【ドラフト】『イニストラード　真夜中の狩り（赤編）大考察』

こんにちは、ぞんびです。

色別パートもそろそろゴールが見えてきました、赤編です。

前提となる序文はこちら
カード個別評価白編はこちら
カード個別評価青編はこちら
カード個別評価黒編はこちら
カード個別評価緑編はこちら
カード個別評価多色+その他編はこちら

雑感

序文の段階では強力と思っていた赤ですが、個別評価を書くために何度も全体リストを見ているうちにだんだん不安になってきた色ですね。
除去が優秀であるため、普段の強い赤の条件を満たしていると思いましたが不安要素が他にありました。クリーチャーサイズが環境的に小さくまとまっており、赤もそこから抜け出せていないことがまず一点ですね。押し切るために十分なサイズを赤が確保できずに相打ちを繰り返してしまうあるいは除去を使わせられるんじゃないかという不安があります。
また、押しきれないという延長線上にリソース勝負が待っているわけですが、赤には降霊がなくまたFBで明確にカードアドバンテージを得るカードも限られているためその土俵での戦いが最も不利であると判断しました。そのため、長所面でも短所面でも後れを取っているという色という認識です。
とはいえ強力なアンコモン以上のカードもあったり、また攻撃性能が十分高いコモンが揃っている側面もあるので『攻撃性』という点にしっかりフォーカスしたデッキを組むことは可能であり『弱すぎる』『取らない』『嫌う』といった評価ほどにはならないと思います。攻撃性をどのような形で攻めれるのか、またどのカードをサインにして攻めるのかという意識を持ちピックする必要がある点で難しいとは思いますが、見返りはあると感じます。
個別評価は色としての強さにはそこまで触れていないので、赤全体の評価を下げる方は、それぞれのカード評価も0.5段階くらい下げてみるべきかもしれません。優先級は優先級でいい気もしますが。

個別評価

今回も個別評価は以下の5段階で行っています。カードの直接的な強さの上下というよりは、ピックするタイミングや条件が影響している評価となります。特に1パック目での評価が軸です。

・ノータイム：初手級。色を変えてまでも使うべき強力なカード。
・優先　　　：1~4手目の、『進むべき色を探るタイミング』でその目安となるカード。時には捨てることもありますが、上からどういった優先カードが流れてきたかで立ち位置を考えることになるでしょう。
・次点　　　：3~6手目程度でデッキの中軸を担わせるために取っていくカード。ただし、最序盤の1~4手目では『色のあっている次点』よりも『色のあっていない優先』を取って積極的に立ち位置をアジャストしたほうがピックがスムーズになると思われます。
・抑え　　　：5~9手目あたりで保留として取ることが多そうなカード。一周させるほどではないが、今後の流れによっては使わない候補となる事も多いグループ。特定のアーキタイプでのみ強いカードをこの評価にしておき、とりあえず抑えて様子を見ることもしばしばありそう。
・見送り　　：原則として積極的には取らないカード。色があっているほかのカードがあればそちらを優先するだろうというカード。最終的にデッキから押しくも抜けるレベルから絶対に使わないだろうカードまで混在しているが、『1週目では取ることがほぼなく、他に取るものが何もない』といった状況で取るだろうという共通点で評価をまとめています。

抑え
抑えとしましたが弱いカードというわけではありません。
俗にいうパニック系のカードですが効果がやや控えめな代わりにFBできるということには大きな意味がありますね。とどめとなるターン以前から使うことができ、2ターン続けて使うことで普段よりも幅広いリーサルパターンを生み出すことができると考えています。赤の攻撃性を語るうえで大事なカードだと実は捉えていますね。赤青以外の赤のデッキはクリーチャーで攻めるのが最後主軸になります。また、赤青であってもインスタントソーサリーでFBを持つカードは組み立てに使えるためまるで不要ということにはならないと思います。最後に1枚あればいいカードだと思い、ピックする順番として抑えとしました。

