グリーがSupercellに先勝

遂に、グリー側から訴えた地裁の陪審員判決が出ました。

下記の赤枠で囲った2件の併合審理になります。

Case No. 2:19-cv-00070-JRG-RSP

Case No. 2.19-cv-00071-JRG-RSP

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テキサス州マーシャルの連邦陪審員は17日でしたのですが、見逃していました。対象特許は、

The “Asserted Claims refers collectively to Claim 2 of the ’594 Patent;

Claims 1, 2, and 15 of the ’137 Patent;

 Claims 4 and 5 of the ’481 Patent;

Claims 5 and 7 of the ’655 Patent; and 

Claims 8 and 10 of the ’873 Patent

訴訟の中で対象クレームを減らし、クラクラについては、594特許のCL2のみ

クラロワについては上記のそれ以外の特許でトライアルに至りました。

§

SUPERCELL OY,としては、負けたと、完敗に近い内容だと思えます。

陪審員の判断は以下の通り

Q1 グリーはスーパーセル側の侵害を証明しましたか? YES

Q2 スーパーセルはグリーの特許が無効であると証明できましたか? クレーム9件全てNo

Q3 グリーはスーパーセルの故意侵害を証拠の優越性から証明できましたか? YES

Q4 賠償額は? 一括850万ドル(1$=100円でも8.5億円)

 過去及び将来の販売まで含めた一括

Q3から、アメリカで名高い3倍賠償の対象となる可能性も出てきました。

20億円とかになると大きいですよね。今のままだと積算の裁判費用の方が多そうですが。

Q2についてスーパーセル側も無策だった訳では無く併行してIPRで特許庁での無効化を行っていました。

結果は門前払い、6割程度の無効確率も無かったようです。

US 9,604,137 B2 IPR2019-00754 No Claims Instituted

US 9,956,481 B2 IPR2019-00756 No Claims Instituted

US 9,774,655 B2 IPR2020-00513 No Claims Instituted

US 9,795,873 B2 IPR2020-00215 No Claims Instituted

残り一件も、不存在確認訴訟も提起していました。


今回と同じくギルストラップ判事の案件は多数列を成して順番待ち状態なので

スーパーセルとしては頭が痛い状況かもしれません。

ただし、分割分割で訴訟を広げているので故意侵害についてはあるところで打ち止めでしょうが。

まあ、まだ判決が出たわけでも無いので、CAFC までのんびりウォッチして行こうと思います。

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