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運動会でコケるお父さんの気持ちが分かった。

私は中学は美術部、高校は美術科、芸大出身です。

でも絵が描けないのです。
それはもう全く描けないのです。

お恥ずかしいことに
思った場所に線を描けない。
イラストで誤魔化さずに『手』『腕』『足』『胴体』が描けない
ひとつの絵を描くのに2時間かかる
右向きの顔が描けない
思った通りに粘土が盛れない
モチーフを特徴的に捉えられない
筆の使い方を忘れている

書いてて悲しくなってきました。

これは、学生時代に運動部に所属していた人が10数年ぶりに子供の運動会で張り切った挙句、コケて骨折する理論と同じ現象じゃないかと気づきました。

朝練や、放課後、日が落ちるまで練習を毎日毎日続けてきたあの頃とは年齢も筋力もまるで違うのに、「あの頃はやれた」という自信だけが記憶に残ってしまうのでしょう。

つまり私はいま、運動会のリレーでコケるパパなわけです。あの見ていられない無惨さ、そして悲哀と戦っています。

自信だけが残るって、残酷です。

ただし、いいこともありました。
あの頃の初期衝動が戻ってきたんです。
「何か作りたい」という欲求に抗えない日々です。イラストや文章、立体造形など、「そうだった、こんな感じだった」と昔の記憶を呼び覚ましながら作る作業は、とても楽しいもんです。

それでできた最新作がこれ『マイモiPhone』(マイモアイフォン)です。


勘を取り戻すのにはまだまだ時間がかかりそうです。

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