次点
赤の貴重なアドバンテージ獲得カードです。
赤の火力が優秀であることは間違いないためこのカードも優秀と言っていいでしょう。安く取れるようであればこのカードで各色の除去を使いまわすデッキの構築もできると思います。
サイズが全体的に小さいということはこのカードでも十分攻めれるということでもあります。総じて赤の攻撃性という点にもマッチしており赤をやるうえでは手堅いピックになると思います。
また、このカードの存在により赤いインスタントとソーサリーの、特に強力なものは評価を底上げしています。回収すると気持ち良すぎるからですね。

優先
他の敵対者と違いあらかじめ仕込みが必要になるもののわかりやすくアドバンテージにつながる能力に加えて速攻+サイズアップと攻めに使える能力を持っており赤の攻撃性を体現したかのようなカードとなっています。
赤黒緑に3マナ以下の強い除去はそろっており、青でもバウンスなどがあるため基本的に拾う対象には困らないでしょう。
最序盤であれば能力を使わずに出しても攻撃カードとしては中の上くらいであり、使いどころに困らないカードと言えます。
このレベルのカードからなら赤に参入していいでしょう。

次点
地味なカードですが威迫が重要であると考えています。
攻撃性の維持には適したカードであり、昼と夜の切り替えに伴うダメージも2点程度稼げば威迫と合わせてカード1枚が稼ぐ量として十分でしょう。
軽い威迫持ちは除去の優秀さを際立たせる効果もあるため（1回の除去の価値が高くなるため）赤のカードして優秀に感じます。とはいえ赤黒であるならば黒にはほぼ上位互換が存在するなど不利な要素もあり、次点の中では中程度か下になりそうです。とはいえ複数取っていいカードでしょう。

ノータイム
カードの雰囲気が好きなのでノータイムとしました。
効果も、十分な全体除去or攻撃的なトークン生成ということでどのような赤いデッキにも採用できるいいカードだと思います。
個人的にはトークン生成をメインで使いたいですね。トークンに速攻がある点も加味するとこれを打ってのフルアタックはリーサルあるいは準リーサルに十分つながるとおもいます。
全体除去としてみても、打つ必要がない場面＝自分が有利な場面＝トークン生成が効果的ということで弱いタイミングが存在しない稀有なカードに思います。取ります。

次点
赤の大型火力除去としてはかなり進化してる方ですね。ファリダの火の玉のワープ進化って感じです。本体火力が付随するタイプの除去は好きなので次点としました。
ただし除去としての性能はやや疑問がのこります。サイズが概ね小さくて人狼だけ大きいのですが、本当に大きい人狼を焼くことはできず、それ以外に対してはダメージが過剰になり気味です。小回りの利かなさからピックや採用をためらうことも十分あるでしょう。アグロ系のデッキであれば締めとしてまだ採用しやすそうです。
追放部分は結構大事であり、評価対象ですね。単体除去が不利となる降霊に対してあと腐れないのは、後続のブロッカーも減るという意味でやはりアグロと相性が良好と言えます。

優先
安堵の再会+火葬の、名前がストレートなカードですね。効果は別に安堵の再会じゃないんですけど。
水準のダメージ量に加えて不要なときにルーティングできるのはカードとして優秀と言えます。降霊やFBによりルーティングの損を埋めやすいのもいいですね。とはいえルーティング自体は原則として損であり、あくまでも埋まる程度で得にはならないという事は意識する必要があります。アーキタイプを決定するカードでもなくただの除去止まりともいえるため、他の強力なアーキタイプカードなどに優先度で負けることはままあるでしょう。

見送り
ほとんどの場合においてこのカードを出すよりただの2/2/2を出したほうがトータルで稼ぐダメージが多いと思われます。インスタントが多い事もこのカードの評価下げますね。つまり使わないということです。

