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【お詫びの追記あり】「Dwevo」 〜期待値1のサイコロは何通りあるか?を考えてみた〜

Boolean Diceというきっかけ

2004年、Wei-Hwa Huangさんが考案した「Boolean Dice」があります。
Boolean(ブール型)というのは「True(真)」「False(偽)」の2値しか扱わない形式です。2進数の大元となる形式で、数学者のブール(Boole)さんが代数系の概念として考えて最初に発表したので、形式の名前に入っています。

「Boolean Dice」はある法則からなるダイス10個1セットです。その法則は、

ダイスの出目は、「1」か「0」のどちらか

です。

リンク先のアイコンを見ていただけると、ダイス10個の内訳が描かれています(大きい描画データは、リンク先から取得できます)。
1の目が2面だけのダイスをみると、その配置によって2通りあったりとなかなか興味深い特徴が見受けられます。
このダイスセットの遊び方として、作成者のHuangさんが考えたゲームとパズルがいくつかあります。

さて、このダイスを眺めているうちに、あることを思いつきました。

全部の面が1のダイスは、期待値は1になる

そのダイスの目の合計は6である

ダイスの6面適当に目を6個置けば、期待値1のダイスになる

「Boolean Dice」のように考えると、そのようなダイスは何通りある?

ネット上に情報がないか検索してみましたが、なかなか引っかからない。探し方が下手かも知れない。仕方がないので、自力で数え上げてみました。

【お断り:2021/02/21】
この記事には、間違っている箇所がありますが、そのまま修正せずに残しております。
この記事で書いたダイスのほかに3つ見つかりました。
そのへんの経緯などは、発見者の刺身夜行さんが下のnoteに書いております。
刺身夜行さん、ありがとうございます。


期待値1のサイコロ(Dice with expected value 1)


今回の数え上げ作業した際「Boolean Dice」は道標として非常に役に立ちました。1の面に数字を入れていって合計6にすればいいので。
さて、調査結果ですが、展開図にして描いてみました。

画像1

画像2

はい、アルファベット26文字ピッタリ割り振れました。……と、軽く感想を書いていますが、いやーほんまむちゃくちゃ驚きましたぜ実際。

あと一個ダイスがあれば、3×3×3の立方体を組み上げられる

からです。しかも「外側から見えないサイコロ」は1個なので、追加の1個を使えばよいので、むちゃくちゃパズル向きなセットです。
ひとまず、今回数え上げたダイス26個のセットを「Dwevo(Dice with expected value 1(One)の略)」と呼ぶことにして、可能性を探ってみます。

【お詫びと追記:2021/02/20】
「Dwevo」は26個セットである、としましたが刺身夜行さんから指摘がありまして、さらに2個存在しました(合計28個の1セットです)。
目のない面を0としてあらわすと、
 Ä      Ö
 3      2
 1100   2100
 1      1
の2つです。
Äは「アーウムラウト」、Öは「オーウムラウト」。ドイツ語のアルファベットです。

【お詫びと追記:2021/02/21】
さらに、もう1駒見つかりました。
 Ü
 2      
 1200
 1
ということで、29駒1セットになります。
Üは「ウーウムラウト」。これもドイツ語のアルファベットです。

【追記:2021/02/22】
3つの新種は、刺身夜行さんのnoteの表記に揃えました。
独自色を出して混乱させてはいけませんね、と思った次第です。

刺身夜行さん、ありがとうございます。


画像3

100均にある、木の立方体(1辺3cm)と丸シールで作ってみた。ぴったりのケースはなかなかないものの、やや立方体型フィギュアケースで収めることができた。

「Dwevo」でパズル

正確には「Dwevo」に、新たなダイス1個をくわえて27個にした「Dwevo+1」で考えてみます。追加するダイスですが「すべての面が「0」」にします。理由はのちほど。

27個のダイスを3×3×3の立方体を組み上げる、これを基本のルールとします。外側に向いているダイスは26個ありますので、それらのダイスをどう置くか、というパズルの問題が作れます。例えば、

・外側に向いているダイスの出目を合計して最小にする

「Dwevo」のダイスだけを考えると、最小は1になります。「Dwevo+1」で考えると、追加のダイスを使えば最小は0になります(おあずけにしていた、理由の回答は以上)。逆に、

・外側に向いているダイスの出目を合計して最大にする

問題も考えられます。答えは考えてください。他に、

・1の目の面と0の目の面だけ外側へ向くように置いて、普通のサイコロと同じように組み立てる
・1から6の目の面それぞれ1つづつ外側へ向くように置いて、(なんか偏ってるけど)普通のサイコロと同じように組み立てる
普通のサイコロと同じように組み立てるけど、たとえば4の面であれば下の図のように「1」から「4」の目を置く。

画像4

・1の目の面と0の目の面だけ外側へ向くように置いて、すべての面を市松模様にする
1の目の面と0の目の面だけ外側へ向くように置いて、上の方は0、下の方は1がくるようにする(液体の入ったグラスの見立て)
・組み上げた立方体の6面それぞれの合計が6面ともに等しい

などなど。結構可能性もってますね。

「Dwevo」でボードゲーム

ボードゲームのルールを考えてみます。「Dwevo」のダイスは期待値が1ですので、例えば「ダイス1個=1金」など他のものとの交換コストが単純に設定できます。ゲームルールの単純な例をあげます。

【準備】
ダイス全てを袋に入れておく。プレイヤーには一定の手持ち金を用意する。
予め勝利を判定するための基準値を決めておく(勝利の判定は後述)。

【プレイヤーのアクション】
手持ちからお金を支払う

支払った分のダイスを取り出す

取り出したダイスをすべて振る

ダイスの出た目の合計だけ、お金を受け取る

取り出したダイスをすべて袋に戻す

次のプレイヤーへ

【勝利の判定】
振った目の合計が、基準を超えていたら勝利

シンプル。このままだと「出目が大きいもの勝ち」の運要素満載のギャンブルゲームです。
ということは「出目が小さい」状態でも有利になればバランスが取れそう。

「出目が小さい」ということは「「0」の出目が結構出ている」

ので、「0」が出たらその数だけ別の価値(例えばアクションポイント)を与えて、有利なオプションを獲得できる(たとえば「3」の目が出たら、3倍にして扱う)ようにすると、面白くなりそうです。

このアイディアあげるんで、誰かバランス整えて作ってください。正直欲しいので、連絡待ってます。


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