勝負なんて嫌いだ
今日、悪夢を見たんですよ。
悪夢の定義なんて人それぞれだと思います。それこそ、他人と比較しなくたって、自分が見た日にちによっては良い悪いの境界線なんてコロコロ変わるでしょう。でも、自分は今日の朝、起きたとき真っ先に「悪夢だ」と思ったんですよ。
それとこれが重要でね。「あー、狼煙が上がったな」と思ったんです。
皆さん勝負するときって、何を思い浮かべます?運動会とか、合唱コンクールとか。あいにくと自分は万年2位(※大学限定)をとるようなタイプで、めちゃくちゃ苦手でしたね。勝負をするのも苦手、見るのも苦手。
でもふと1位の子と自分、何が違うかなって思ったんですよ。1位と2位の間に何か違いがあるから順位がついているわけでしょ?その何かが無性に気になる時期があってね。1位の子と雑談がてら話をさせてもらったときがあるんですよ。いつもなにしてんの?って。その時にとあるメモ帳を見せてもらってね。
いやもう、びっくりしましたね。その子のわからないことがずらっと書いてあるんですよ。それで、わかるようになったものは答えを書いたり、打ち消したりしていて。
その子は、わからないことをわかろうとする努力より、わからないことをわからないままでいることの方が難しかったんですよ。
ああ、これは自分2位なわけだと、悔しさよりも尊敬、崇拝の域に行きましたね。自分は飽き性なんで、テストでも完璧に覚えようとはするけどそれだけ。疑問に思った点を追加で調べることはしないし、ガンガン暗記していくんで理論が矛盾しているか?なんて考えたこともない。
あー、きっと、一生差は埋まらないんだろうなと考えましたね。飽き性を言い訳にせず、1位の子と同じぐらい努力をしたらよかったのかもしれないですけど、自分はこの飽き性が長所であり短所だと思ってます。飽き性だからテスト期間中もほどほどに息抜きできました。
ちなみに自分はテストだけじゃなく、人間関係もそうなんですよ。飽き性ってところがではなく、万年2位のところが。
自分、兄がいるんですけど、兄はそれこそめちゃくちゃ努力してて、趙自慢の兄貴です。
両親からは申し分ないほどいっぱい愛情もらってますけど、どう考えたって兄と二等分で。どうしても親は兄を優先しなきゃいけないときがあるじゃないですか。その時にどうしても自分は兄にかなう存在ではないって思ってしまって。両親には申し訳ないけど、まあ自分は2位かなって思ってます。し、別に万年2位でもいっかって思ってる節はあります。
テストだろうが人間関係だろうが、すべてのことが勝負事。成績が、順位がつくんですよ。
ただね、もう一つ気づいたことがあって。それは、誰と戦うにしてもまずは自分と戦わなければいけないんですね。
テストの時だって、自分の飽き性に打ち勝ってれば1位になれたかもしれない。諦めを抑えて努力し、いい子になっていれば1位になってたかもしれない。
だけど特に後悔してないんですよね。誰が自分の順位にあーだこーだ文句言ったって、自分が納得してるんですもん。
わからないことを放置したおかげで部活動に打ち込めたし、兄より努力しなかったおかげで八方美人を身に着けることができた。
自分にとっては、諦めて楽でいるより、頑張って何かの1位になることの方が難しかったんですよ。
1位を取ってた子だって、兄だってそうでしょう。その人自身がどうありたいかどうかを考えて、悩んで、選び取ってる。
人間皆、有限の時間を生きてるんで、取捨選択して自分がどうなりたいかを模索している。願うだけで1位が叶うなら、誰も悩まないんですよ。みんなが1位にはなれない。だから悩む。
でもね、ちょっと照れが入るんですけど、この人の1位になりたいなって人と出会えましてね。
今その人は頑張ってる最中なんで全く連絡が取れないんですよ。連絡取れなくなって半年目ぐらいなんですけど。
もうね、半年連絡が取れなくなると考えも煮詰まって。寂しさが限界突破して。まあ一生会えないんじゃないかって気持ちにもなりましてね。
「その人がもし、頑張ってる途中でいい人に出会えて、幸せになるならそれでもいいじゃないか」と思ったんですよ。
それで、自分は納得してると思ってたんですよ。
まあその光景を夢で見て「悪夢だ」って思ったわけなんですけど。
なんと夢の中の自分はわかりやすいことか。
とはいえ、夢を見てる間は悪夢だったとしても、狼煙が上がったって意味では、吉夢なんですかね?
自分は今から勝負しなければいけません。あの人の1位になるため、隣に居続けるための勝負です。他の人に隣を譲るわけにはいかないし、譲りたくもない。実感しちゃったんだからしょうがないね。
今まで順位を、1位を気にしたことがなかった自分にとってはなかなかつらい戦いになるかもしれません。1位を目指したことがないんできっと何度も無様な姿になるんでしょう。しかも自分にも周りにも勝って、1位になってようやくスタート地点なんですよね。ようやくあの人に、隣にいてもいいか交渉することができる。
どんだけ遠い道のりなんだと。どんだけ負け戦なんだろうと。この半年で何度思ったか、数えてないんでわかりません。
でもなぜか、なぜか途中で諦める気がしないんですよね。
だって、
『愛した人を愛し抜くより その人への想いを諦めてしまう方が難しいでしょ?(UVERworld/在るべき形)』
大切なものを失っても、これからも人生は続いていく。諦める日に正しく諦めることができるように。
だから、自分は何度寂しさに溺れようと、歯を食いしばってこの曲を聴きます。在るべき形。
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