見送り
今回の赤のコモンに散見される顔面アップシリーズですね。こわい。
表裏で打てばトータルで2枚捨てて4枚ドロー+手札消費はこれの分で1枚と、1枚分の得をすることができます。赤のコモンにしては珍しいアドバンテージと言っていいでしょう。
とはいえその動きをすると深刻に重いですね。ちょっと実用的じゃないように感じます。呪文シナジーのあるデッキであれば1枚程度欲しい気はするものの、どうせ最後の方に余った分が流れてくると思い見送りとしました。取らないという意味ではないやつですね。

次点
赤いアグロ、特に絢爛系デッキにおいてキーになるカードですね。
純粋な回避能力持ちと比べると継続的なダメージ能力には不安があるものの、相手が防御をとれないのであれば2マナで3点のクロックというものは十分魅力的です。このカードのアタックを通すために除去を打つ価値もあり、いいアグロカードと言えるでしょう。
長生きできるカードではなく、相打ちが仕事になりえるカードなので、このカードで稼いだダメージや絢爛の誘発を活かせる前のめりな構成を意識する必要はあるでしょう。

次点
とりあえずは1/2/1で攻撃を開始するカードになるでしょう。そのサイズが弱くなってくる手前で自身をルーティングに変換できるのであれば吸血鬼系のアグロのデッキ構成としては一貫するパーツになりやすいんで評価しやすいと思います。
とはいえ、賞味期限切れになる前に変換できる程度の強さでありその賞味期限自体が短いことには変わりはないため優先級にはならず、これを目印に赤に行くこともないと思います。すでに吸血鬼の攻めカードが取れているときの補強でしょう。

優先
いささか不安ですが、赤は攻撃性を押し付ける必要がありそれを完遂できるという視点から赤にとっては重要カードであると感じ優先としました。
とはいえ、赤を既にやっているor迷っている場合の優先でありこのカードから赤に行くほどではないと思っています。デッキ前提の方向性を後押しするカードでありこのカードだけでは攻めれないからですね。
4/4/3はそこまで悪いサイズではなく、マナを生み出すことで展開力を挙げることができれば十分攻めれるように思います。
ルーティングも必ず使うわけではありませんが、特に自身のマナを注げば損もしにくいでしょう。2ターン目の吸血鬼クロック2種類からこのカードによる展開につなげるのが赤系の攻めの狙うべき動きに感じます。

見送り
デッキ全体で統一しないと使いづらいカードであり、またそういうデッキでこのカードを使うような攻めができないと感じ評価を落としました。ただし、例外的にこのカード自体が複数枚安く集まるようなことがあれば（3枚以上）このカードでデッキを組むこともできるでしょう。
赤の攻撃的な火力をベースに赤単あるいは黒か青を足し攻める形になるでしょう。狙ってみる価値はあると思います。

優先
非常に好みのカードであり、自分であればか習うとるという強い決意を込めて優先としました。ノータイムでも気分的にはいいのですが、色をやや選ぶカードであり途中からこのカードに流れにくいと感じ優先にとどめました。
赤青で軽量呪文やFBを入れるか、赤緑で影野獣の目撃やドライアドの蘇生を入れたデッキになるのが狙いです。除去が強いため黒でもいいですね。
火力の追加になることに加え、比較的安いコストで衝動ドローができることはカードとしての完成度の高さを感じます。コントロール系のデッキを組むに十分でしょう。使ってみたい。

見送り
除去ではありますが範囲が狭く、相手の弱体化のみに使うことができないことやソーサリータイミングの１：１交換は環境的に弱い行動となることが多いことから評価を大きく下げました。他の除去が強いというのもありますね。
また、自分側が使える回避能力持ちにタフネス3以上が少なく、除去以外の用途が少ないことも評価を下げています。
結果として積極的にとることはほぼないでしょう。ピック手順が余っていればとってどうしても除去が足りない場合に採用はあるかもしれませんがかなり苦しい選択だと思います。

