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君に会えない冬の日が終わるよ

ゲーム?の話。
もう20年以上前、高校受験を控えた私は
とあるブラウザゲームにハマっていた。
snsどころかブログもない時代である。
ゲームの名前は「冬のガリレオ」。

きっかけは森博嗣の小説だった。
小説の挿絵などを担当していた、コジマケンという人がゲームのイラストを描いていた。

冬のガリレオの説明をするのは大変難しい。
ゲームのジャンルが何なのか説明できない。
そもそもゲームなのか分からない。
そしてゲームに参加しても、ルールも目的も説明されない。

設定は「船で砂漠の探索をする」
このゲームの面白さは、他のプレイヤとの絶妙な距離感にある。
まず、プレイヤどうしで直接のやり取りはできない。姿も見えない。
ランダムに送られてくる短歌に返歌したり、
謎の生き物?を介して悩みを相談したりすることで、他の誰かがいることを感じられる。

この繋がってなさそうで繋がっている感じが
本当に砂漠を探索しているみたいだし、
2000年代インターネットのコミュニケーションっぽい。

そうした緩い繋がりの中で、それぞれが持っている情報が交換されて、ゲームの内容がだんだん分かってくる。
マップの選択で上手くしりとりをすると羊が手に入ることとか。

世界観が素敵な、謎の多いゲームだった。
いや、ゲームだったかどうかは分からない。
「インターネットを使った社会実験でした」と言われても納得する内容だった。

タイトルの文字からランダムに作られたパスワードでログインすることを覚えている。
オリジナル版の復活をまっています。

きみにあ
えないふ
ゆのひが
おわるよ

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