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「イカロスの翼」

オリンポスの神々と人間のドラマ 第四話

今回は、ギリシャ神話「イカロスの翼」(Wings of Icarus)です。

名高き発明家で名工のダイダロスは、ミノス王の依頼で脱出不能な迷宮(ラビリンス)を建設。しかし、秘密を漏らしたと王に疑われ、息子のイカロスと共に迷宮に幽閉されました。

囚われの身のダイダロスは、鳥の羽根をろうで接着して翼を製作し、親子で大空に脱出。

もっと高く!もっと高く!!

しかし、「高く飛ぶな」と忠告したものの、有頂天のイカロスは、ぐんぐん上昇し、やがて太陽の熱でろうが溶け翼はこわれて、海原に墜落しました。

翼は壊れ海に墜落

ギリシャ神話では他にも、天馬「ペガサス」や怪物「スフィンクス」、勝利の女神「ニケ」も翼をもっています。ちなみに、ニケの英語表記は「ナイキ」。スポーツ用品企業ナイキの社名やシンボルマークも、女神に由来しています。

個人的に思い浮かぶのは、歌手の「さだまさし」。
主演映画『翔べイカロスの翼』(1980年)と、主題歌の「道化師のソネット」は記憶に鮮やかで、『熱気球イカロス5号』(1972年/ 梅棹エリオ)なども思いだしました。

ところで、イカロスは近づきすぎて、太陽に嫌がられてしまいました。けれど、「かいのどうぶつえん」では、太陽光は必要不可欠です。

完成した作品の撮影は自然光で、太陽が頼りなのです。

朝の太陽光が最高

季節によって差がありますが、午前中の8時から10時がベター。午後は、どうしても画像が黄ばむので避けます。

風雨は大敵、さあ撮るぞ

作品によりますが直射日光は避け、雨天はもちろん、風の強い日も撮影は避けます。

これまで、締切に迫られて風の強い日に撮影を強行し、作品を吹き飛ばされバラバラになったことは何回もあります。

バンクシーの「日傘ネズミ」は直射日光の影を利用

背景は、以前は布やフェルトを使っていましたが、ここ10年はラシャ紙(全紙)で、作品に合わせ15色程を使い分けています。

撮影が済んだら、パソコンで画像をチェックします。アップしてみるとポーズやアングル、目玉の向きなどが気に食わず、
修正・再撮影は日常茶飯事。

きっと太陽が、大笑いしていることでしょう。  かいのどうぶつえん 園長

貝との約束は「割らない」「塗らない」「削らない」

         <貝の配役>
「イカロス」
 頭:タマガイ 目:スガイ(ふた)眉・口:ガンガゼ 鼻:ヒメキリガイダマシ  耳:ウメノハナガイ  髪:ホトトギスガイ(稚貝) 
 身体:ジュドウマクラ  手足:カニモリガイ/ヒメカノコ 
 翼:ユキミノガイ   
★岩:シッタカ   ★床:ヒオウギガイ

さあ、翔ぶぞ!

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