次点
赤を既に始めている際の2マナ域としては十分使いやすいと感じます。中盤以降にダメージを通す手助けとなり、ひいては最後のリーサル計算に貢献するでしょう。マナカーブを埋める担当として十分であり攻める形を組むのであれば率先して取りそうです。

ノータイム
X火力は古から強いと決まっているのでノータイムとしました。FB部分はほぼ使うことはないため評価には入っていません。
それでも、クリーチャー相手に打った時に1点増える効果が地味に効果的であり過去のX火力に比べても上位のカードだといえます。
赤を中心としたデッキでなくてもタッチで使う価値があるレベルのカードに思うためノータイムとしました。

優先
ほぼほぼX火力であるため同様に強力なカードですね。純粋なそれと比べていい点も悪い点もありますが、タイミングを選ぶことになりやすくともすれば不発になる点を大きく加味してX火力そのものよりは弱いと定義して優先どまりとしました。
とはいえ非常に強力なカードであり、上席がこのカードを流してくるようであれば赤に鍛冶を切る決意をしていいカードに感じます。回収して複数回打つようなことがあればかなり価値に近づくでしょう。わかっていてもケアしようがないカードでもありますね。

優先
赤のコモンの中でおそらくもっとも強い1枚であり、他の色と比較しても最上位クラスのコモンです。夜の時の強さがいくらなんでも高いからですね。
1マナの除去になることはもちろん、本体に3点飛ばせることはいつでもゲームを決定づける一因になる可能性があります。昼でも十分軽く、除去として使うか本体に打つかを柔軟に決定することができそれがカードの強さにつながっています。
流れてくることで赤を目指すきっかけに十分なるコモンです。

ノータイム
なにはなくても4/4/4飛行でありそれだけで十分強力です。
手札の入れ替え能力は手札が0枚でも捨てた扱いにできるため、ゲーム終盤で手札がないときであれば呪文を唱えるたびに1ドローと思ってもいいでしょう。強力なおまけといえます。
ダメージ能力も、放置していれば脅威であるこのカードが持つにふさわしい能力ですね。大体2点しか飛ばないでしょうが赤青などであれば腐乱トークン分で色が増えることもあり得ます。少しだけ意識してもよさそうですね。
総じて強力なレアであり、取らない理由がないんじゃないでしょうか。

抑え
赤のフィニッシャーとして悪くなく、トランプルも十分必要な能力だからです。降霊などによるチャンプブロックを突破できるのは頼もしいといえるでしょう。
とはいえ自分が押しているときで強さを発揮するカードであり、消耗戦や受けに回ってしまうと途端に弱さが目立つカードです。緑相手にサイズ負けも結局しますし。
万能に採用できるカードではなく、枚数を多く必要としないことを考えても抑え程度の優先度でいいと思いました。

見送り
実際には評価が難しいカードだと思います。吸血鬼の有無に関係なく『どれほど打ちたい対象が環境にいるか』に評価が強く依存するためですね。
カードリストを見た限りではタフネス1は何体かいるもののあまり多くなく、対象を狙うには心細いと思います。絢爛の達成も、このカード自身が3マナでも2マナでも重いものであることを考えるとやや頼りにくいと思います。このカード＋絢爛を生かすカードのプレイを両方やらなくてはいけないためですね。
そのためこのカードを使うとしたらドローの付くインスタントであることを生かす必要があると思います。赤青系や祭り壊しを使うようなデッキでセットでかき集めることになりそうです。そのような限定的な状況でしか使わないため見送りとしました。

