parks』のような切るゲー
他にあるのかと。
同人ですが、あるんですよね。

自分で印刷・準備して無料で遊べる、PNP(Print and Playの略)を紹介しているサイト「TKDK PNP(トキドキ ピーエヌピー)」があります。

このサイトの初期で紹介した『Continental Drift』が、切るゲーです。

2017年に発表されているので、こちらが先発です。
PDFデータを入手して印刷したあと、はさみ1本あれば即遊べます(はさみを1から作る場合は別ですが)。

「TKDK PNP」は、非常に多くの無料PNPゲームを紹介しているので、興味を引くゲームがどっさり見つかると思います。
是非、ほかの記事も見ることをおすすめします。

では。

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