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豆まきが好きすぎる女

私ほど節分が好きという人を見かけたことがない。

そもそも節分とは何か…

1 季節の変わり目。立春・立夏・立秋・立冬の前日。せちぶん。

2 特に、立春の前日。2月3日ごろ。この夜、鬼打ち豆をまいたり、柊 (ひいらぎ) の枝に鰯 (いわし) の頭をさしたものを戸口にはさんだりして、邪気を払う習慣がある。
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へええ!
立春の前日。
もう春と言って差し支えない。

節分にワクワクするのは、
春になるからなんだろうか。

最近では恵方巻きの文化も根付いてきたが、
それでも節分というと、
豆を巻く行事という印象が強い。

小さな子供がいる家庭では
お父さんが鬼になって…なんてことも
よく聞く話だろう。
わたしも子供の頃はそんな思い出がある。

『泣いた赤鬼』

一方、一人暮らしやご夫婦だけの家庭で
豆を巻くなんていうのはあまり聞かない。
ただ私ほど節分好きだとやってしまうのである。

節分ってこんなだっけ?

学生時代、一人暮らしのマンションで
その日が節分だと気がついた。

撒かなあかん!

焦って行ったが近所のコンビニにはすでに豆は置いていなかった。
スーパーまで足を伸ばしてもない。

とりあえずつぶつぶしてて丸いものならええか…手に取ったのは麦チョコ。
鬼がおらんな…折るか…
折り紙でおった鬼。

深夜に折り紙の鬼に
麦チョコを投げて拾って食べる。

パシャ…
モグモグ

パシャ
モグモグ

虚しく響く音…

流石の私も歳の数も投げられなかった。

テイクフリーな節分

夫と同棲中の話。
ようやく一緒に節分ができる人が現れた。

同じ轍は踏まない。
その年は豆も鬼のお面も買って
帰りが遅くなる彼の帰りを待っていた。

彼を鬼に仕立てようとおもっていたが、
ふと『鬼役って不遇では?』と気がついた。

そこで何種類か買っていた豆を
小さな器に種類ごとに取り分けて
『ご自由にお取りください』とポップを描いた。
※投げられぱなしではなく応戦できるスタイル

イメージでいうと、お会計のとこにあるちょっとした飴。
そして、その隣にお面も添えた。


するとどうでしょう。
帰ってきた鬼役の彼は、
おしゃれ〜!と叫んでいそいそと鬼になり、
しばしバトルを繰り広げた。
やっぱり鬼になってもらうのも
気持ちよくなってもらわなきゃね。

狂気の節分


夫と結婚してはじめての節分。
ちょうどその時我々は、
新日本プロレスにはまっていた。

私はどうしても節分と新日本プロレスのコラボがしたくなった。
試合を見ている時ひらめいた。

皆さんは飯塚高史選手をご存知だろうか。

新日本プロレスリングより

まともにリングインすることはなく、いつも狂乱の姿で会場を賑わせてきた飯塚高史選手。
まさにその姿は取り憑かれた鬼。
(現在は引退されています)

ピッタリ!
よし、今年は飯塚になろう!

新婚の嫁なのに、飯塚高史になることにした。

リビングで夫がすっかり節分のことを忘れてくつろいでいるのを確認して、そっとお風呂場に隠してあったお面を身につける。
そしてスマホで飯塚高史選手の入場曲をかける。

突然鳴り響く飯塚高史の入場曲。
うめきながら部屋中をうろつく嫁。
状況が理解できずしばらくぼう然とする夫。
カオス!まさにCHAOS!

私はポケットから豆を取り出し夫に渡し、
投げろと言うジェスチャーをする。

ちなみに飯塚選手はしゃべらないので、
私もしゃべることができない。

やっと理解した夫は正規軍になりきって、
コテンパンに豆を投げつけきた!

アイアンフィンガーフロム・ヘルを装着することもできず、飯塚高史鬼撤退!
プロレス的にはこれでいい。

うろつく飯塚の躍動感


人前で豆をいてみたい


節分の代名詞といえば、成田山新勝寺の豆まき。

有名人たちが立派なチョッキみたいなの着て、
参拝客に豆を撒くシーンは毎年テレビで放映される。

子供の頃からあのニュースが好きで、みんなに豆を撒く職業ってどうやってなったらいいんだろうと真剣に考えていた。
平凡に大人になり、人前で豆を撒く機会もなかった。
しかし厄年だらけの30代で一度ぐらい、人前で豆をまいてみたいと思いたち、豆を撒ける寺を探した。

祈祷料を支払うとそれっぽいチョッキを着せてもらえた。

ついに夢にまでみたその時が来た!

まずは厄払いの祈祷を受ける。

その後、参拝の方の前に立ち
まめやお菓子を撒く。

投げる度に湧き上がる歓声。

め、めっちゃ楽しい〜〜〜!
コールアンドレスポンス!
コンサートのような高揚感!

ふと気がつく。

手前ばかりではなく、
向こうの人にも投げなくては!
あ!彼方からも視線を感じる…
はっ!手元のお菓子無くなりそう…!
ペース配分間違えたかも!

楽しかったと同時に、
投げる側の難しさを痛感した。

この数百倍以上の観客に向けて
涼しい顔して投げ続けられる著名人の皆様。

さすが、あの場に立つだけある!
改めてその凄さを感じた。

エンジョイ!

そんな節分大好き人間も、
親になると立場が変わる。

子供も物心がつき、
たいそう怖がるのが可哀想で、
あまり節分らしくできなくなった。

仕方がなく折り紙で作った鬼に、
粒グミを投げて鬼は外、福は内を叫ぶ。


パシャ
モグモグ

パシャ
モグモグ

まさかの、パシャモグの再来である。

来年あたりは本気を出してやり合いたい!
(鬼役志願)

皆様は今年の節分をどんなふうに過ごしましたか?

ぜひ素敵な節分エピソード教えてください。

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