次点
次点か、あるいは抑え位のカードだと思います。2/2/2の部分を評価するのであれば、コモンよりやや弱いのがまずスタート地点です。肝心のドロー能力のほうも減らないルーティングは優秀であるものの、別に手札が増えるわけでもなく、またタイミングを制御しづらいことから無駄カードを捨てる動きがやや難しいと考えています。そのため特別高い評価ではないですね。
自分が夜を活用するカードが多く入っている場合などでは2マナで昼にするカードの価値が上がるためもう一声評価が上がるかもしれません。
一つ追記すると、地上で最大の障害になるであろうモークラットのビヒモスに対してとても有用なカードですね。あちらの使用率が高いのであればこれも引きずられて上がってもいいかもしれません。

抑え
恒例になっている脅しつけの亜種ですね。今までの中だと一番おまけ部分が活用しづらい方だと思います。これを打つ場面は詰めであることが多く、流れの中では打ちづらいため占術２を活かしたいタイミングとずれているからですね。もちろん、一度これで削って占術でとどめを探しに行く動きも考えられますがやや発生しにくいタイミングだと思います。
ただの脅し付けと考えると、今回の赤にはパニックもあるためどちらかをとれればいいことから抑えで揃えました。パニックのほうが基本的に使いやすいので見送りかもしれません。

優先
実はクリーチャー相手の火力は2点でも3点でも今回処理範囲に大きな差が生まれづらそうなことから、月の憤怒獣の切りつと相互互換としてみていいと判断し同じ優先評価としました。昼夜に関係なくテンポがとりやすく、また絢爛誘発＋占術目当てでプレイヤーに打ちやすいのがいいですね。軽いというだけで様々なカードとシナジーを組みやすくなるので裕流なカードだと考えます。

優先
腐乱トークン絶対浄化するドラゴンですね。5/4/3飛行は例によってフライヤーとしては良好なサイズで合格といっていいでしょう。
ダメージを与える能力は冒頭にも述べた通りまず腐乱トークンや各種ゾンビが狙いとなると思います。また、タフネス1のクリーチャー自体は多くはないものの継続的にかつノーリスクで使えるため、他のクリーチャーとセットでアタックする際に相手のブロッカーにけん制としてダメージを入れる用法も十分でしょう。赤の本来目指すべきアグロ戦術から見るとやや重いカードではありますが、それにしても優秀なので優先としました。

見送り
コモンに頻出しそうなアーティファクトもなく、また強化カードとして使うにも効果量がやや控えめであることからほぼ使わないカードかと思います。極端に攻撃的なデッキにするのであれば一考の余地がありますが大体の場合はもっと他に入れるカードも取るカードもあると考えて見送りにしました。

次点
好きなタイプのカードなのですがやや評価に迷います。
赤でシンプルに2枚分のカードをするものは貴重ではあるものの、大きくデッキを選びやすいのがまず弱点です。
さらにしっかりとデッキを組めていないとコストの重さからおおむね影野獣の目撃の下位互換になってしまうことが二つ目の弱点。
さらに墓地の追放に弱めであることが三つ目の弱点です。
しかしその一方で5/5を超える可能性があるトランプル持ちというのは今回求める戦力としては十分であるのも事実です。このカードを早めに見たのであればデッキをこれに全寄せしてインスタントとソーサリーを集めたデッキを目指してよさそうですが、ある程度流れを見てから進みたいこともあり優先ではなく次点どまりとしました。

見送り
やや癖があるコンバットトリックですが、相手がぴったりの相打ちを挑んできたときに攻撃側でこのカードを打てるとかなり大きいアドバンテージが取れます。防御側で打つ時も1枚分の除去になりやすいためデッキに入らないカードではないでしょう。
特にヴォルダーレンの剣闘士や祭り壊しとの相性がよく、それらと合わせて安く取れるのあればかき集めるとデッキになるイメージは沸きます。
とはいえ急いでとるべきカードではないため見送りとしました。

ノータイム
いくらなんでも強いレアですね。4/4/2飛行だけだとやや心もとない（パワー2の飛行が結構いるため）ですが、かなり簡単な帰還能力があるのが大変心強いですね。
マナの支払いを要求するため自身ターンでの夜→昼の際にはやや帰還しにくいですが、昼→夜の時は気軽であり、ターンを飛ばす価値がある行動になるといえます。相手も気を使う必要があるレベルの昼夜切り替え効果だと思います。
帰還時はタップインであるため、防御側に回っての消耗戦にはやや弱いことは意識しましょう。

