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入試古文・漢文不要論


こんにちは。

以前RADWIMPSの野田さんが、漢文不要論的なことをつぶやいて話題になりました。

僕は、漢文という科目そのものは合ってもいいと思うんですが、現状の制度がベストとは思っていません。

僕なりの古文・漢文不要論についてお話ししていきたいと思います。


必要だが…

結論から言うと、今の古文・漢文は、教科として必要だが、地位が高すぎると思います。
現在、理系だろうと文系だろうと古文・漢文は大学進学のためにはほぼ必修で、東大では二次試験でも必要です。
でもはっきり言うと、大学進学後に古文・漢文の知識を必要とする学部はです。

理系は全く使いません
文系は、おそらく文学部と法学部ぐらいじゃないでしょうか。
他の学部は使わないでしょうね。

しかし、使わないから学ぶな!ってのは非常にナンセンスです。
確かに、使える科目を優先して学んでいくことは必要かもしれませんが、多くの選択肢を与えるためにも、特に高等学校レベルではいろいろな科目に触れる必要があるでしょう。

例えば、僕は化学系の工学部ですが、日本史が大好きで、今でも中学レベルの日本史なら覚えています。
別にこの知識は全く役には立ちませんが、好きで覚えているんです。
こういう、好きなことを発見できるかもしれないポジションとしてはあるべきでしょう。
なぜなら、高校というのはあくまで専門学校ではなく、一般課程だからです。様々な選択肢が与えられるべきです。

しかし、必修科目となると話は別です。
現在、文理問わず必修と言える科目は、数学、英語、現代文、古文、漢文ですが、この中でぶっちぎりで役に立たないのが古文と漢文でしょう。

要は、日本史や世界史、はたまた物理や化学、あるいは家庭科や保健、なんでもいいですけど選択科目ってあるじゃないですか。
それぐらいの立ち位置でよくない?ってことです。

特に理系は、大学入学後どんな進路を取ろうとも使わないことが確定している科目が必修になっていることはナンセンスだと思います。他の科目は少なからず触れる可能性がある中で、古文漢文だけが唯一の0%です。


古文漢文の先生雇用問題

と言っても世の中には古文漢文の先生で溢れているので、いきなり立ち位置を大幅に下げるのも難しいでしょう。

それに、日本の古文書を読み解ける人が激減してしまうと、積み重ねてきた叡智が崩されてしまう可能性があるのも事実です。

日本史や世界史のような、文系の必修科目(理系の選択科目)ぐらいが関の山ではないでしょうか。


理系の選択科目作成

一方、理系は古文漢文は不要中の不要なので、もう少し大学の内容まで進んでいいと思います。
仮に古文漢文を文系特有の必修科目として置くのならば、理系にも新しく必修科目が必要でしょう。

大学生の理系ほぼ全員に必要な科目と言えば、やはり情報科学(コンピューターサイエンス及びプログラミング)かと思います。
多分大学で習わない学科は一つもないのではないでしょうか?

まずはコンピューターサイエンスから始まり、その後プログラミングを使ったアルゴリズム基礎的なところまでは教えちゃっていいんじゃないでしょうか。
そんなに試験にするのも難しくないはずです。
先生の確保がかなり大変な気もしますが、国策でプログラミングを学校教育で取り入れようとしているぐらいなので、ここではまあ考えないことにします。

あとは線形代数も教えちゃっていいと思います。
線形代数は、計算が煩雑なだけで数IIIの知識が実はそこまでいらず、かつコンピューターとも繋がってくる話で、どの理系分野でもほぼほぼ必要です。
大学でならう微積分は数IIIを習い終わってからでないと厳しいので、線形代数にしましょう。
この科目は既存の数学の先生を流用できるので、そこまで難しくないでしょう。テストにするのも簡単です。


理系文系新体制

まとめると、私が提案する理系・文系新スタイルはこうです。

文理共通必修
英語、数学IAIIB、現代文

文系必修
社会のどれか、古文、漢文

理系必修
理科のどれか、数III、情報科学、線形代数

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