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知財とブロックチェーン


知財とブロックチェーンと言っても、日本の話では無く中国の話

昨年読んだ記事の中でこんなのがありました。

「上海、浙江省、江蘇省、安徽省は5月22日、中国で初めて司法手続きにブロックチェーンを導入すると発表。起訴から執行までの全ての手続き、時間、被告人情報などを全てブロックチェーン上で管理し、訴訟の効率アップと裁判所の信頼確保につなげようとしている。最も早くブロックチェーンを導入した杭州インターネット裁判所では、知的財産権を巡る訴訟の処理が大幅に効率化し、訴訟前に和解に至る率が95.3%まで上昇したほか、そのうち47%が当日和解に至った。」

https://crypto.watch.impress.co.jp/docs/news/1193651.html

他にも昨年末の中国浙江省紹興市の裁判で100件以上の少額詐欺をおこなった被告の証拠を

ブロックチェーンで格納したというのもあったので、現在進行形で利用が拡大しているようです。

機能の提供はアントフィナンシャルなので、アリババ系ですね。

さて、記事にある杭州インターネット法院※の統計記事を漁りました。

2017年8月から1年間、最高人民法院発表によると

受理件数 12,078件、処理数10,387件

第一審の原告勝訴率 98.77% 和解の履行率98.5%、簡易手続適用率97.42%

だそうです。勝訴率が半端ないので知財とは別の裁判のようにも思えます。

それよりもビックリしたのが

開廷平均時間 28分(通常事件の約3/5)平均審理期間41日(通常事件の約3/5)

という、平均審理時間です。インターネットで無くても70日弱で解決するという事で

これだけ訴訟が多いとこれぐらい効率的に掃けていかないと次がつかえますから当然です。

※ちなみにインターネット法院は「インターネット法院における事件審理の若干問題に関する規定」が

2018年9月6日最高人民法院より公布され、杭州だけでなく北京・広州に拡がっているそうです。

杭州インターネット法院の設立‒2017 年8 月18 日、

北京インターネット法院設立‒2018 年9 月9 日

広州インターネット法院設立‒2018 年9 月28 日

中国人民法院知産法廷

最高裁に一昨年作られた知産法廷は、今日時点のHPによると10個はありそう。

知产法庭第一法庭 知产法庭第二法庭 知产法庭第三法庭 知产法庭第四法庭 知产法庭第五法庭

知产法庭第六法庭 知产法庭第七法庭 知产法庭第八法庭 知产法庭第九法庭 知产法庭第十法庭

動画でライブ映像を見せてくれます。※2

http://tingshen.court.gov.cn/live/1012098

ちらっと動画を見ていると、カメラ割りは各々の顔+引きの4ショット確認済み。

上訴人、被上訴人ともに

結構キッチリとスーツを着ている人が少ない。

エって言うようなブルゾンを来ている人や、シャツに毛糸のセーター

ジャケットもシャツは襟無だし、日本の感覚からすると随分ラフな格好です。

審判長と右審判員、左審判員の方が決まった制服で

しっかりしているし

法官助理と書記官は事務員らしい格好

裁判所が5名体制でしっかりスクラム組んでいるのに

被上訴人はひとりで本当の無地のTシャツみたいだし

狭い部屋のようなので、あまり最高裁の感じがしない。

侵害实用新型专利权纠纷 (2019)最高法知民终925号

http://tingshen.court.gov.cn/live/9978031

実用新案のヒアリングで第3法廷

ヒアリング時間2020年1月7日16:53だそうです。

日本と比べてどうでしょう?

聞くまでも無く段違いです。

某ブログで、任天堂V〇〇というのをやっていて(こちらも最近更新が無くて寂しいのですが)

紙資料を裁判所に行って手書きで書き起こしているそうです。

17:00まじかで焦ったというコメントを、あるあると読んだんですが

中国は動画配信、日本だと模擬裁判くらいしか有り得ません。。

知財&ブロックチェーン

中国では、リブラの代わりとなる暗号通貨をブロックチェーンで導入しようとしているという話も

読んだことが有ります。金融&ブロックチェーンで色々進んでいます。

じゃあ知財はどうなのということで

日本では調べたら、権利満了期間に関係する昔の特許がヒットしましたので

今後、実施時にこれと同じことは出来そうという相場観のために添付しておきます

特表2003-524264

出願人:IPDN

【0003】

ここで用いる知的財産(IP)とは、非電子形態における、本、テキスト、絵

画、写真、ビデオ、映画、フィルム、オーディオ、音楽、ソフトウエア、コンピ

ュータ・ゲーム、ビデオ・ゲーム、およびデジタル形態で格納および分配可能な

アイデアやコンセプトの他のタイプの表現を言うものである

【0036】

コンテンツ提供者の知的財産の整理統合は、1つのマスタ・データベースまた

は幾つかのデータベースまたはサブシステムに存在することができる。本発明の

一実施形態では、コンテンツ提供者にデータベース制御および管理の感覚を与え

つつ、顧客へより多くのことを提供するために、知的財産を保有する外部データ

ベースへのトランスペアレント(透明)なリンクが用いられる。セキュリティ、

統一性、および統合性は、システムのネットワーク分散チェーンにわたって維持

される。顧客は、コンテンツが最終的にアクセスされるロケーションを知らなく

てもよい。このシームレスな転送は、コンテンツ駆動アクセスおよび連続性を大

幅に強化する。

【0104】

上記の3レベルの暗号化の実施に使用し得る周知の暗号化アルゴリズムの例に

は、Z8068データ暗号化プロセッサ(DCP)が含まれる。DCPは、国立

標準局の暗号化アルゴリズムを用いてデータを暗号化および暗号解読するための

構造を含む。これは、専用コントローラ、通信コンセントレータ、汎用プロセッ

サシステムにおけるターミナルおよび周辺タスク・プロセッサを含む様々な環境

において使用することができる。DCPは、暗号化フィードバック、電子コード

IP、または暗号ブロック・チェーン動作モードを用いて、高スループットレー

トを提供する。キー入力、クリア・データ、および暗号化データに対して別個の

ポートを設けることで、セキュリティが強化される。ホスト・システムは、マス

タ・ポートに入力されたコマンドを用いて、または補助制御ラインを通じて、D

CPと通信する。セット・アップされると、データはDCPを通って高速で流れ

ることができる。これは、入力、出力および暗号化のアクティビティを同時に実

行できるためである。

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※2最高人民法院の訴訟の詳細。

2013年7月15日、Eli Lillyは江蘇高等裁判所に訴訟を提起し、ワトソンは引き続き91013346.7方法発明特許を使用してオランザピンを製造し、特許権を侵害し続けています。

1億5000万元の損失、28,000元の合理的な費用をリリーに補償するようワトソンに命令するよう裁判所に要求しています。

原文:2013年7月15日,礼来公司向江苏高院提起诉讼称,华生公司持续使用其拥有的91103346.7号方法发明专利生产药物奥氮平,侵害了其专利权。请求法院判令华生公司赔偿因其在2003年9月29日至涉案专利有效期届满日(2011年4月24日)期间侵权给礼来公司造成的损失1.5亿元、合理开支2.8万元、律师费15..

参考文献:

http://kyk-ip.com/%e4%bc%9a%e7%a4%be%e6%a6%82%e8%a6%81/


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