次点
MTGAにはジャンプスタートで先に登場していたカードですね。
使いやすいダメージ能力を持っており、さらに今回では赤青の呪文シナジーとも赤黒の絢爛シナジーともかみ合います。さらに全体的にFBが存在すること、腐乱を止めれるタフネス３であることも追い風要素といっていいでしょう。シナジーやデッキアーキタイプありきのカードだと思うのでこのカードから赤を始める気はあまりおきないため次点としました。赤の参入を決定づけるきっかけにはなるでしょう。

次点
一見強そうなカードです。展開と除去を同時にできるのは強いためですね。
とはいえ能力の使用タイミングがちぐはぐに感じます。アタック前に除去は打ちたいのであって、絢爛での除去というのはそうじゃないって感じですね。一方的にアタックできる状況が整っていて初めて使えるカードなので、そこの準備が意外と難しく感じます。
幸い、赤黒のコモン2マナ域には絢爛を達成しやすい吸血鬼が1体ずついるため要求された形にはしやすいでしょう。5手目以降くらいならこれから赤黒吸血鬼をやるサインとして受け取ってもいいと思います。

次点
初見では地味なカードかと思いましたが、見直してみると赤のアグロデッキが攻撃をし続けるためには必要な要素であると判断しました。インスタント火力が多くて先制が活かしやすいとか、絢爛の誘発要因として適しているとか、さまざまに環境要素が後押ししていると思います。
赤黒だけでなく白と緑には装備品があったりカウンターを載せる要素があったりするので赤いアグロデッキ全般の縁の下の力持ち的なカードになると判断しました。
このカードが低く評価され多量に流れてくるようであれば赤単かそれに準ずるデッキを組んでもよいとすら感じます。このカードが中盤以降のマナを多量につぎ込ませてくれるのも構造として頼もしいですね。そのため複数取れたりしたのであればデッキ全体を軽くすることを意識して5マナのクリーチャーを減らしてもよさそうです。

優先
アンコモンの人狼だとかなり上位だと感じます。表面の時点で十分攻撃性能があり攻めに使いやすいですね。戦線を突破するためにマナを支払えばそのまま裏になりさらに攻め続けれるのはデザインが一貫しています。
フルポテンシャルを活かすにはクリーチャーを並べたうえで夜にしなければならないというのがかなりハードルが高いのですが、上述したように表面の時点での強さが底を補えていると思います。
相手に対して夜にするデメリットを強く与えるカードとして運用するのがよさそうです。

次点
テクニカルな変身カードですね。
大体赤の除去を打てば変身し、それ以降は打つたびに衝動ドローが1回可能になるといった感じです。
変身した後に火力を繰り返し打つのは簡単ではなく、回収などの工夫が必要となります。とはいえ成功した場合に衝動ドローが用意されるのはアドバンテージとしては十分ですね。
そして何より赤が除去を打つという自然なゲーム展開で変身してくれるというのが一番心強いです。変身後のサイズが3/3であるため戦闘に参加しやすく、テンポ要員目当てでの採用もできるでしょう。
赤の除去がどれほど流れてくるか次第で上振れがありますが、あまり流れてこないものと仮定して次点としました。

抑え
変身後は4/4トランプルと十分頼もしいものの、表面がタフネス２であるため戦いに参加しづらいのが評価を下げていますね。黒の不審な旅行者と比べて明確な欠点だと感じます。
コモンに他の赤の3マナクリーチャーが1枚しかいないためマナカーブを埋める目的で使わざるを得ないこともありそうですがあまり喜ばしいピックだと感じないため抑え評価としました。早めに殴ることで後半意味があるトランプルなのに殴るタイミングがかなり相手に制御されそうなのが悪印象です。

ノータイム
いくらなんでも乱暴に強いレアですね。
人狼が強いかどうかは表面の戦闘力があるかどうかで判断をしているのですが、その表面の戦闘力がまず十分レア級ですね。本人が3/3/3速攻としてまず振舞えるうえで後続のクリーチャーたちも速攻を与えて攻撃に参加させることは大幅にダメージレースを加速してくれます。強力と言い切っていいでしょう。
裏面はシンプルにそれが強化されているのでさらに強いですね。
ただし、表面ではオリヴィアの襲撃に耐えれる一方で裏は耐えれなくなるので場合によってはこのカードを持っているとしても昼を維持できるようなプレイングが必要かもしれません。表面の強さがあるからこそですね。赤に舵を切る理由に十分なりますし、万が一流れてくるなら強引に赤に行く価値があるカードです。

次点
うまく機能出来たら強いのですが、そのハードルが他のインスタントソーサリー活用カードよりやや高いため次点と評価をやや控えめにしました。とはいえ、適切なデッキに入ったら強いのは当たり前のカードですね。
やや重いFBがある緑などが扱いやすいかもしれません。、白は使いづらそう。青と黒も概ね問題なく使えるでしょう。好みであればこのカードを初手にとってももちろん問題ない程度の強さはあるように感じます。ある程度完成形（FBの枚数など）を意識したピックをその際は心掛けたいですね。

次点
かなりわからないカードです。一見はあんまり強くなさそう。継続的に呪文が打てる自信がないからですね。
とはいえよく見ると祭り壊しの上位互換のようなものなので見た目より強いかもしれません、そういう迷い込みの次点です。
もちろん、祭り壊し系の呪文アグロデッキを組むのであれば優先順位はかなりあがることが予定されます。意外とパーツが多いので目指せるかもしれません。

次点
俗にいうコイン蟹の姿を持った人狼ですね。表面は結構ぎりぎりの性能なんですが、タフネス5は存外固く夜になるまでじっくり待てるサイズはあります。
そしてひとたび夜になったら十分攻めれるサイズですね。地上最大と思われるモークラットのビヒモスにもアタックできるのがいいところです。軽いカード中心に早く攻める赤が不成立であればこの辺りを壁として立ち振る舞うコントロール的な赤がいけるかもしれません。

次点
最初は優先と考えていましたが、狼/人狼がそもそも集まらなさそうなのと、赤はもっと軽く攻め立てる必要があると感じたため評価を下げました。表面が5マナにしてはサイズに不安が残り意外と攻めれなさそうなのが評価が下がった要素ですね。
好きな類のカードではあるので一切取らないということはなさそうですが無遠慮にとることはできないという評価です。

赤いカードの評価は以上となります。
相変わらず季節系の体調面などでずいぶん時間がかかってしまい申し訳ないですね。もうタイミングがずれたきじになってしまってますが、ドラフト解禁できないんで早くやっちゃおうと思います。

最後に宣伝ですが、意見交換やドラフトを一緒に観戦したり交流する場としてDiscordのサーバーをこの度立ち上げました。

まだ立ち上げたばかりでこれから活動をしていく感じですが、もしよければどなたでもお気軽に来ていただいて一緒に活動やご意見いただければＭTGAのドラフトを楽しみやすいと思います。この記事を読んでいただいたことをきっかけにドラフトを始めてみたいという方もぜひ！

リンクはこちら。

また、今回の記事は無料公開としています。が、もし記事読まれたかたでご厚意でサポートしていただける方がいましたら是非今後のＭＴＧＡでの活動や主催しているＭＴＧＡ大会企画『まじ☆すと』の運営資金とさせていただきます。

こちら以下公式アカウントになりますので良ければご覧ください。

https://twitter.com/mtgastreamer

それでは、次は緑編でお会いしましょう。